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台湾に行きたいわんということで行ってきたわん

 今月、七月中旬ごろに台湾に行ってきた。同伴者は弟(大学一回生、一留)で、三泊四日である。
 皆様は、台湾と聞いてどんなイメージを持つだろうか。親日?物価が少し安い?日本語が通じる?私は中国と殴り合っている印象しかなかった。そこで、実際に台湾がどのような国なのか見てくることにした。



 街並みはそれほど整備不良が目立つこともなく、普通に普通の街並みであった。ただ、森と高層ビルが共存しているような景色が広がり、隙間なくみっちり建物が並んでいる日本になじんでいると、違和感を覚えた。

住宅街 背の低い建物が多く並んでいた

バイク社会

 台湾で歩いていると、よくバイクに轢かれそうになった。それもそのはず、車道には沢山のバイクが路駐しており、いたるところにバイクが所狭しと並んでいた。また、駐輪場にもバイクが大量に止められていたのだ。バイク社会なのである。日本では路駐と言えば自転車が多いだろう。また、駐輪場に止められているものと言えば、バイクより自転車のイメージが強いのではないだろうか。
 バイクの乗り方も凄まじいもので、二人乗りを原付でしていたり、二人乗りしながら間に犬を乗せたり、ヘルメットをかぶっていなかったり…と、日本ですればすぐ警察にお世話になりそうなものばかりであった。

奥の方にずらりとバイクが並んでいる

なぜこんなにもバイクが多いのだろうか

 台湾は世界でも一人当たりのバイク所有数が上位の方であるようだ。なぜこんなにもバイクが多かったのだろう。

①裏路地など狭い道が多い
 
台湾は、裏路地や細い道が多く、そのような場所にお店があることも珍しくない。そのため、車であると入れなかったり、通ることが困難である可能性が高い。特に台湾人が良く利用するとされる「夜市」は、このような狭い道沿いに出店されていることが多い。したがって、道の幅故に、バイクが移動手段として利便性が高いことが考えられる。

②自転車での移動は暑くてしんどい
 
ではなぜ自転車は使われていないのだろうか。これは、日本とは異なる気候と街の作りに関係していると考える。
 
台湾は沖縄より南に位置する熱帯であるため、日中は38度を平気で超える。それなのに熱帯であるがゆえに日本より湿度が高いため、非常に不快である。このような中自転車を漕ぐということは自殺行為に等しいのではないだろうか。バイクは風が吹き涼しいが、自転車は自分で漕ぐうえにスピードも出ないため涼しくない。バイクの勝ちである。
 また、自転車で移動出来るほどコンパクトシティではないと感じた、今回滞在したところは、「台北」という台湾の中でもかなり発展している都市だ。その「台北」ですら移動に電車がないと距離がありきつかった。電車の駅がないところへ移動する必要がある台湾人は、徒歩も自転車もきついだろう。前述した道も相まって、やはりバイクが使いやすいのではないだろうか。

③その他バイクのメリット
 その他、バイクは車より安価であるところや、路駐しやすい点もバイクの魅力である。また、台湾は日本ほ交通ルールが厳しくなく、バイクに人も物も何でも載せているようだ。日本であれば、三人以上の移動となると車を使わざるを得ない。しかし、台湾は人数の規制がないようで、五人乗りしている人もいた。何人でも乗せて移動できるのならば、バイクが安いため、車よりバイクを選ぶ人が多いのだろう。


台湾人の行きつけ 夜市

 台湾人は夜ご飯は外食することが多いらしい。そのため、「夜市」という沢山屋台が並んでいる場所が多くあり、毎日にぎわっている。その夜市の中でもとくに有名な、「士林観光夜市」「饒河街観光夜市」に行ってきた。

士林観光夜市

 士林観光夜市は、台北市にある最大規模の夜市だ。雑貨が売ってある場所と、食品が売ってある場所が分かれていた。雑貨が売ってある場所は、雑貨を普通に売っているのではなく、麻雀牌や輪投げ、射的などを交えたゲームを行い、景品として何か貰う、といった形の屋台が多かった。普通に雑貨も売っていたが、お土産を買う場所にはあまり適していないように感じた。

雑貨売り場の入り口はこんな感じ
中はこんな感じ 二つの道沿いに屋台が並んでおり、結構長い
景品にめちゃくちゃこのぬいぐるみが多い
「カワイイヨ~」って勧められたけど持って帰るのが恥ずかしいので購入は断念

