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掘り上げられたその色は、お宝にも見える黄金色だった。

落花生の収穫がはじまると、畑には秋の風物詩として知られる「ぼっち」が立ち並んでいきます。収穫体験で私も一度だけ経験がありますが、ここまでの作業って結構大変だった記憶があります。

こう言う農作業って経験がないと、何も考えず教わるがままになります。ひたすら積み上げて積み上げて、自分の背丈くらいになったら雨に濡れないよう傘を被せていく。

この「ぼっち」の設計ってとても考えられていて、内側に落花生が実っている方に向けて円を描くように積んでいきます。何も知らないと、ただ積み上げられた枯れ草の山にも見える「落花生のぼっち」の秘密と収穫後を掘り下げていきたいと思います。

千葉の風物詩としても有名。

秋の風物詩としても有名?知っている方は知っている、10月から11月にかけて八街をはじめ、近隣の千葉市や富里市でも立ち並ぶ落花生のぼっち。

ぼっちは落花生を畑から掘り上げた状態で、数日乾燥された落花生を積み上げでできたものになります。落花生にとって、収穫後は乾燥が大事になっていきます。近年この収穫期に雨が多く、品質不良を招いたりしています。

まずは、ぼっちがどんなモノか。知らない方含めて、先日収穫体験をした杉本さんの畑にあったぼっちをご紹介します。

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キレイに積み上げられたぼっちは、大きいもので人の背丈以上なので1m70cmから1m80cmとかですかね。もっとあるかもしれません。意外と丈夫で、少しの強風でもびくともしません。重さは、重いもので100kg近かったかと記憶しています。

ぼっちは、なぜこのように積み上げるのか。まず収穫後に一つある問題が、カラスです。カラスが乾燥している間に食べに来てしまうのです。そのカラスからの被害を守るため、内側に落花生の実っている方をむけ、外側が茎だけの状態にし円筒状に積み上げて行きます。そうすることで、カラスたちも落花生を啄むことができなくなるのです。

そして積み上げたぼっちに傘を掛けるように、写真ではビニールシート、時には藁で作った傘を被せていきます。この傘が時代劇でも目にする「ぼっち傘」に似ていることから、ぼっちと言う名がついたとも言われているそうです。

収穫はまだまだ続く。

落花生の収穫は、ぼっちを作ったからおわり。ではありません。もちろんですが。ある程度日数をおき乾燥状態が進んだら、今度は組み上げたぼっちを解体します。

せっかく作ったのに。

そんな寂しさをよそにどんどん解体し、今度は選別作業へと写って行きます。この選別作業がまた、砂ぼこりバンバンで素人であれば、完全防備で立ち向かった方が良さそうなくらいになります。

選別作業は、基本的には機械がやってくれますが、風力で飛ばす選別の仕方が一般的です。

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ね。風力バンバンでしょ。この風の力を借りて、軽いものを飛ばし重く実の詰まった落花生は下に落ちると言う選別の仕方。実の詰まった落花生も飛んでいってしまいそうですが、しっかりと残っていました。

落花生は、中身が空っぽでも殻は実ります。中身が空っぽの殻に惑わされずに選別していくのは、確かに一番効率的かもしれません。

茎や葉の部分はキレイに裁断されて行きながらなので、機械を作る方も色々試行錯誤しながら設計されているんだなぁ。と、とても驚きました。

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選別する落花生を入れる方から見てみると、こんな感じです。農作業をしていての事故もないわけではないので、やっている方々はいつも真剣です。

こうして選別された落花生が、こちらになります。

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収穫されたばかりの落花生は、赤土の影響もあるためか、黄金色に輝いているようにも見えました。半年近くかけて作り上げられる落花生は、とても綺麗に見えました。

明治から続く作り方。

今回は落花生が掘り上げられてから、選別されるまでを見て行きました。ぼっちとして積み上げられた時は、泥や枯れ木の影響でこげ茶色で、印象はどこか地味です。

ただ、その掘り上げられたモノを乾燥させ選別していき、姿を形を現した落花生は、とてもキレイな色をしていました。

これは収穫体験をしたから、そのように見えるのかもしれません。きっとそうだとも思います。ぼっちはいつから作られ、歴史的なものは調査できませんでしたが、きっと千葉に伝わってきたときには、その作り方だったんではないかなぁ。とも思います。

古くから伝わる収穫方法で、いまだに立ち並ぶぼっち。考えられて編み出されたその作り方は、とても効率的で変えるに変えられない千葉の味を支えるものになっていると感じました。

滅多に目にすることない収穫風景。皆様に落花生のことを、もっと知っていただけるようにお伝えして行きます。

引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。

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