星に願いを
もう4、5年前、大学生の頃アルバイトしていたバーの店長の誕生日が7月7日だった。
しかもお店をオープンしたのも7月7日だったこともあり、毎年7日含む何日間かは何周年記念パーティと銘打って、特に特別何かをするわけではないが、常連さんたちで賑わう。
その年は、6日7日8日の3日間をパーティにしようということになった。
店長がかなり気さくな男性で人気があり、その人の誕生日ならみんなでお祝いしよう、お店のオープン記念日ならなおのこと!と常連さんたちがお酒をばんばん奢ってくれる。初日からカウンターに溢れるくらいの人で賑わう。各組に挨拶をし、飲め、と言われなくても飲む。
浴びるほど飲む私は、ただただ調子にのっていて、気がつけば、朝、お店のカウンターで1人爆睡していた。
オーナーから、鍵しめて出てってねとメールが入っていてグワングワンする頭を必死で手繰り寄せ、自分の醜態を思い出し吐き気がした。
当時、一緒にバイトしていた友達にまず連絡したところ、誰も怒ってないしむしろ面白かってたから大丈夫、とは言われたものの、絡み酒具合は相変わらず面倒くさかったのは事実だから謝っておいた方が無難。と言われ、血の気がひく。
ああ、また今日もバイトだ。
なんで私はお酒を飲んでしまうんだ、という瞑想モードに入りながら電車に乗っていたのを、今でもよく覚えている。
でもなによりも気持ち悪くて、どうしようかと思っていた時。
乗り換えの駅で、短冊をみつける。
もうこうなったら神頼みだと、
小学生の可愛げのある文字に紛れて、
「お酒にのまれない」と短冊を書き、満足して、2日目のバイトへ向かった。
しかし、織姫も彦星も忙しかったようで、私の願いは叶わず、4、5年たった今でもよく、お酒に飲まれている。
織姫よ、彦星よ。
今日は晴天、きっと会えたでしょう?
どうかしら。
お酒は飲みたいけど、飲まれたくはない。
自己責任と言われてしまえばおしまい、だが、お手すきで、お酒にのまれない肝臓か心持ちを私、落花生まで、お送りください。
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