045 | アーツ千代田3331で「箱のなかに入っているのはどちらか?」展と「山王祭のいま・みらい」展を見た



前回のブログの続き。東京大学本郷キャンパスの池之端門から不忍池に至り、何処へ向かおうか思案。



結局不忍池からすぐ近く、アーツ千代田 3331 に寄る。
庭の階段状のウッドデッキやベンチは、腰をおろして休憩すんのに良かったからフラフラと、中央通りのコンビニで仕入れた飲み物とジャンボ焼き鳥ハラミ(セールで値引き中)を、空いてたベンチでもぐもぐやった。







当て込んでいた訳ではなかったのだけど、3331でいかす展示を見た。"耳のないマウス"という風変わりなグループ名の、企画展「箱のなかに入っているのはどちらか?」だ。
通路のガラス越しに見た感じだと、ちょっとスカっとした空間に大きな段ボール箱を持った人?がいるから、搬入か搬出作業中かと思ったけど違った、ちゃんと展示開催中だ。



何の気なしに覗かせて頂いたのだけど、驚かされるインスタレーションだった。
この画像の下の方に写ってるのは私、上が「箱のなかに入っているのはどちらか?」の作品の一部。会場に詰めていたスタッフ、と言うかおそらくアーチストさん本人が声をかけてくれて、私のアイポンでニコニコと撮って下さった。

作品と私の妙な指のポーズは、影絵でカタツムリを映し出すカタチです。おそろしい事に作品の方の指は、本当のカタツムリのように指先が動いている。それに気づいた一瞬はかなりコワい(苦笑)。

少し話戻して、まず入り口付近には大きな水槽に、水ではなくカタツムリが棲むような土と草叢の湿った感じの生態が再現されてて、そこにヒトの手だけが何個か置かれ、指先がカタツムリのツノ?のように蠢いているところから、この奇妙なインスタレーションは始まる。
カタツムリという虫の存在と、それを影絵で再現するヒトの手の存在が、薄ら寒く重なります。



更にそれらの作品を見る我々鑑賞者と、そこに在る作品の境界も曖昧になり、逆転する。見られているのはどちらだ? さっきの画像もだけど、この画像で箱にアタマを突っ込んだ私は、鑑賞者ではなく作品のユニットでしかなく、見る側から見られる側に刹那移行する。
この画像で作品になってる私は、段ボール箱の狭い真っ暗な空間にアタマを突っ込んでる立場上、何も見る事はできない。両隣や向かいで、同じようにアタマを突っ込んでいる造られたヒトと変わらない。

ちなみに床にうつ伏せているのも造られたもので、残念ながらこの日は展示最終日で機械仕掛けがヘタレてしまったとの事で静止していたけど、指以外にもなんと全身が、ノソノソと移動していたのだそうだ(悲鳴)。数分しかいなかったのだけど、印象が強く残るインスタレーションだった。

http://www.3331.jp/schedule/003358.html







3331で、もう1つ「山王祭のいまみらい まちが支える江戸の粋〜」展というのを見た。



不忍池から3331に向かうほんの数キロの間、上野~秋葉原界隈はお祭りだったらしく、神輿や山車が所々出ていたし、それ以外の往来でも祭り装束の男衆がパラパラいた。



それでも寡聞にして山王祭がどんな祭りか知らない私は、山王祭というタイトルが、それらしい名称を捩った、3331独自の企画展か何かかと勘違いしてた。見させてもらったら、本当に地域のお祭りである山王祭に関する展示だった(慙死)。
展示は一部撮影禁止だったけど、粋な柄の祭り手拭いや、獅子やお囃子の屋台などが祭りの華やかさや賑わいを感じさせてくれた。

ちなみに山王祭は、この日上野・秋葉原界隈であった祭りではなく、6月11日に麹町地域、日本橋・京橋地域で催される広域のお祭りで、当日解説付きで巡るツアーなんかも用意されている。

http://sanno.3331.jp






3331から帰宅して一杯。この日の走行距離は超ヘタレな32.66km。