 食べ物エリアには肉やら蛇やら揚げ物やら見たことのないものが沢山並んでいた。どれも美味そうだったが口にできなかった。ここは、食欲が消し飛ぶほど臭いのである。
 どのような臭さなのかというと、下水道…簡単に言うとう〇ちの匂いだ。この匂いが蔓延しており、とてもではないが何かを口にすることが出来なかった。調べたところ、台湾では下水の設備が整っていないところがあるらしく、そういったところはひどいにおいがするらしいのだ。この士林観光夜市はまだ整っていなかったのかもしれない。それにしてもものすごい匂いだった。この中平気で飲み食いしている台湾人は、もうこの匂いに慣れているのかもしれない。
 もし今後台湾に行くことがあるならば、この夜市は食べ物ではなく、観光や雑貨を目的としていくことをお勧めする。なぜ、「台湾観光おすすめスポット〇選!」のようなサイトに、この場所がどれもお勧めされているのにも関わらず、匂いに関する指摘が無かったのか不思議だ。サイトを書いた人は本当に行ったことがあったのだろうか。疑惑が生じてしまうほど、かなりう〇ち臭かった。


饒河街観光夜市

 前述とは打って変わって、こちらは無臭であった!!!!!!!!
 ここは屋台と雑貨どちらも分かれることなく販売されていた。お土産も比較的安価で売られており、台湾の有名なお土産であるパイナップルケーキも売られていた。一つ12個入りで100元(500円くらい)で売られており、非常に安価なのにもかかわらず美味かったので、是非とも買っていただきたい。

おしゃれな門が目印
屋台はこんな感じで、一つの道を屋台によって二つの道を形成していた
このように、結構日本語のものがあった
ただ、日本の料理ではなく台湾オリジナルのものだった
屋台とはいえ、台湾人は日用品もここで買うので、ワイシャツだけでなく服や靴も売られていた

 ご飯もどれもおいしく、特に記憶に残っているのはマンゴーだ。1000円くらいで結構な量を食べることが出来、冷えていなくとも非常に美味であった。柔らかく、果汁が豊富で、口の中でとろけるような味わいであった。ここへ行くなら必ず食してほしい。

お店の人に日本語は通じる?

 ここで気になるのは、台湾の人に日本語は通じるかどうかではないだろうか。結論から言うと、あまり通じない。「おいしいよ。」だったり「安いよ。」と言っている人は多く見かける。しかし、日本人観光客への常套句のような感じで使われており、いざ話してみるとあまり日本語は通じない。日本語を話せる人が多いということはあながち間違いではない。しかし、通じるかというと通じはしないのだ。外国の方が日本へ来たとき、カタコトでなんとなく日本語を話している所を想像してみてほしい。あんな感じだ。
 どちらかというと台湾人は、日本語より英語の方が流暢である印象を受けた。そのため、屋台やお店で店員さんと話すときはどれも英語であった。もちろんホテルでも英語である。日本人が多く口コミを残しているホテルに泊まったが、日本語は全く通じなかった。日本語がわからない人は多くとも、英語がわからない人は少ないように感じた。

 日本語が通じるから英語は全くわからなくてもいいや!と思い台湾に来たら、少し苦労するかもしれない。


お土産おすすめスポット2選!

 お土産を買うにあたって、絶対に行ってほしい場所がある。沢山の「おすすめスポット〇選!」の記事を見たが、お土産売り場としてあまり書かれていないため、ぜひ参考にして欲しい。
 空港にもお土産は売っている。今回利用した桃園にある空港にも売っていた。しかしめちゃくちゃ高いのである。先ほど12個入り100元のパイナップルケーキは、6個入りで300元なのである。(もしかしたら値段が高い分ものすごく美味いのかもしれない…。)品質がいいかもしれないので、高級品を求めるには空港が良い。筆者のように馬鹿舌だし味の違いなんて分からないから安く大量に土産を仕入れたい人は、以下がお勧めである。

①台北101タワーの中にあるスーパー

 スーパーだからと言って侮ってはいけない。ここにはマンゴーのゼリーだったりマンゴーのグミキャンディだったり、台湾ビールや牛肉麺などお土産に最適なものが沢山あるのだ!!!
 今回私はここで、台湾ビールとマンゴーのお菓子、牛乳餅を購入した。
 台湾ビールは度数は日本と同じでも、飲みやすさが日本のものと比べて比にならないほど飲みやすいので、ぜひ飲んでほしい。ビールが苦手な人、これから挑戦しようと思っている人は、シャンディガフやアサヒの3%のビールより台湾ビールをまず飲むべきである。

 牛乳餅は、台湾のお土産でパイナップルケーキと並ぶほど人気のお菓子(らしい)。味の展開も豊富で安価なので、ぜひ買っていただきたい。味の方はというと、食わず嫌いが発動してしまい未だに食べていない。食べる日が来て食べたら追記する。もし食べたことがある人がいれば、食わず嫌いを打破するために、味のご教授願いたい。

 余談 日本のものがいっぱい

 このスーパー、なんと日本のものがいっぱいあるのだ。日本語で書かれためんつゆ、バーモンドカレー、カップヌードル等、見たことある製品がそこかしこに並んでいた。体感半分ほどは日本製品である印象を受けた。コンビニにも、ピュレグミやメントス、ポテチ等沢山の日本製品があった。ストゼロも置かれていた。
 スーパーだけでなく、飲食店も日本のチェーン店が多くあった。見つけたものだと、丸亀製麺やモスバーガー、バーガーキング、サイゼリヤである。ユニクロや無印など、顔なじみのある店もあった。
 驚いたのが、日本製品は沢山あるのに、同じくらい近くにある韓国の製品は全くないことだ。ハングルで書かれた製品は一つもないのである。マジで日本と仲良しなのかもしれない。

