あの時の自分に別れを告げて

「ダメだダメ、もっと普通に演じろ!」
 講師の怒号がスタジオに響く。須藤綾華はもう一度息を整え、用意された台本を読む。声だけで、その記号に色を付けようと努力する。
「まだダメだ! わざとらしい!」
 つい出そうになるため息をグッと胸中に押し込み、代わりにその記号を吐き出す。これも綾華にとって生きがいの一つとして機能している、頑張りの一つだった。
「綾華さん、何回やるんだよ、私たちの指導もあるっていうのに」
「このグループだと最年長だしさ、あとが無いんだよ」
 人工的な冷気で冷やされた床の上で、胡坐をかきながら綾華よりも若いであろう二人組が、ひそひそと話している。その様子はスタジオの壁一面に施された鏡から、綾華の眼の隅にも映っていた。
「もう一回!」
「はい!」
 それは講師へのやる気の提示よりも、自分を奮い立たせるための言葉。疲弊した心身をもう一度持ち上げて進む。そう、私は夢に向かって進んでいるのだ。
「ダメ! もう一度!」
「はい!」
 その日、綾華がダメ出しされた回数は綾華自身が一番分からなくなっていた。

「ただいま」
 綾華は帰宅の合図とともに、恋人の福山響にため息を溢した。
「ん、おかえり」
 響は綾華を目視すると、少し遅れてヘッドホンを外しながらそう返す。時計を見ると午後十一時を過ぎていた。
「今回もダメだったよ」
 先ほどの聞こえていない筈のため息が連鎖したのか、響も同じように重く暗い二酸化炭素を溢した。
「何が?」
 綾華は冷蔵庫で冷やされた缶のプルトップを開けながら、響の言葉に耳を傾ける。
「CD。持ち込みするって言ってたじゃんか」
「ああ、あれね」
「やっぱり、ダメだってさ。素人と何ら変わりないって言われちゃったよ」
「まあ、一発当てるまでは私たちの業界と同じように、なんかその業界で頑張っている人、程度の認識だもんね」
「そんなの、言われなくても分かってるつもりだよ。だからこうやって一発何かを掴もうとしてるんじゃないか」
 響は綾華より四つ上の二十六歳。普段はアルバイトで生計を立てながら、他の時間は楽曲制作に費やしている。もう既に片足を入れているアラサーというものの所為か、この生活にも焦りが見えてきたのだろう。最近は以前綾華に見せていた、キラキラとした目よりも、焦りと不安の混じった充血した目を見せるようになってきた。慌てすぎだよ、もうすこし余裕を持って臨まないと。綾華はそう言いそうになる口をぎゅっとすぼませ、
「シャワー浴びてくる」
 と、響に伝えた。しかし響は再びヘッドホンをしていて、こちらの言葉には気づいていないようだった。飲みかけの缶を響の作業している机の上に邪魔にならないよう置き、綾華は脱衣所へ向かった。
 暖かくも冷たくもない水が綾華の頭に打ち付けられる。排水口に流れていく水をジッと見つめる。今流れていっているのは疲れか、憤りか、それとも涙か。水道代がもったいないと響に言われたことも忘れ、暫くそうしていた。
「君より、上手い子いっぱいいるんだよ。オリジナリティばかり追求したって売れないよ。流行りの曲とか嫌いなタイプでしょキミ」
 もう何回聞いたか忘れてしまった自分の音源で耳を塞ぎながら、響は今日言われた言葉を反芻していた。そんなことは自分が一番理解していたつもりだった。何回目かわからない「君の代わりはいくらでもいる」は、もう響の心にはダメージを与える事すらなかった。いつの間にか机に置かれていた缶ジュースを流し込み、再びパソコンとにらめっこを始める。勝ち負けが存在しない、どちらも笑うことのないにらめっこを。

