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エール飯の次は”エール旅”。観光の復活は地元人による「地域再発見プチ旅」から

観光や旅行は基本的にしなくても生きていけます。しかし人は旅する生き物です。コロナの閉塞感の中「落ち着いたら旅に出たい」と言う欲望は誰もが少なからず持っているでしょう。

仮に6月頃、日本国内でコロナがある程度収束し、国内移動の制限が解除されたとしましょう。国内旅行が復活の兆しを見せる。その時例えば「東京からたくさんの人が青森県に旅行してくれる」事に、もしかしたら青森県の人は多少不安を覚えるかもしれません。

「コロナが収束したと言っているが本当に大丈夫なのだろうか?」「観光客の中に長い潜伏期間の人がいたらどうしよう?」みたいな。経済的には売上が必要ですが「安心・安全」との板挟み的心理が働く人はいるはずです。

コロナ前には戻れないので旅の形は明らかに変わります。ガイドは消毒液を持ち歩き、ビュッフェ形式の食事は当面敬遠され、ツアーにおいてバスを満席で催行するのは難しいでしょう。

経由便より直行便で最短移動したいし、地域を応援したいと言う気持ちからプラットフォームよりも直接購入へ移行するかもしれません。

企業ロゴの入ったノベルティマスクも登場しそうですね。お歳暮には「ドリップコーヒーとマスクセット」が人気になるかもしれません。

ポイントとしては「コロナ後はこのように観光客を受け入れましょう」みたいなガイドラインが必要です。受入事業者の心理サポートも含めた環境整備を一定のクオリティで行う事は、コロナ直後対応として重要だと思います。じゃないと事業者がそれぞれの解釈で動き始めます。

その上で。それでも何となく「県外からの観光客は不安」が根拠なくあって、言い換えると「県内=地元の人は大丈夫な気がする」的根拠のない雰囲気はあり得るのかなと。言い換えると「東京に行くのはまだ少し不安だけど、県内なら大丈夫な気がする」的な。

心理的思考はとても重要です。トイレットペーパーは絶対なくならないのに買いだめしてしまうのも心理です。人は不安になりたくないのです。

閉塞感の後は外に出たくなる。でもまだ不安は伴う。ならばその外出(旅)を地元から始めて行きましょう。エール飯が流行っているわけです。困難な時に地元の飲食店を応援する。であれば観光もいきなり県外に行くのではなく地元を応援する「エール旅」。

地元の人は、知ってるつもりで意外と地元を知らなかったりします。「近いからいつでも行ける」と思って行った事のない場所ありませんか?自分のまちの歴史や文化を、人に説明できますか?

観光はこれからも大切な産業です。人口が減る中、観光で地域内調達率をあげる事、リピーター(交流人口)を生み出す事、とても大切です。簡単に人は移住してくれません。

観光客があなたに、あなたのまちの事を質問してきた時に、結構答えられない事ありませんか?ディズニーランドやUSJに行きたいのもわかりますが、今回はまずは近所の山に登ったり、近所の神社を訪れて歴史を学んだり、そんな地域発見プチ旅もいいのではないでしょうか?

地元の温泉旅館、結構泊まった事なかったりしませんか?「日帰り温泉入浴で十分」的な。今こそ地元に泊まりましょう。今こそ足元を見直す。足元こそ応援すべき。当たり前を当たり前に。

オンライン体験コンテンツをWEBで見かけるようになりました。今、観光を何とかする手段としてアリだとは思います。しかしそれが「今をしのぐ」だけではダメで。コロナが落ち着いた後に「実際に旅に行かなくてもいいや。オンライン体験で十分」になるのもよくなくて。

旅は基本的にアナログな行動。今はデジタルとアナログの価値と距離感が不安定。だからこそ観光におけるデジタル→アナログのフックをきちんとデザインしなければなと思います。具体的には「心残りをデザインする」事かな。いい意味で大満足させない。

もう8年くらい前になりますが、こんなツアーやってました。今改めてこう言うツアーは面白いのかもしれません。

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地元人向け地元ツアーの難しい所は、このようなツアーは自家用車で自分で巡れてしまうところです。でもほら「エール旅」ですから。地元のツアーに参加してあげてください。
 ※上記ツアーは現在催行しておりません。

「俺は故郷を熱く語れるぜ」と言う方はチャンスです。地域を巡りながらその熱い想いを聴き、学びたい人はいます。ただし「聴いてくれ俺の語る歴史を」みたいな自己満足・自己陶酔系はダメです。

観光客にとって地域のいいガイドさんと巡り会うのは至難の技です。これまでだと誰かの紹介や、ガイドプラットフォームからプロフィールを参照して選ぶ事が多かったと思います。

これを機にYOUTUBEでガイドとしての自分を表現してもいいかもしれませんよ。ガイドを選ぶファーストタッチポイントが動画になるのは十分ありえます。「この動画の人に案内してもらいたい!」になります。

大変な時代ですが、制限がアイデアのヒントをくれたり、制限が新しいイノベーションを生み出しています。どんな時も足元の視点を、故郷や家族の存在を忘れす、忘れないだけでなく具体的なアクションにしていきたいですね。


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