台湾のファミマ
セブンもあったがローソンは見かけなかった

②西門町

 ここは、台湾の原宿と呼ばれ、若者にかなり人気らしい。ここは「The お土産屋」みたいな店が沢山ある。そして、1箱100元、6個買うと1個無料という破格の値段設定だ。1箱の中身はきちんと10個以上のお菓子が入っているため、大量に安く買うのにはうってつけだ。
 私はここで、パイナップルケーキとゼリーと団子を購入した。全て食べたが、この味でこの値段!?というくらい絶品であった。特にパイナップルケーキは、同居人に1箱お土産として渡したにも関わらず、半分以上自分で食べてしまったほどだ。

入口?はこんな感じ
この白いでかい建物の右側の道を進むと、歩行者天国のお店ゾーンに入る
道はこんな感じで、かなり広くて綺麗
ご飯屋さんも沢山あるので、買い物しながらご飯も食べられる
めちゃくちゃお勧めされたお土産
誰ももらってくれそうにないので購入を断念
台湾人、これ好きなのか??

  西門紅桜

 この西門町には、西門紅桜という赤煉瓦の建物が近くにあるのだか、ここもお勧めだ。中にはかわいらしい雑貨が沢山置かれている。Tシャツやお香、食器や雑貨などがあった。
 私はここで台湾ビールの柄が入ったジョッキを購入した。350mlの缶を全部入れても、半分以下になるクソデカジョッキである。飲んでも飲んでも全然飲んでいないように見える為、友人に酒を飲ませるには持って来いの代物だ。同じ店に、瓶を押しつぶして作った食器も売られていた。台湾独自のデザインが多く施されていたため、台湾独自の物を買いたい人にお勧めだ。

赤煉瓦のおしゃれな建物であるため、すぐわかる

中国との殴り合い具合

 台湾は中国から独立しようとし、中国はそれを阻止しようとしている。実際どれくらい殴り合っているかというと、結構殴り合っていた。
 先ほど紹介した西門町には、いたるところに「独立を!今こそ一致団結せよ!」的な言葉が書かれた旗がそこら中に立っていた。とある団体が独立頑張ろう的なことの呼びかけも行っていた。

 飛行場で帰国する際、もちろん海外線に乗ったのだが、すぐ近くに国内線もあった。ここで気になったのは、中国は国内と国際、どちらの扱いなのか…ということだ。行きの飛行機に乗る前、税関に色々申告するのだが、その時は「中華人民共和国」への申告だった。そのため、中国は国内線なのかな…と思っていた。
 国際線だった。国内ではなかった。北京行きの飛行機が国際線にあったのだ。空港からもそのバチバチ具合が伺えた。


物価はどれくらい?

 安い安いと言われている台湾だが、そこまで日本との差は感じられなかった。マックは1000円くらいしたし、台湾ビールは200円ちょっとであった。日本とほとんど変わらない。ただ、台湾にある日本製品は、日本で売られているより少しお高かった。グミは300円くらいで、サイゼリヤのパスタは700円もした(日本だと400円くらい?)。輸入しているから、その分割高なのであろう。わーい!知ってる店舗だ!と思って日本のチェーンに入ると、日本より高い価格設定に驚かされるかもしれない。


台湾の本当の魅力

 観光おすすめスポットには、沢山のきれいな観光地やおいしい料理が紹介されている。しかし、台湾の本当の魅力は建物やご飯のおいしさよりも、台湾の人の優しさであると思う。

 台湾の移動は基本電車だったのだが、どの電車がどこまで行くのかわからず、路線マップの前で唸っていた時だ。見知らぬおばちゃんがこの電車がどこまで行くのか、身振り手振りで教えてくれたのである。他にも、電車に乗っているとき、席がいっぱいで立っていると「あそこが空いているよ。」と教えてくれたことがあった。これは外国人に対してだけではなく、同じ台湾人に対しても、いろんな人が色んな人へ行っていたのだ。そして、高齢の方や妊婦さんへ、積極的に席を譲っていた。満員電車も多々あったが、みんなが譲り合っていた。
 お店では、英語がわからない私に対して、身振り手振りしたり、翻訳機を使ったりして商品の説明をしてくれた。面倒くさがったり、わからないで済まさず、一生懸命伝えようとしてくれたのだ。沢山話そうとしてくれるので、ただ何かを見て食べる観光ではなく、現地の人と言葉を交わす観光が出来るのだ。

 もしこれからどこか海外へ行こうとするならば、まず台湾に行ってほしい。言葉が通じなくても、道がわからなくても、台湾の人はとても優しいので、楽しく、心に残る思い出が沢山作れると思う。そして、台湾が大好きになるだろう。

おまけ:台湾の切符

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