現職、アパレル生産管理。

[販売員]→[縫製工場]→[OEM営業・生産管理 ]ショップ店員・縫製工場を経て、現在…

現職、アパレル生産管理。

[販売員]→[縫製工場]→[OEM営業・生産管理 ]ショップ店員・縫製工場を経て、現在は国内に自社工場を持つアパレルOEMで働いています。

最近の記事

見積りの精度を上げる3つの方法

皆さん、こんにちは! 今日はアパレル生産管理のお金周りについて書いてみようと思います。 サンプル納品時に量産の見積もりをクライアントに提出するのも生産管理の大事な仕事ですよね。 「見積もり=実績」が理想ですが、なかなかそう上手くはいきません。 ですが、見積もりの精度を上げていく方法はあります。 ①毎回同じフォーマットで見積もりを作成する ②見積もりに対して実績の検証を必ず行う ③仕入れの見通しがついた時点で再見積もりを出す 一つずつ解説していきます。 ①は仕

    • トラブル実例②「何度パターン修正しても指示寸通りに上がらないんですけど!」

      皆さん、こんにちは。 今回は、何をやっても指示寸通りに上がらず、納前がなかなか通らなかった製品洗いのプリントスウェットの話をしようと思います。 トラブル全体像はこんな感じです。 ・退職者の引き継ぎで先上げからスタート ・生地単体で洗い+タンブラー乾燥し、縮率を出す。 ・縮率を元に先上げ用のパターンを作成。 ・先上げが上がってくる ・上がり寸をもとに量産に向け差寸修正 ・納前が上がってくる ・着丈が長すぎ ・仕上げで修正しきれず納前NG ・全色、再ワンウォ

      • トラブル実例① 「サンプルとバルクでオフの色が違うんですけど!」

        皆さん、こんにちは。 今回から数回にわたり、実際に私が経験したトラブルと、その後どのように対応し納品にこぎつけたかを書いていこうと思います。 シリーズ初回はサンプルとバルクでオフ白の色味が違ったというトラブルです。 トラブル発覚までの流れはこんな感じです。 ・生地のサンプル帳を見て「この色味がいい!」とデザイナーが決め、サンプル用に着分を用意してサンプルを作る。 ・何の問題もなく、サンプルOKが出る。 ・定番の形の素材替えだっため、先上げ無しでいきなり量産進行に移

        • 先上げはマジで重要です。

          皆さん、こんちは。 今回は先上げの重要性をお伝えしつつ、量産でトラブらないために先上げでチェックすべき点をお伝えしようと思います。 先上げとは、量産用の反物を使って量産工場で縫う最初のサンプルです。 量産裁断前に行う「完全先上げ」通称「完先」と量産裁断後に行う「裁断後先上げ」があります。 いずれにせよ、量産進行OKかどうかを最終的に判断するサンプルを先上げと呼びます。 先上げのジャッジをミスると、納前のタイミングになってクライアントからOKがおりず、全量修正になった

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          工場への資材投入は気遣いが大切

          今回は、工場への資材投入の際の気遣いの大切さをお伝えしようと思います。 どんな投入が理想的か。 ①反物は出荷明細にブランド名・アイテム品番が明記されていること ②付属類は発注先から直送せず、段ボール1箱にまとめて出荷する いきなり結論ですが、上記2点はマストでしょう。 大型の工場では付属担当や生産準備担当のような人がいて、投入資材が全て揃っているかどうかチェックする場合もあります。 しかし大抵の工場は、社長や工場長が様々な業務の合間にチェックすることが多いでしょう

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          指図書の重要性

          皆さん、こんにちは。 今回は工場にアイテムの生産を依頼する際に一番大事になる資料である指図書の重要性について、私の失敗談をからめながら書いていこうと思います。 生産指図書、生産指示書、加工委託書、加工依頼書、量産発注書、言い方は様々ですが、ようは発注数量や納期が書いてある工場がアイテムの生産に当たってメインで確認する書類のことです。 以降、わかりやすく指図書と表記することにいたします。 結論、生産進行に必要な内容は全て1枚の指図書にまとめるべき 工場ではとにかくミシ

          バイオウォッシュのトラブル

          皆さん、こんにちは。 今回は製品のバイオウォッシュ加工で実際あった失敗談とその解決策を書いていこうと思います。 バイオウォッシュというのは酵素を使った二次加工で、生地をくったりと柔らかく仕上げ、ユーズド感を出したり風合いを良くする加工法です。 二次加工の知識が乏しかった私は、コットンリネンをワンピースをお客様の指示に従い染工場に依頼してバイオウォッシュ加工をしてもらいました。 上がってきた製品を見てビックリ! ほぼ全てのボタンが取れてしまい、スラッシュポケットの上下

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          製品洗いの縮率問題

          皆さん、こんにちは。 今日からアパレル生産管理で働く私の失敗談〜解決策をツラツラと書いていきますよ! 初回は製品洗いのアイテムの縮率問題です。 「洗濯したらめっちゃ縮んだんですけど」といったトラブルをなくすため、「ワンウォッシュ+タンブラー乾燥 or 自然乾燥」を指定するブランドさんも多いかと思います。 そこで出てくるのが製品がなかなか指示寸通りに上がらないという問題です。 当たり前のことですが、指示寸通りのパターンで縫い上げた製品は、洗いで生地が縮んでしまえば指示