共感コミュニケーションテクニックのミルトン話法(つづき)

ミルトン話法のつづきについてお話しします。

ミルトン話法とは、催眠療法の第一人者であるミルトン・エリクソン氏が開発した会話のテクニックで、相手の無意識に直接働きかけて、自分の望む方向に誘導する方法です。

ミルトン話法には、以下のような特徴があります。

曖昧な表現を使う。
具体的な言葉ではなく、抽象的な言葉やメタファーを使って、相手に自由な解釈をさせます。例えば、「あなたはとても素晴らしい人です」と言うより、「あなたはとても素晴らしいことをしています」と言う方が、相手は自分が何を素晴らしいと思っているかを想像します。

質問形式で話す。
命令や断定ではなく、質問や提案で話すことで、相手に選択肢を与えます。例えば、「今日は早く寝ましょう」と言うより、「今日は早く寝るとどうなりますか？」と言う方が、相手は早く寝るメリットを考えます。

因果関係を作り出す。
因果関係のないことでも、因果関係があるかのように話すことで、相手に納得させます。例えば、「この本を読めばあなたの人生は変わります」と言うと、相手は本を読むことと人生の変化の関係を信じます。

接続詞を使う。
接続詞を使って話すことで、相手の意識を混乱させて、後半の言葉を無批判に受け入れさせます。例えば、「あなたはとても頭がいいですね。だから、この問題も簡単に解けるでしょう」と言うと、相手は頭がいいことと問題が解けることのつながりを疑わずに受け入れます。

YESセットを作る。
YESセットとは、相手に「はい」と答えさせる質問や陳述を連続して行うことで、相手の同意や協力を得る方法です。例えば、「今日は良い天気ですね。」「はい」「それでは、この間の続きをやっていきましょう。」「はい」「前回のセラピーで気付きを得られたので今回もうまくいくでしょう。」「はい」というように進めると、最後の「はい」は相談者がそれほどまでに「はい」と感じていなくても「はい」と答えが出てくるという心理状態になるのです。

以上がミルトン話法のつづきについての説明です。ミルトン話法は、プロフェッショナルな会話の技術であり、心理学的な知識や経験が必要です。

ミルトン話法を学ぶことで、自分自身の無意識ともつながることができます。自分の無意識に語りかけることで、自己暗示をかけることができます。

自己暗示は、自分の思考や感情や行動に影響を与えることができる強力な力です。自己暗示を使うことで、自分の目標や夢に近づいたり、自分の悩みや問題を解決したりすることができます。

ミルトン話法を使って自分の無意識とつながる自己暗示法とは、以下のような方法です。

1. リラックスした状態になります。深呼吸をしたり、音楽を聴いたりして心身ともに落ち着きます。

2. 自分に対して曖昧な表現や質問形式で話しかけます。例えば、「あなたは今日も素晴らしい一日を過ごすことができますか？」「あなたは今日も自信に満ちていますね？」「あなたは今日も幸せに感じていますか？」などです。

3. 自分の無意識から返ってくる答えやイメージに注意します。例えば、「はい」と答えたり、「そうだ」と思ったり、「笑顔」や「光」などのイメージが浮かんだりします。

4. 自分の無意識から返ってくる答えやイメージを肯定的に受け入れます。例えば、「そうですね」と言ったり、「ありがとう」と感謝したり、「素敵だ」と褒めたりします。

5. 自分の無意識から返ってくる答えやイメージを強化します。例えば、「その感覚をもっと強く感じてください」「そのイメージをもっと鮮明に見てください」などと、イメージの後押しをします。

こりように自己暗示法とは、自分自身に対してミルトン話法を使って催眠状態に入り、自分の無意識にアクセスしてポジティブな変化を促す方法です。