クリスマスについて思うこと2022
2021年のクリスマスから約1年が経ち、アンパンマンが大好きだった娘の興味の範囲は、それ以外の物にも急速に拡大している。
昨年のクリスマスは、先日アップした通りだ。
クリスマスの気配が何となく我が家にも近づいてきた11月の終わりのこと。
まだまだ喋りがたどたどしい娘(2歳半)が、ある日の散歩中にこんなことを言い始めた。
「はーときあおっちがほしいよ!」
「サンタさん、今年は来てくれるかな?」という僕の問いかけに対しての回答だ。
さて、はーときあおっちとは何のことだろうか。
娘は一体、何を欲しがっているのだろうか。
聞きなれない言葉ではあるが、これは人名?食べ物?お菓子?
それともたまごっち的なやつか?
娘の大抵の言葉は解読できるのだが、こればかりは全く分からない。
とりあえず僕は「そうなんだー。はーときあおっちが欲しいのかー。それ何?」と訊くも的を射た回答は得られず、それ以降 謎単語を口に出すこともなかった。
数日経ったある休日、娘に「ぷいきゅあみたいよ!」とせがまれたので、録画していたアニメ「プリキュア」を再生、2人でソファに座り観ていた。
物語が中盤に差し掛かり、CMが始まった瞬間…
「はーときあおっちがほしいよ!」
とハイテンションで両手をブンブン振り回しながら飛び跳ね始めた。
出た、はーときあおっち。
CMで宣伝されている商品名を検索ボックスに打ち込む。
なるほど、これのことか。
ハートキュアウォッチ。
どうやらプリキュアと呼ばれる登場人物達が劇中で使うアイテムであることが分かった。
たしかに、彼女たちは腕にそれらしきものをはめている。
よくよく考えると、僕は「プリキュア」について何も知らない。
主に子ども向けのアニメということは承知しているが、僕自身はストーリーやアイテムはおろか、キャラクターの名前や顔ですら把握していなかったのだ。
「プリキュア」の概念すらも。
と普段の僕であればダラダラと綴り始めるところだが、割愛する。
ネットで情報を漁ってみたが、僕が思っていた10倍くらい歴史が古く、ちょっとまとめきれない。
ここは大きなお友達有識者とWikipediaあたりに任せることにする。
とりあえず分かったことは、仮面ライダー1号、V3、アマゾン…のような方式で、「〇△■×プリキュア」のように、シーズンごとにタイトルが変わるということ。
現在放映中のタイトルは「デリシャスパーティ♡プリキュア」というもの。
そしてこのデパプリのストーリー、ざっくり言うと、
…というストーリー。
おじさんには、ちょっと難しい。
まぁ、きっと変身とか何かしらの攻撃とかに使うのが「ハートキュアウォッチ」なのだろう。
※「違うんだ、ハートキュアウォッチは〇〇に使うアイテムで…!」みたいなダメ出しは鬱陶しいので遠慮する。
よく考えれば、ハートキュアウォッチを手に入れるのにプリキュアの知識を増やす必要はなかった。
現金かクレジットカードがあればアイテムは入手できる(嫌な大人の考え方)。
そして、娘はそれを欲しがっている。
OK、状況は把握した。
サンタクロースから委託されたミッションの遂行に移ろう。
まず、ハートキュアウォッチはどこで売っているのか。
無論、トイザらスのような玩具店だろう。
では、ハートキュアウォッチはいくら位するのだろうか。
まぁたかだか子どもの玩具、パッケージの雰囲気的に数百円だろうか。
どうせ高くても2、3千円といったところ…
高っ!
