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日常の風景にテーマカラーは潜んでる?|奈良のテーマカラーを考える2


美大受験の課題にて

この疑問を持ったきっかけは、画塾の先生に「使用してる色が独特。」
「奈良に住んでるからかな?」
といわれたことからでした。確かに周りの人となんか違う。
色や美術のことなどほとんど分かっていない時期。
「え?何も考えず使いたい色使ってるだけなんだけどな」と思いました。
その時の使用していた色がこちら。いかがでしょうか。
使う色と組み合わせ方、独特ですか?

恥ずかし初心者色彩構成

知らない方のために補足説明。美大受験では受験校によって色彩構成という課題がありまして、それに備えてこういった課題をします。
色で温かさや冷たさ、明るさや暗さを、形の違いなどをカラーで表現する練習なんですが、色は24色程のアクリル絵の具など好きな色を使用してOKです。
今回のために押入れから引張り出してきたけれど、課題としては全然出来てない。恥ずかしい作品を公開中です。

読んでくださっている読者さんなら手元の色パレットからどのような色を選ぶか創造してみてください。

仮説1.人は日常見ている色を使用する?

なぜ私はこの色の絵の具を使用したのか?
この時からずっと考えていました。
そこで一つの仮説が人は日頃見ている色を使用するのかもしれない
ということです。
奈良は空が広いです。空の色も何色ものグラデーション中には日本の色が沢山隠されています。
また、奈良公園や春日原始林など散歩コースに自然と四季の花々が沢山あります。奈良の日常の色を、私のアルバムからご紹介。

Instagram@あをによし商會より奈良の色

いかがでしょうか。
そしてもう一つの仮説は

仮説2:奈良の建物の色に影響された?

ならまちが散歩コースだった私は春日大社、平城宮跡、興福寺など古い時代の建物を日常的に見ていました。
次に考えたのは、人間が作ったそれらの色に影響されたのかなということ。
それをより強く感じたのは最近発売された色彩の表紙の配色を見た時。
私の好きな色が多いなと思って購入したのですが
改めて見てみると色彩構成の色と表紙の色が似ている!
特に赤と緑、水色。
これは。。。。!!!

何も知らずに好きな色を使っていた作品
昨年発売された唐時代の色を集めた本

奈良時代の都は中国の唐長安を模して作られたと言われています。この書籍はまさに唐の時代の色を集めたものなんです。

奈良の日常の風景から奈良「らしい色」が見つかる?

何が言いたいのか、結論になりますが。
出張で日本の色々な訪れましたが、日常の色は訪れた地域によって違いました。離れていても既視感がる町もありますが、太陽光線の強さ、海の色や空の色森の色が違ったり、建物の色の組み合わせが違ったりします。
金沢の町はほとんどが黒い瓦でできています。
そうした自然とものづくりと地理が背景にある町の風景が、自然とそのまちのテーマカラーになっているのではないかと考えたのです。

そういえば、フランスの伝統色や配色、北欧の配色などの本もありますよね。どれも日本とは全く違った色が使用されています。
何から抽出された色なんだろう。
日本の伝統色の本もありますが、時代がごちゃまぜになっているもの、
もしくは江戸時代の色が多いように思います。

奈良の伝統色という本があったらいいな思います。
その時は何から色を抽出するのかな、建物かな?服の色かな?
正倉院宝物の色かな?
シルクロードの最終地点だったから世界の色が集まっていたワクワクする世界だったに違いありません。

興味がある方ぜひ一緒に奈良の色を探しに行きましょう。

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