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【ANA】 FCATパイロット適性検査について①

*GTEC businessに関する記事のリンクを追記しました(2022年1月6日)。

*かさの項目に誤りがありました。正しくは1ml=1ccです(2023年4月17日)。

ANA、ANAウイングスのパイロットの採用試験には、FCATという独自の適性テストが課されています。

しかし、FCATが導入されたのはここ数年のことであり、新卒採用が見送られていた年もあったので、情報の数自体が少なく、ネットには誤った情報も多いです。

私自身、選考を受ける前にかなりTwitterやLINEのオープンチャット、インターネットで情報収集をしましたが、実際に選考を受けてみると誤っている情報が多い印象でした。

その結果、情報を持っている人が有利になり、持っていない人が不利になってしまうのが現状です。

パイロット就活というのは特殊で、身体検査は努力ではどうしようもない部分もあります。

しかし、それ以前の選考は、正しい情報をもって十分に対策することで、突破できるはずです。


このnoteでは、特に事前の準備が必要なオンライン上での適性検査を解説します。


無料部分でも十分価値のある情報をいれました。


他のnoteでは、英語試験(GTEC business)について解説しています。


FCATの流れ(2022年春ver.)

1次:書類選考(結果:締切翌日の19時過ぎ)
2次:適性検査①@自宅PC(所要時間:1〜2h、結果:10日後)
3次:英語試験@テストセンター(結果:受験締切日の約2週間後)
4次:適性検査②(SPI)@テストセンター
 +個人面接@オンライン(所要時間:約15min)
5次:グループワーク
   +適性検査①と全く同じ内容のもの
   +ロールシャッハ@ANA Blue Base
6次:身体検査
ANA①:個人面接、航空適性検査(シミュレーター)
ANA②:個人面接、英語コミュニケーションテスト

*結果がきた時期は参考です。覚えていないものもあります。

適性検査の内容

  1.  計算能力(16分) ★★

  2.  空間認識能力(3分) ★★★

  3.  俊敏力(2分) ★

  4.  観察力(2分) ★★

  5.  マルチタスク能力(5分) ★★

  6.  制御能力(3分) ★★★

★の数は難易度を示します。
★3つは「このテストで落ちたと思う」と言っている友人が多いもの、★2つは難しくはないが慣れが必要なもの、★1つはノーミスを狙えるものです。

全て英語で実施されますが、予約時間になったらマイページに送られてくる日本語の説明を読み込めば、その後各テストがはじまる前の英語でのルール説明はすっ飛ばしても理解できます。

各試験の制限時間は上記のとおりですが、予約時間から2時間以内に全部を終わらせて提出すればよいので、各テストの間で休憩をとることができます。
実際の所要時間は1時間ほどだと思います。

事前のメールで、PC、マウス、イヤホン、電卓を準備するよう指示されます。

ゲーム感覚で楽しめるテストになっていますが、半分ほどの受験生はここで脱落します。

とはいえ、そこまで難しいテストではないので、事前に問題を把握して、対策をすることが重要です。
3日もあれば、十分対策は可能です。

では、各テストの内容を説明します。

1. 計算能力(16分) ★★

このテストでは、単位の変換、速度の分野が中心です。
出題されるのは小学校高学年レベルの算数の問題ですが、問題文が英語なので慣れが必要です。

事前に電卓を用意するようメールが送られてきます。
全部で20問あり、16分の制限時間はギリギリです。

試験画面のイメージをみてみましょう。

画像1

1km=1000m
なので、0.05kmの場合、
0.05×1000=50m
答えは50mですよね。
*上の画像は誤った選択肢を選んでいます。

他にも次のような問題がありました。
A working pit has a base area of 860 square decimeters. How much is this area in square meters?
意訳:坑道は860平方デシメートルの底面積があります。これは何平方メートルにあたるでしょう?

1デシメートル =0.1メートル
なので、
1平方デシメートル =0.01平方メートル
になります。

そこで、860平方デシメートルの場合、
860×0.01=8.6平方メートル
となります。

日本語に訳すと単純な問題ですが、円の面積(area)や円周(perimeter)といったなじみのない英語が使われていたり、「デシ」のようなあまり日本で使われない単位を含む問題が出たりします。

Unit Conversion(単位の変換)、Speed, Distance, Time(速さ・道のり・時間)が頻出です。

以下に覚えておくべき公式、英語での単位と算数用語をまとめたので、チェックしてみてください。
*X^2はXの2乗を意味します。

なお、太字になっているのは、私が受験した年のテストで実際に出題されたものです。
テスト本番中も参照できるよう、スマホの画面で開いておくか、印刷しておくことをおすすめします。

◯単語
・square 平方
・area 面積
・diameter 直径
・redius 半径
・perimeter 外周、円周

◯単位
<長さ>
・1 km=1000m
1dm(decimeter、デシメートル) =10cm=0.1m
・1m=100cm
・1cm=10mm
・1mm

<重さ>
1t=1000kg
・1kg=1000g
・1g=1000mg
・1mg

<面積>
・1km2=100ha(ヘクタール)
1ha=100a(アール)
1a=100m^2(平方メートル)
・1m^2=10000cm^2(平方センチメートル)
・1dm^2(平方デシメートル)=0.01m^2=100cm^2
・1cm^2

<かさ>*出題可能性は低いです。
・1kL=1000l
・1L=1000mL(1000cc)=10dL
・1dL=100mL(100cc)
・1mL(1cc)

<体積と容積>
・1m^3(立方メートル)=1000000cm^3(立方センチメートル)=1000L
・1000cm^3=1L
・1cm^3=1mL
1dm^3=1000cm^3

*下の表を覚えておくと便利です。

参照元:https://xn--u9j580gf8iba369ji2w.xyz/?p=67


◯公式
<速さ(km/hr⇄m/sec)>*超頻出
・72 km/hr × 5/18= 20 m/sec 
・40m/sec×18/5= 144km/hr
時速kmと秒速mの変換はほぼ確実に出題されます。
この公式を覚えていれば、格段に速く計算できます。
通常の電卓の計算では、÷18×5、もしくは÷5×18ですね。

ちなみに、下記のサイトで実際に近いテストを無料で体験することができます。
時間を測って解いてみましょう。
https://www.latestpilotjobs.com/webgame/free/id/37.html

それでも自信がない、という方は、「unit conversion(スペース)questions」や「speed(スペース)questions」などと検索して出てくる、アメリカのGrade6〜8向けの問題を練習してみてください。

2. 空間認識能力(3分) ★★★

これは、方向感覚や空間把握能力を測るテストです。
相対方位の概念の理解が必要です。
マイページに送られてくる日本語の説明を読み込んでも、ルールを理解して慣れるまでが本当に難しいです・・・。
特に私文の方にとっては初見殺しです。
そうはいっても、練習を積めば、6つのテストの中で最も他の受験生と差をつけることができます。
しっかりと準備をして臨みましょう。

試験内容は、2つのコンパスをみて飛行機の向きと位置をひたすら選択する問題です。
では、試験画面のイメージをみてみましょう。

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