こんな絵が描いてあるだけの時計まがいのプラスチック製品、どこにそんなコストが…と思いつつ読み進める。
しっかりと時計だった。
いや、時計どころではない。
いっちょ前にカラー液晶付きでカメラまで搭載されている。
まぁそれならそのくらいするか。
いや、むしろ頑張ってコストを抑えた方だろう。
そんな製品情報を手にした頃、あるネットニュースを目にする。
どうやら新シリーズが2023年2月頃から始まるらしい。
新作が始まればアイテムも新しいものに移行するのだろう。
現行のハートキュアウォッチも、もはや過去の遺物となるのは間違いなく、ウォッチに秘められた魔法的な何かも力を失うことだろう。
あまりにもタイミングが悪すぎるので、娘には申し訳ないがスルーも視野に入れつつ、気分的には却下が濃厚になる。
しかし、娘が明確に「これ欲しい!」ということなど、たまごボーロやバナナ、おにぎりやカレーライス以外では珍しいことかもしれない。
考えてみれば今までのおもちゃは親である我々が勝手に買ってきたもの。
娘はそれを気に入って遊んでいたという状況だった。
ハートキュアウォッチが欲しいという明確なリクエストを無視するのは少々胸が痛む。
とはいえ娘は2歳半。
ドングリやら石ころ、枯葉や松ぼっくりを拾ってきては大興奮しているのが最近の姿。
「昔はこんな液晶付きのおもちゃなどなかった」
「子どもは自然のもので遊ぶのが一番」
などという頭の固いことは言わないが、やはり高機能デバイスとも言える玩具を2歳半の子どもに渡すことにはいささか違和感を感じる。
我が娘のことだ。
ぶん投げて液晶をメチャクチャにするか、当たりどころが悪くテレビあたりを破壊し妻を激ギレさせ、テロ等準備罪の容疑で僕に捕獲されるのが関の山だ。
娘には前科者としての一生を歩んで欲しくはない。
「ハートキュアウォッチ」について調べまくっていたせいで僕のスマホに自動表示される広告が何となくピンク色に染まっていく中、最終的に出した結論はこれ。
ハッピー♪ミニハートキュアウォッチ。
高機能デバイス版よりも一回り小さく、なおかつ液晶やカメラなども使われていない。
プラスチックオンリー、見た目重視の代物だ。
想定される生産数を考えれば金型のコストを勘案しても売価は数百円クラスの玩具というところだが…1,330円という価格設定には少々疑問を覚えるものの、高機能デバイスを振り回されることを考えれば超破格と言って良い。
サイズ感も一回り小さいため、我が娘にはちょうど良さそうだ。
方々の玩具店を回ったがどこにも売っておらず、結局昨年に引き続きヨドバシに注文、先日受け取ってきた。
毎年ありがとう、ヨドバシ。
こんなに「はーときあおっち」について考えを巡らせるとは自分でも思っていなかった。
単純に金額の問題ではなかったからだ。
10,000円の玩具を買おうが1,000円の玩具を買おうが、働いている身としては特に何かが変わるものでもないし、現在の娘にとってもアニメに出てくるアイテムと同じ形である以上大差はないだろう。
ただ、やはり本人にとってフィットするものかどうかは、親である自分が判断したい。
少なくともあと数年は。
娘がもう少し大きくなり色々なことが分かり始めた頃には、その時に売られている「なんとかウォッチ」、「なんとかステッキ」みたいなものを買ってやろう。
2022年時点では思いもよらない高機能変身アイテムが10万円!となっていれば話は別だが。
そういえば設定を失念していたが、我が家でプレゼントを用意するのはサンタクロース、ということになっている。
ここまで述べたようなことを、サンタクロースにはよく言って聞かせようと思っている。
書面か、もしくはこの記事のURLを伝えれば事足りるだろう。
今年のクリスマスプレゼントには、ミニハートキュアウォッチを。
あとは高機能デバイス版との差額で、娘の好きなLEGOブロックとおままごとセットでも用意するよう、サンタクロースに申請しよう。
(不思議なことに、サンタの買い物には僕のクレジットカードが使われる仕組みになっているようだが。)
クリスマスまであと10日ほど。
皆様、それぞれの思う、良いクリスマスを。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?