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058 | 神奈川県立近代美術館葉山にクエイ兄弟のファントム・ミュージアムを見に行った




前回のブログの続き。
12:46、お昼食べてから神奈川県立近代美術館葉山に到着。葉山まで来た目的は此処でブラザース・クエイの企画展をやっているから。日本でクエイの本格的な展示なんて、自分が生きてる間に1回あるか無いかじゃないかな(苦笑)。会期は10月まであるけど絶対に見逃せなかった。





ブラザース・クエイはアメリカ出身の、双子のパペットアニメのアーチストだ。出身はアメリカだけど主な活動拠点は英国だ。
たぶん20年くらい前、短編集「ストリート・オブ・クロコダイル」を劇場やソフトで見て衝撃を受け、それ以来ファンになった。パペットアニメと言ってもほのぼの感は皆無。乾いてて、尖っていて、埃っぽくて、まるで月の裏側で密かに撮影されたかのような、真空かつ絶対零度の世界観。

その中のタイトル作:ストリート・オブ・クロコダイルについて私は、ブログやtwitterがまだない頃自前のHPに、以下のような文章を残していた。



 冒頭実写の人間がとてつもなく異常なものに見える。
 そして本筋である舞台装置は怒涛の迫力。
 何体も登場する光る人形はもはや泣きたくなる。
 乾いたモチーフに混在する某の生々しさも見事過ぎ。
 自分がいる世界が虚構なのか、
 人形の世界が虚構なのか分からない。
 大鰐通りはソラリスの海 ?
 またはイギリス版「ねじ式」?
 そして多分これだけは断言できる。
 この先いくらデジタル技術が進歩しても
 この映像の情報を越える日は絶対に来ない。


今こうして書いてる駄文と全然変わらなくて、成長の無さに恥じ入ってしまうが(苦笑)まぁこんな感じに入れ込むくらい、クエイの映像作品は衝撃的で魅惑的だ。1度でも見ると嵌る、癖になる。そのクエイの展示が日本で催されるのだから、行かない訳にいかなかった。





神奈川県立近代美術館葉山は初めて訪れたけど、想像したよりずっと大きく立派なミュージアムだった。その会場に、ブラザース・クエイのパペットアニメの撮影に使われた、舞台装置やシュールで先鋭的なパペット達が幾つも展示されてて、実物見れてわたくし幸せです><。
また、極東では知られていなかったけど、ブラザース・クエイは映像以外にもオペラやバレエの舞台美術やプロジェクションも手がけていて、そういう創作も知る事ができて、見る事ができて、良かった。


葉山の町は海岸線からすぐ山になっている。神奈川県立近代美術館葉山はその山と海の間に、海水浴場ともほとんど繋がるように建っていた(エントランスには水着での入館禁止の注意書きとピクトグラムがあります)。


本企画展「クエイ兄弟 ─ファントム・ミュージアム─ 」には、開催に合わせてクエイ兄弟ご本人達が来日した。2人がこの展示のために公開制作した作品だけが、会場内で撮影可になっていた。
展示では映像上映もあり、その中で見た事なかった作品「イーゴリ―パリでプレイエルが仕事場を提供していた頃」(1982年)なんかも観ていたので随分館内にいた。

館内にはこの美術館主催だか、どこかの学校の先生の引率だかの、美術鑑賞会だか自由研究で訪れた小学生らしき少年少女が、時々作品の傍のプレートを前に熱心にメモ取ったりしていたけど大丈夫? 児童にはまだ刺激が強いって言うかシュール過ぎない?クエイ。
なにしろこの公開作品のコンセプトは、中央のガラスの容器に鹿の精子の粉末が配置され、その匂いがどうとかこうとかってんだよ。PTAからクレーム出ない? 子供達は数々のパペット見たせいで、夢でうなされないだろうか・・。

www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2016/quaybrothers/










散策できる美術館の庭園の先は、本当にすぐ海水浴場になっている。私は水着装備持って来てないので泳ぐ事はできないけど(15:43)。





16:01、庭園の東屋に陣取りノンアルコールビールをお供に黄昏れる。ちなみにこのノンアル、一旦美術館の駐輪場から自転車出し、見つけた酒屋で買ってまた戻って来てます。美術館は再入館できる上、庭園はもともとフリーなのをいい事に・・。ノンアル空けてから帰路に就きました。










18:17、帰路の途中、晩御飯はやっぱ中華街かな。





1人でも入りやすい感じのお店でカシューナッツ炒め定食頼んで、この画像撮ってからモグモグ食べてたら、小さな器だけど水餃子と杏仁豆腐も出てきた(嬉しいけど苦しい)。





お腹いっぱい過ぎて、腹ごなしに中華街を散策中。お盆休み中にしては混雑然程ではないかも・・、むしろお盆休み中だから?





メインストリートより、裏通りや路地のちょっと猥雑な感じが素敵。





カラフルで立派な横濱媽祖廟(よこはままそびょう)、道教の寺院です。横浜開港150年を記念する2006年に、横浜中華街の新名所として開廟したそうです。





ぼちぼち帰ろう(19:26)。





ペダルよ! あれがみなとみらいの灯だ。




23時半頃に帰宅。帰りはペースが落ちて遅い時刻に帰り着いたけど、もっと遅い深夜帰宅でも翌日使いものにならなくても、お盆休み中だから誰も困らない。ペース落としても安全に帰り着く事に注力した(つもり・笑)。

またポタリングは、帰宅してシャワー浴びてから一杯やるまでがポタリングだけど、そのお供は、マヨの他に塩を多めにかけたトマト。それを普通に美味しいと感じるのだから塩分が相当欠乏していたようだ、あな恐ろしや。
復路でももちろん水分補給はしてたけど、ビールもスルスル飲みます。むしろ帰宅後のこのビールのために自転車走らせるようなもの(苦笑)。往復走行距離は143.71kmでした。