「ごめん、就職することにしたんだ」
 来週、新しいデモテープを撮ろうと意気込んでいた響には、何を言っているのか分からなかった。その啞然とした表情を見て、ベースの比留間がバツが悪そうにあご髭を右手で掻いた。
「どういうつもりだよ」
 響は八の字まきにしていたシールドを放り投げ、比留間の眼を睨んだ。
「俺たちもう少しで三十だろ? 流石にこんなこといつまでも続けてられない」
 比留間はもう決めたんだ、という覚悟の眼をしていた。
「俺たちでやっていこうって、あの時決めたじゃないか」
「そんなこと言ったってさ……」
 決して広くはない音楽スタジオに一時の静寂が訪れる。彼らをあざ笑うかのように退室五分前のライトが点滅し始めた。
「もうあの頃じゃないんだよ、俺らは」
 静寂を破ったのはドラムの高橋だった。
「お前だって彼女がいるだろ、そろそろ子供じみた夢ばっか追っかけてないで、俺たちも社会人として暮らすべきなんだよ」
 高橋には二つ上の恋人がいた。比留間にも三つ下の恋人がいる。それぞれ、もう自分たちには無理だ、デビューなんてもうあきらめよう、というオーラが響には感じられた。
「それにお前はギターボーカルだ、今だって一人で作曲して持ち込みしてるらしいじゃないか」
 響はどうにか思い直してもらう言葉を探したが、思い浮かぶ理由はどれも欠陥のモノばかりだった。
「俺たちが居なくてもやっていけるよ」
 比留間が言ったその言葉は、「もういい加減俺たちを巻き込むのはやめてくれ」と言われているようで仕方なかった。
「そうか」
 響はそう溢すだけで精一杯だった。高校生の頃始めたスリーピースバンド。響以外は音楽未経験者で、二人の才能を見出した響が音楽の世界に招いた。あの頃は無邪気に音楽を楽しんでいた。古いロックバンドも、三人がそれぞれ好きなバンドも、流行りの新しい曲も、すべてがキラキラしていた頃。「音楽の為に」とか「売れるために」とかじゃなくて、純粋無垢に吸収していた。俺たちもいつかああなりたい、と三人で青い空に思いを馳せていた。
「じゃあ、またな」
 スタジオの入り口で煙草を吸い、二人はいつものように他愛もない会話をしてから、響に別れを言った。
 響は二人から、最後に飲みにいかないかと言われたが、そんな気分にはなれなかった。比留間と高橋の二人も、いつもより曲がった背の響を見て無理強いをすることはなかった。
 ここで終わってしまう。そんな実感も持てないまま、もう揺られることも少なくなるであろう電車内で、いつもより多い荷物を抱え響は電車の窓ガラスに映った自分を見る。
 確かに二人の言う通り、自分ももう歳だ。夢を追いかける年齢はとっくに過ぎてしまっている。窓に映る自分は相変わらず冴えない顔をしていた。充血した瞳の下に隈をべっとりと着けて、服装や髪形ですべてを誤魔化している。これではその辺にいるただの「音楽好き」の一人だった。

「俺たち、別れないか」
 珍しく二人一緒の夕飯中。響がそう言い出したのは、バンド解散の件があってから三か月後のことだった。
「そう、わかった」
 綾華は少し驚いた様子を見せたが、特にショックでも無いようだった。変わらず、カチャカチャとスプーンが食器を擦る音が聞こえる。響からはバンドの事は聞かされていたし、就職先を探している事も口では言いださないながらも、綾華は響の様子からなんとなく察してはいた。
「お前も、早々に切り上げて仕事探した方が良いぞ」
 響は優しく、まるで親が子供に何かを言い聞かせるように言った。辛口のカレーを食べている所為か、額には汗が噴き出ていた。その言葉は、綾華の感情をせき止めていたものを、取り外す事同然だった。
「あんたにはもう関係ないでしょ!」
 1LDKに甲高い声がこだまする。綾華自身も自分の声の大きさに驚いているようだった。
「二人でそれぞれ違う夢をおいかけようって、約束したじゃない! お互いに応援して支え合って、認め合って、つらい時も一緒に居ようって、約束したじゃない!」
「そうだったな……」
 響はあくまでも否定しない様子だった。
「響は変わっちゃったよ、最近はもう眼を真っ赤にしてパソコンずっと弄ってるし。一発当ててやるって、そう意気込んでいた癖に!」
 机の上に置いてあったグラスが、立ち上がった衝撃で落ちて粉々になる。しかしその音に驚く者も、慌てて掃除するような者も居なかった。部屋に響いているのは綾華の嗚咽だけ。
「でも、もうその俺じゃないんだ」
 響はスプーンを動かす手を止めなかった。
「わかってる、私の好きだった響はもういないもんね。そしてもう私は、鬱陶しく夢見る馬鹿になったってことよね。だから自分一人で就職先探して、もう私はいらないって。」
「そんなことは言ってない、俺はただ……」
 綾華の言う通りだった。響はもう夢を追い続ける綾華を見るのがしんどくなってしまっていた。自分にはもう綾華のように、頑張ることはできない。もう自分の心が耐えられなくなってしまった。
「いいの。もうこれっきりね。この家も出ていくから。もともと響の家だしさ」
「ごめんな」
 今にも泣きだしそうな声でそう言った響は、少し厚みのある茶封筒を綾華に渡した。
「なによこれ」
「金。引越し費用にでもあててくれ」
 それは綾華が交際してきた中で一番値の張るプレゼントだった。
「じゃあ、俺はこれ片づけて寝るから」
 響は表情をそのままに、割れたグラスの破片を指で慎重に集め始めた。カレーはいつの間にかすべて平らげていた。以前ならきっとギターを弾くのに支障が出たら良くないと、わざわざ箒を引っ張り出していただろう。今の響にはもう必要のないものなのだな、と綾華は感じた。自分の皿だけに残されたカレーはこれ以上食べる気にもならない。
「すこし、散歩してくる」
 響にそう言って、もう他人のモノとなってしまったこの家から出た。

