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知っていてほしい落語用語

※随時追加更新:最終更新日:2022/12/14 7:07
「知らなくてもいい落語用語」も更新予定です。

はじめに

落語を聞く上で知っておいてほしい、用語辞典です。

よく「落語用語」というと、「めくり」や「わり」など、落語家の専門用語を解説されています。
ただ、これらの用語を知っていても落語を聞く上でなんの役にも立ちません。落語家さんの収益を「わり」ということを知ったとしても、特に変わりありません。

それよりも「廓(くるわ)」や「長屋(ながや)」などの意味を知っていた方がいいです。
現代では時代劇がテレビで放送されるのも少なくなり、テレビを見る人も少なくなってきました(多分)。時代劇を見ていれば、江戸時代の文化や風習などはなんとなく理解していたので、落語を聞く体勢が整っていました。ちなみに、私は「仁-JIN-」というドラマを見て、江戸時代のあれこれを知りました(遊郭、御奉行様、長屋、火事など出てたのでわかりやすかった)。

とにかく、落語をより楽しんでもらうために、辞典のようなものを作っていきたいと考えています。落語用語を随時追加していきます。

また、落語家の用語も知って損することもないので「知らなくてもいい落語用語」を後日更新予定です。

楽屋話

内輪の話。
「オメーそれは俺とお前の楽屋話だろ」(大工調べ)

サゲ

 噺のオチ。簡単に言えば、噺の最後。
 たまに「それでいいのか?」「そんな終わり方?」「どういう意味?」と思うような噺のサゲがある。

粗忽(そこつ)

 そそっかしい。落ち着きがなくあわてもの。不注意。失敗しがち。

店賃(たなちん)

 家賃。

出囃子

 落語家さんの登場曲。入場曲。
 出囃子を聞いて次に誰が出るかわかるようになれば、あなたは上級者。昔の落語家さんの出囃子が、次世代の落語家さんの出囃子になることもある。
 余談だが、プロレスの橋本真也さんの入場曲「爆勝宣言」が、同じくプロレスラーである息子の橋本大地さんの入場曲として使われていたのが、感慨深かった。

長屋(ながや)

 プライバシーと風呂がない、トイレ共同のアパートのようなもの。壁が薄く四畳半。家賃は月300文(約6000円)。今で言う、シェアハウスが近い。
 落語の登場人物は長屋に住んでいる人が多い。

参考:https://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc20/geino/rakugo/kurashi2.html


マクラ

 落語の導入部分。これからする噺をわかりやすくするために、使われる用語をさりげなく説明したりする。現代人の我々にとっては、江戸の言葉や風習や文化などを知らない場合がある。例えば『居残り佐平次』のように当時の言葉を知らないとサゲ(オチ)がわかりにくい場合あるため、導入で触れる。
 他に、観客の緊張をほぐすために世間話をする落語家さんもいる。一見関係ないように見えて、本題に関係ある話をしている人もいる。
 ちなみに、七代目立川談志さんのマクラは現代の時事ネタが多い。また十代目柳家小三治さんはマクラが抜群に面白く「まくらの小三治」の異名を持ち、全編マクラの高座もあった(CDあり)。

文(もん)

 江戸時代のお金の単位の一つ。他に「両」「分」「朱」「匁」「貫」がある。明治になると「円」「銭」「厘」が使われるようになった(現代とは価値が違うので注意)。
 1文が大体20円から30円。蕎麦の値段16文は、現代で言うとおよそ320円〜480円。


回転寿司とケンタッキーが好きです。たらふく食べたいです。落語も見たいです。サポートお願いします。