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柚子でウィークエンドシトロンを作る

冬至だからと柚子をもらった。うれしい。しかし、冬至だからといって柚子風呂に入る習慣は、生を受けて以来、私の人生には存在したことがない。だから普通に食べようと思う。

小ぶりでかわいい。赤ちゃんの拳サイズ。

柚子ジャムにするには小さく、それではおかずに使うのが良いかもしれない。

……いや!ここはお菓子にしよう。ウィークエンドシトロン(レモンケーキ)だ。レモンケーキの柚子版だ。「レモンが無いなら柚子を使えばいいじゃない。」「アントワネット、勘違いをするな。レモンが無いのではない。ここに柚子があるだけだ。」


ということで、ウィークエンドシトロン・柚子版を作る。レモン型のケーキもしくはパウンド型のケーキに、溶けたロウソクのように白い固体(アイシング)がかかっているケーキ。あれを作る。

混ぜ

レモン以外は普通のウィークエンドシトロンと同じ手順をたどる。バター、砂糖を白くなるまで混ぜ、そこに溶き卵を加え混ぜる。

参考にしていたレシピを後から見直したら、卵が1つ足りていなかった。まあ、それくらいならなんとかなる。お菓子作りは、案外そういうなんとかなる部分が所々に潜んでいる。


混ぜ

薄力粉、柚子皮をおろしたものを順番に混ぜる。

ここでもレシピを無視してアーモンドプードルとベーキングパウダーを入れなかったが、なんとかなる。また、コアントロー(オレンジの洋酒)が必要だったが、無かったので冷蔵庫に入っていた焼酎で代用した。これもなんとかなった。

柚子の絞り汁もここで入れておきたかったが、絞ってみたら大さじ1も無いくらいしかなく、かなり少なかったので入れなかった。柚子はレモンに比べて種が大きいため、取れる液体の量が少ないのである。絞り汁は上にかけるアイシングに使用する必要があり、ケーキには入れず取っておくことに。

ウィークエンドシトロンの9割はアイシングという言葉にあるように(いま作った)、アイシングは手を抜いてはならないのだ。実際の分量を考えるとアイシングは全体の1割程度だが、この1割が口内で9割になる。不思議な話である。


焼き

焼き上げと熱が冷めたらアイシング。久々にアイシングを作ったが、使う液体の量に比べて、粉砂糖の量が多すぎる。参考にしたレシピだと、果汁大さじ1に対して粉砂糖170gだった。大丈夫か心配したものの、ちゃんとうまくいった。


足がたくさん生えたように見える。

アイシングをかけたら変に垂れて美味しくなさそうな感じになった。でも、この後の切り分けで謎の垂れはごまかせる。万事順調。しばらく放置してアイシングが固まったら完成。


いいじゃん。

ほのかに柚子の香りが漂い、焼酎の香りも漂い、大人なケーキに仕上がった。口に含むと、食べたそばから柚子の香りが鼻に抜ける。

冬至で余った柚子がまだある方はお試しあれ。爽やかな香りとサクサクの柚子アイシングを楽しんで。


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