「ありがとうございましたー」
 もはやただの記号となってしまったその言葉を、ただ虚空に吐き出す。綾華がアルバイトをしている駅前のコンビニエンスストアは、平日の帰宅時間帯なこともあってか、いつもよりレジ前に長い行列を作っていた。
「ごめんね、綾華ちゃん。これがさばき終わったら上がらせてあげるから」
 四十代後半の男性の店長が、熟練された申し訳なさそうな顔を綾華に見せながら、頼むようにそう言った。
 バーコードリーダーが無機質に商品の値段を提示していく。ピッ、ピッ、とバーコードを読み込むたびに発するその音は、綾華のこの時間をより退屈なものにさせていた。
「ごめんね、予定より一時間もシフト長くなっちゃって、少しお給料にも色付けておくからさ。そういえば大丈夫? 養成所間に合いそう?」
 ようやく忙しさのピークが終わり、休憩所で煙草を吸っている綾華の元に店長が缶コーヒーを渡しながら、自分の煙草を取り出した。
「ええ、まあ。時間には余裕あるよう予定を立てているので」
 ありがとうございます、と缶コーヒーにお礼を言って、再び煙を吸う。綾華が吐き出すハイライトの煙は、いつもより色濃かった。今日はメンソール成分がいやに鬱陶しかった。
「綾華ちゃん、社員にならない?」
「え?」
 ハイライトの灰が灰皿を外して地面に落ちた。
「随分長くこのアルバイトしてくれているし、仕事もできるし愛想もいいし。綾華ちゃんももう二十六歳でしょ?」
 私には夢があるんです。なんて言葉は口から出なかった。店長の言う通り、あの頃の響ともう同じ年齢になっていた。今となっては響から言われた言葉が身に染みてわかる気がする。
「まあ、すぐにとは言わないけどさ。有給もちゃんととれるようになるし、時給も上がるしさ」
 店長は相変わらず、人懐こい翳のある笑顔で煙を吐き出している。
「少し、考えさせてください」
 そう言うことしかできず、綾華は休憩所を後にした。

「少しはマシになったかもね」
 ようやく妥協点、いや最低点だとその講師は綾華に言い放つ。これ以上に感情を乗せながらも、わざとらしくない演技をしろという事だった。バイト終わりの綾華の眼には覇気がこもっていなかった。疲労と諦めの混じった声色で、無理やり身体を動かすように演技をしたというのに、マシになったという感想を述べられたのが理解できなかった。
「じゃあ次……」
 講師が次の生徒に指導を移そうとする。新しい顔ぶれの若い生徒たちは「ようやく自分の番だ」と言わんばかりに、大きく雑な演技をしていた。でもそれは講師の眼には思い切りのいい演技と思われているようだった。綾華は直接その生徒たちを見るのではなく、鏡越しに演技する生徒の表情を見ていた。
「演技というものは矛盾を持っています。演技だけでなく、ものごとは大抵矛盾をもっているものなのですが」
 講師がレッスンをいつもより早めに切り上げたと思ったら、そんなようなことを喋り始めた。
「一番良い演技は『演技をしないこと』なのです」
 それはこの講師が何度か言っている事だった。綾華は微睡みそうになる顔の筋肉を正しながら、しっかりと聞いている体を装っていた。
「何かに対して努力する、ということはその努力を努力と思わない状態が一番成功に近い者の特徴です」
 まるで自分に直接言われているようだった。自分はこの数年間、「自分は頑張っている」のだからいつか報われる、いつか成功するということを信じて努力してきた。この講師が言っている、努力の方法として最善である、楽しむということをすっかり感じなくなってしまっていた。お前はもう苦しい表情でココにきている、キラキラとしたものはもう感じられない。講師がそう言っていないにも関わらず、綾華は自分自身の心が締め付けられるような感覚を覚えた。
 
