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2022(令和4)年度「哲学対話」まとめ

<今年度最後の哲学対話>

 2023年3月15日に今年度最後(10回目)の哲学対話をやりました。

 参加者は常連の四人のみ。ゲストもなく人数が少ない分、気心の知れたもの同士のリラックスした対話となりました。

 質問ゲームのテーマは「春と言えば」。花、ワクワク、花粉症、気分の上下などなど。うん、なるほど。

 問いのスイッチが入ったところで対話のテーマをあれこれ出しあい今回は「”変”って何?」に。

 いつも変なキャラクターに惹かれる、変!という事で普通でないものを排除しようとしているのでは、変こそ個性では、変であろうとしてしまうクセが時分にある、自分の中にある変と他人の変がある、許せない変と許せない変がある、多様性を認めるというのはその変を受け入れること…

 時間になりました。最後に年度の締めくくりとして常連だからこその質問をしてみました。

 今年一年間、哲学対話に参加(9~7回)してみて自分の中に何か変化を感じる?

もやもやを言葉にするようになった、学校がイヤだなあと思っても哲学対話があるから行こうと思えた、日頃は人と話さないけれどここではたくさん話せてよかった、月に一度自分をリセットできる場だった…

 とてもうれしい言葉が聞けました。もっとたくさん参加してほしかったけど、それは私自身がファシリテーターとしてまだまだ力不足だからでしょう。あなた達のおかげでむしろ私はいつも救われている気がしていました。ありがとう。

 片付けながら、もし何らかの形でこの学校に関われていたら来年度も継続するよ、それも難しければ学校外でみんなが参加できるところを考える、と話しました。

 そして、もし私が来年度いなくなったら君たちでやってみたら、と提案。四人とも、そうかその手が!とうれしそうに相談しながら帰っていきました。それぞれの場で対話が広がりますように。また四月からもみんなと何らかの形で会えますように。

<3年間の振り返り>

 さて、3年間にわたって本校で取り組んできた放課後「哲学対話」の集計をしてみました。

   回数  生徒  教職員
2020  7  43  18
2021  5  23   8
2022 10  46  13

 便宜上、校外からのゲストは計上していません。また教職員の数字は私をのぞいた数です。

 2019年に哲学対話と出会い、2020年から自由参加の放課後「哲学対話」を始めました。未熟で暗中模索のファシリテーターながらよく集まってくれたと思います。まず夏休み前の倫理の授業でクラス単位の哲学対話をやって、9月から月イチ自由参加の形でスタート。3月までで7回。授業で取り上げたこともあり、まあまあの参加がありました。常連もいて先生方も興味を持って下さって何人か毎回のぞきに来られていました。

 2021年も同じように9月からスタート。ただコロナの蔓延で2月以降は開けず実施は5回にとどまりました。でもこの年から定時制の生徒たちもちらほら参加してくれるようになりました。これは大きな出来事でした。

 2022年は私が定時制に移り倫理の授業もなくなったので、どうせならと5月から全校に呼びかける形でスタート。何とか10回をやりきりました。1年生は授業がなく哲学対話について説明もできていなかったのに生徒たちはけっこう興味を持ってくれました。ただ部活動が盛んになってからは1年生の参加者は減少しました。3年生の参加もなかったのは残念です。それでも常連組がとても熱心だったのは救い。振り返って、最初の参加者を引きつけられなかったのはファシリテーターとしての自分の力量がやはり不足しているのでしょう。聴く力と問う力。修行しなければ。

 以上、まとめでした。

 これからも、こんなコミュニケーションが可能なんだ、自分も相手も一人一人にみな価値があるんだ、とみんなが確信できるように、哲学対話に取り組んでいきます。そして私自身も、良い対話を広げていけるよう、機会があるごとに問題意識を持って精進していきます。どこでどんな形でできるのかは分かりませんが今後も哲学対話に力を尽くしたいと思います。

 最後に、参加してくれたすべての方に心から感謝。よい対話をありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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