見出し画像

新人の話

新人は仕事ができなくてもいいのだろうか。以前、塾講師のバイトの面接に伺った際に講師の方とこんな会話があった。


「講師に入って初めの頃と慣れてきた頃ってスキルの差があるじゃないですか。でも親が払うお金は同じなわけだから1年目の人に当たった人ってなんか、不利ですよね。別に講師じゃなくてなんでもそうなんですけど。僕も高校の頃部活の先生が1年目で、技術指導なんか全然できなかったもんだから、生徒の間ですごい不満だったんですよね」
「まあでも、1年目ってそういうものだからね。」

一年目はそういうものなのか。当時は納得してしまったが、今になってそんな社会でいいのかと思ってしまう。

受けてきた教育は、その人の人生や性格を大きく動かす要因の一つだと思う。これを読んでるあなたにも、今まで1人くらいは尊敬する先生がいて、その人の影響を少なからず受けているだろう。勿論僕もそうだ。学生の頃の教育にはある程度大きな意味を持つ。教育者にはある程度その責任を負う必要がある。

たかが大学生のたかがバイトが、親御さんに安くないお金を出してもらって、勉強しにきた未来ある子供に対して、1年目だからという理由で他の講師よりもレベルの下がる授業をすることが、僕はどうしてもふに落ちない。もし自分が親なら腹が立つ。

これがファミレスの店員だったら話は変わるだろう。研修中と書かれたプレートをつけている店員が水をこぼそうが食器を落とそうがレジをスムーズにこなせなかろうが、温かい目で見るだろう。それは人生に対してさほど影響は無いからだ。

逆に、医者などの人生に大きく関わる部分が「1年目だから」という理由で何か被害を被ったらどう思うだろうか。例えば普通なら失敗するはずのない手術で「1年目だから」という理由で失敗してしまい、消えない傷を負ったりなくなってしまったら、どうだろうか。あの時話した講師の方は「1年目だからしょうがないな」と言うのでしょうか。

じゃあ改善策を出せと言われるとそんなものはないから1年目の僕は1つ1つ頑張っていくしか無いんですけどね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?