温泉放浪記　「日本一遠くて近い温泉」こと泉肘折温泉

肘折温泉は、山形県最上郡大蔵村にある歴史ある湯治場です。月山の麓から流れる銅山川沿いに、共同浴場や温泉宿が立ち並び、ひなびた雰囲気が漂います。この地には、多くの名所が点在しており、肘折の湯にまつわる物語を楽しむことができます。

例えば、「湯の花神社」は、肘折温泉の発祥とされる伝説の舞台です。昔々、狩人が熊を追っていたところ、熊が崖から落ちてしまいました。狩人が見に行くと、熊は傷口から湯の花を噴き出していました。それを見た狩人は驚きましたが、その場所に温泉が湧いていることに気づきました。それ以来、この地は「肘折」と呼ばれるようになりました。

また、「鬼ヶ城」は、肘折温泉から車で約15分の場所にある奇岩群です。風化や浸食でできた岩塊や洞窟が連なり、まるで鬼の城のような景観を見せます。春には桜やツツジが咲き乱れ、秋には紅葉が美しく色づきます。

肘折温泉では、四季折々の自然と豊富なお湯を満喫することができます。冬は積雪が3メートルを超える全国屈指の豪雪地帯として有名です。
雪景色を眺めながら露天風呂に入れば、心も体も癒されることでしょう。

肘折温泉は、「日本一遠くて近い温泉」と言われています。

都会から離れた山奥にありながらもアクセスしやすく、日帰りでも楽しめます。「手形」を購入すれば3カ所まで選んで入浴することも可能です。