 思わず咳き込む。やはり普通のハイライトは綾華には重かったようで、半分も吸わないうちに捨ててしまうことにした。午後十時半のコンビニの前は静かで、看板の光が眼に痛い。
「綾華……?」
 その声は店長のものでも、同じバイトの子のものでもなかった。思わずドキリとする。人工的な光で照らされた、以前金髪だったはずの髪を黒く染めた、背広の似合わない男はそこにいた。
「久しぶりだな、四年たつ頃か?」
 間違いなく響だった。声も、彼からする煙草の匂いも、何一つ変わっていなかった。
「久しぶり、今は帰り?」
 思わず会いたかった、なんて口走りそうになる気持ちを抑え、綾華はギュッと口元をすぼめた。
「そう、仕事の帰り。やっと一つ大きな仕事が終わってひと段落したところだよ」
 そういう響の顔はどこか輝いているように見えた。夢を諦め、そして私に夢を諦めろと言った男は、新しい場所で何か生きがいを掴んでいるようだった。
「今もこのあたりに住んでるの?」
 綾華は吸っていたハイライトを慌てて隠しながら、響にそう聞いた。
「あれからしばらくして俺も引越したけど、結局この近所が一番住みやすくてね。タバコ、吸っていい?」
 綾華は小さく、いいよ、とだけ呟いた。
「俺ももう三十だし、コレもやめなきゃいけないな」
 ふわり、とクセのある匂いが流れてくる。先ほど感じた重く気だるいものではなく、心地の良い、懐かしいものをそれは纏っていた。
「ねえ、いまから二人で飲まない?」
 綾華は自然とそう口に出していた。何かにしがみつきたい一心だった。かつて破棄した約束がまた結びなおせるのなら。響はきょとんとした顔をして、綾華の顔を見つめた。手には自分と同じハイライトが握られていることに気づく。かつて約束した彼女の顔が自分の陰でより暗くなっている。あんまりにも綾華の表情が哀しげだったので、
「いいよ、俺も帰ったら飲もうと思ってたところ」と、返事をする。
 綾華はふう、と白い息を吐く響を見つめてから、再びコンビニに響を連れて入っていった。

 かつての響の家とは異なっている筈なのに、すごく懐かしい匂いがそこには充満していた。
「それ、そこに置いちゃって」
 響は自分のビニール袋をテーブルにそっと置き、着替えもしないまま灰色のソファーに腰を下ろしながらそう言った。二人分の酒にしては大きすぎる袋がテーブルに二つ並べられる。
「じゃあ、久しぶりの再会っていうことで」
 響は缶ビールのプルトップを開け、綾華に缶を突き出す。
「うん、乾杯」
 バリバリッ、といくつかのつまみとしてコンビニで買ってきた、菓子の袋を開ける音がする。
「あれから連絡無かったけど、元気してたの?」
「私、着信拒否してたから」
「あれ、そうだったの。まあそうだよな」
 一瞬響は苦い顔をした後、ぐびぐびと喉を鳴らした。
「今も、養成所通ってるんだ?」
「ううん、もうやめようと思う」
 思考する間もなく、綾華はそう答える。
「あっ、そうなんだ。これからどうするの? 仕事は?」
 綾華は本当にこの男をデリカシーの無い男だと感じた。でもそんな自分の事を単刀直入に聞く響のことを心地よく感じた。
「バイト先から、社員として働かないかって言われててさ」
 綾華は缶チューハイの人工甘味料に少々渋い顔をしながらそう答える。
「そっかそっか。さっきも言ったけどもう俺らも歳だからな」
 もう理由はどうでもよかった。綾華にとってもう声優という夢は、ここで崩れ落ちたのだった。養成所のオーディションに受かった時のことや、講師の話し方がとても気に食わないことや、脇役ながらも初めて役を貰えて演技をしたこと。これまであった事をゴミ箱に捨てるように響に話した。響も大げさに笑ったり、同情することはなく、淡々と話を聞いていた。
「私たち、やり直さない?」
 自分の話が一区切り着いたとき、アルコールで高揚した頬のまま、真剣な眼差しでそう言った。
「うん。俺もそう言おうと思ってた」
 あはは、と乾いていながらも、感情が入り混じった笑い声が響く。

 私たちの夢はここで終わり。いままでやってきた夢に対しての頑張りや努力は無駄じゃない。今ここに立ってる私を作っている。終わらせる勇気があるなら、続きを選ぶ恐怖にも勝てるなんて歌もあった。でも私は終わらせる勇気もなかったのだと、ぐだぐだ走り続けていたこの道の車線を変えてから、初めて気づいた。
「ねえ、なんであのグラスまだ持っているの」
 綾華はベッドの上で響にそう聞いた。
「あの時割れたグラスだよ。なんでか分からないけど捨てられなくて。どうにか直せないかと接着剤でつけてみたんだけど、実際使うにはやっぱり無理だった」
いつか見た綾華が割ったはずの、ひび割れたグラスが拙いつなぎ方で、木製のローチェストの上にそれはあった。
 響の方をちらと見ると、スマホを操作していた。スマホばかり弄ってないで、と責めようとしたが、響の表情は何か諦めたようでいて、晴れた顔をしていて、責める気になれなかった。
「このアカウントは削除されました」
 響がスマホを置いた刹那、画面にそう書かれてあるのを綾華は見逃さなかった。響もまた、夢を追い続けていた一人だった。二人は朝まで抱き合いながら、深い眠りに落ちていった。

 夜明けの太陽の光に反射して、棚の上のグラスが輝いていた。

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