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中国赴任1年経過、自分の変化

早いもので10月で中国に来てから1年が経過した。

現在、私はトレーニー制度による2年間の海外赴任中。
来る前は「2年なんてあっという間だろう」と思っており、実際まさにその通りという感じだ。

そこでこの1年間の心情の変化について振り返ってみようと思う。


中国という国に対しての偏見が消滅

「中国に対してどうイメージがありますか?」
この質問に対して日本人の皆様はどう答えるだろうか。
私はネガティブな回答が返ってくる確率が高いと考えている。

昨年時点の世論調査でも下記のような結果が出ている。

中国に親しみを感じるか聞いたところ、「親しみを感じる」とする者の割合が17.8%(「親しみを感じる」の割合2.2%と「どちらかというと親しみを感じる」の割合15.6%との合計)、「親しみを感じない」とする者の割合が81.8%(「どちらかというと親しみを感じない」の割合35.9%と「親しみを感じない」の割合45.9%との合計)となっている。


外交に関する世論調査(令和4年10月調査) - 内閣府 (gov-online.go.jp)
https://survey.gov-online.go.jp/r04/r04-gaiko/2.html#midashi9より引用

ことしは、日中国交正常化50年の節目の年となりましたが、日本と中国で行われた共同世論調査で、相手国に対する印象は両国とも、やや改善したものの日本では、中国に対して「よくない」と答えた人の割合が87%と、高止まりの状況が続いています。

この世論調査は、日本の民間団体「言論NPO」と、中国の「中国国際伝播集団」が共同で行ったもので、日中両国でことし7月から9月の間に、2528人が回答しました。

それによりますと、日中両国で相手国に対する印象について聞いたところ、「よくない印象を持っている」「どちらかといえばよくない印象を持っている」と回答した人は、日本は去年より3.6ポイント減って87.3%、中国は、去年より3.5ポイント減って62.6%でした。

いずれも、去年よりやや改善しましたが、日本は高止まりの状況が続いています。

(2022年11月30日)
日中の共同世論調査 相手国に対する印象 両国でやや改善するも | NHK | 中国

直近だと2023年8月に処理水関係、10月には製薬会社の日本人男性社員の逮捕といったインパクトの強いニュースが相次いでいるため、昨年よりも印象は悪化している可能性が高い。

かくいう私も幼少期からマスコミの影響をもろに受け、某感染症騒ぎのタイミングも重なり赴任前の中国に対する印象は最悪だった。2022年の中国はそれまでと比べ大分緩和されたとはいえ、72時間以内のPCR検査による徹底的な健康管理社会、渡航後の強制ホテル隔離、突発的な外出規制など、世界でトップクラスの厳しい措置が取られており、その措置がいつ解除されるか全くわからない状況だった。

一般的なJTCの総合職枠で入社した私は海外に行ってみたい!という思い特になく、突然海外赴任を打診された時は中国アレルギーを発症し、辞退しようと思ったほどだった。

それでも決断したのは、当時赴任中だった日本人の方に中国について上記のようなマイナスイメージがあることを正直に伝え色々と相談したところ、

・普通に生活していれば中国生活は悪くない。
 (日本のマスコミは基本ネガティブな報道しかしない)

・トレーニー制度でせっかく自分が選ばれたのに、
 一時の感情でその機会を手放すのはもったいない。

・今はビザの問題もあり中国に行くのが難しい。
 会社のカネで行けるんだから色々と頼って一度中国を経験してほしい。

との助言をいただいた。
(3つ目のドストレートな意見には笑ってしまったが)

「友達も少ないし、付き合っている人もいないし、俺が1,2年日本にいなくても問題ないだろう!」
そして中国行きを決断。入国後のホテル隔離、PCR検査はマジでクソだったが、たしかに日本のマスコミが言うほど悪くない国だ。(北京という大都市に住んでいる影響も少なからずあるかもしれないが。)食わず嫌いは良くない。

視野の拡大

仕事を通じて物事の考え方や視野が広がった。日本にいたら絶対に関われないような役員層が参加する会議にも出ている。(議事録係として)ジジババばかりで頭の固い人ばかりかと思っていたがさすがは大企業の役員、的を得た鋭い意見をすることが多い。「なるほどそういう考え方もあるのか」と常に新しい知見を得ている。

アウトプットの重要性

当然だが異国で生活をしていると仕事中だろうが街を歩いていようが、現地の言葉が四六時中耳に入るし、現地の言葉を使わなければいけないシチュエーションが発生する。翻訳アプリという現代のテクノロジーを駆使すれば楽だろう。ただ私は「トレーニー」という立場で中国にいる以上、それではあかん!と思い0から中国語を勉強し始めた。

中国の拼音がとにかく難しい。
例えば"ma"という発音でも「ma1 妈 ma2 麻 ma3 马 ma4 骂」というように声調1つで意味が全く変わる。

自分ではちゃんと発音しているつもりでもネイティブからすると全く別の発音に聞こえることが多々ある。これは机上の勉強だけでは絶対に気づけない。アウトプットして初めて発音が合っているかどうか分かるのだ。
中国語の勉強時間は大学の第2外国語よりも圧倒的に短いはずだが、正直社会人から初めた中国語のほうが身についている気がする。

言語学習以外の要素にも通じるところがあるだろう。

将来への不安の増幅

これはキャリアというより今後の人生への不安といった方が正しい。
中国でのおひとり様生活はとにかく自由で貯金が貯まっていくばかりだが、一方で来年帰国したときに家庭を築くビジョンが今のところ全く見えていない。

以前の記事でも書いたが、この1年インスタなどで結婚報告は両手で数えるくらいには見てしまった。同世代の人間と話す機会がないのでついつい空き時間はSNSを開きがちになってしまう。最近はSNSを開く頻度を落とし、他人のストーリーも極力見ないようにしている。他人と比較しても不幸を感じるだけだ。ちゃんと調べてはいないが長時間のSNSの利用は若者へのメンタルヘルスに悪影響を与えるとの研究もあるらしい。
中国にいる日本人は40代以降の既婚者が多いので、そういった人たちの話はあまり参考にならない。(仕事や人生観の話はためになるのでその時は真剣に聞いているが。)中国人掴まえてくればいいじゃんみたいなことを赴任前に動機や友人に茶化されたが、言葉の壁と行動力の問題で私にはout of question。
noteで当たり前のように彼氏彼女ができました、既婚だ、子育てが云々の記事多すぎません?どうやって結婚するんですか?SNSだけでなくnoteを開く頻度も落とさないといけないなコレ。

まとめ

結局最後は愚痴っぽくなってしまったが、今のところトータルで見れば20代で長期海外赴任の経験を積むことができているのは間違いなくプラスだと思う。来年の帰任時にも同じ内容でもう一度振り返ってみよう。それではクイズ、正解は1年後!



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