【偶然とキャリア②】〜「やってみよう!」と思える感覚を身につける〜
新年あけましておめでとうございます。ryoです。
前回の更新から半年。見事な三日坊主でした。すみません・・・
ただ、この半年はキャリアに対する自分の考えを発信する機会がけっこうあって、色々本を読んでいました。
完全に言い訳ですが(笑)、少し落ち着いたので、学んだことをまた発信していければと思います!
今回は【偶然とキャリア②】ということで、前回の続きです。まだ①を読んでない方はそちらからどうぞ。
https://note.com/rara0616/n/n50b3f770ce4b
前回ご紹介したクルンボルツ教授の「ハップンスタンス・ラーニング・セオリー」。偶然とキャリアの関係性を説いた理論です。
クルンボルツ教授によれば、18歳の時に、自分が思い描いていた職業に就いている人は全体の2%しかいないそうです。高校1クラス40人だったら、1人いるかいないか、という感じですね。
昨年4月、経団連が終身雇用の終焉、今後の雇用のあり方についての指針を示しました。そんな意味でも、変化の激しい現代社会で柔軟にキャリア形成を行っていく上で、この理論はとても大事な考え方だと思っています。
ハップンスタンス・ラーニング・セオリーとは
①好奇心(新しい学びの機会を大切にすること)
②持続性(失敗に負けず努力を続けること)
③柔軟性(固執しないこと)
④楽観性(新しい機会はやってきて、それを手にできると考えること)
⑤リスクテーキング(リスクを恐れずに、挑戦してみること)
この5つのスキルを意識して、身近に溢れている「偶然」を活かしてチャンスを掴もう!というのが、ハップンスタンス・ラーニング・セオリーです。
例えば、自分の務めている部署に退職者が出て、自分が携わったことのない分野の大きな取引先を、誰かが引き継ぐことになったとします。あなたは上司にこう言われます。
「○○さん、やってみる? 忙しかったら、無理しないでいいよ。」
さて、あなたは何と答えますか?
もちろん、やってみた方が自分のスキル向上に繋がるのは明白です。でも、大口だけにプレッシャーも伴います。「初めての分野だけど、自分にできるのか?」「契約更新できなかったらどうしよう・・・」「無理しなくていいって言ってくれてるし、断ってもいいかな」などなど、不安もよぎります。
ここで、「やります!」と即答できる人は、もうこの理論を実践できているのかもしれません。
私自身、恥ずかしながら、実際このような場面になったら少し迷うかもしれません。笑
ただ、ここでこそ「ハップンスタンス・ラーニング・セオリー」を思い出してほしいのです。
少し不安で、もしかしたら失敗するかもしれないけれど、「やります!」とこの仕事を引き受ける。(⑤リスクテーキング)
引き受けた以上、今まで自分が携わった分野じゃないけど、新たな学びの機会と思って、その分野を徹底的に調べてみる。(①好奇心)
やってみると、やっぱり慣れていないので失敗する。でも失敗に負けずに、上司や先輩に相談して、努力を続ける。(②持続性)
せっかくなので、前任者のやり方にこだわらずに、自分なりの新しい考え方を入れてみる。(③柔軟性)
しばらくして、新しい仕事に慣れてきた頃、あらためて振り返って、意外と失敗しても大丈夫だと気がつく。そして、また新たな分野に挑戦してみる。(④楽観性)
と、少し強引ですが、実際のビジネスの現場にあてはめるとこんな感じです。自分の周りの仕事ができる人って、こんな人じゃないですか?
5要素ありますが、簡単に言えば、「やってみよう!」という感覚を常にもち続けて、チャンスに対する感度を高めることが重要なんだと思います。
時には逃げることも大事ですが、それだといつまでも自分のレベルは上がらりません。FFやドラクエのレベルアップと同じで、偶然出てきた敵を倒すことで、どんどんレベルアップできるんじゃないでしょうか。強い敵の方が経験値も高めです。もし全滅してしまったとしても、またやり直せばいいんです。
ただ、みなさんの経験上、このスキルが大事なのは、なんとなく分かると思います。「そんなこと分かってるよ!」という声が聞こえそうです。笑
私は、このスキル実践を阻害するのは「失敗を恐れる心」だと思っています。失敗への恐怖は、「自己効力感」の低さがもたらします。自己効力感とは物事に対して、「これはできそうだ!」と思える感覚です。
この「自己効力感」の重要性を提唱しているのが、カナダの心理学者であるアルバート・バンデューラ。次回は、自己効力感に触れながら、ハップンスタンス・ラーニング・セオリーの実践について考えます。
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