スキーマ療法⑤ モード
モードとは
スキーマ療法に用いられる概念の1つとして、「モード」というものがあります。
モードとは、その人のその瞬間の状態のことです。
人間は、全員がこのモードを持っていて、誰もが何らかのモードの状態にあります。
この、「モード」も、「スキーマ」と同じように人それぞれ持っているものが異なるので、モードに自分で名前をつけてもOKです。
基本的には論文で提唱されているいくつかのモードがあり、それに沿って自分は今何モードなのか等を自覚したり、記録することが治療の一環となります。
どのようなモードがあるのか
□Vulnerable Child
脆弱な子供モード
□Angry Child
怒った子供モード
□Enraged Child
ひどく怒った子供モード
□Impulsive Child
衝動的な子供モード
□Undisciplined Child
非自律的な子供モード
□Happy Child
幸せな子供モード
□Compliant Surrenderer
従順・服従モード
□Detached Protector
防衛モード(遮断)
□Detached Self-Soother
自己鎮静モード(遮断)
□Self-Aggrandizer
自己肥大、自己拡大モード
□Bully & Attack
いじめ&攻撃モード
□Punitive Parent
懲罰的な親モード
□Demanding Parent
要求的な親モード
□Healthy Adult
ヘルシーな大人モード
まとめ
スキーマ療法では、治療によってヘルシーな大人モードを獲得、適切な場面で適切にヘルシーな大人モードでいることを目指します。
自分が今どのモードなのか、そもそもモードとはなんなのかわかるようになるのは少し難しかったですが、(私の場合は)具体例を知ることで少しずつ感覚としてわかってきました。
別の記事に、それぞれのモードの具体例についても書いていこうと思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
《引用・参考》
Bo Bacha、Joan M. Farrell「Schemas and modes in borderline personality disorder: The mistrustful,
shameful, angry, impulsive, and unhappy child」(Psychiatry Research 259 (2018) 323–329掲載)
伊藤絵美 スキーマ療法入門 理論と事例で学ぶスキーマ療法の基礎と応用(2013)
古郡規雄 書評(精神経誌(2016)118 巻 4 号266)参考
ダン・ロバート氏(認定スキーマ療法士)のウェブサイト https://www.danroberts.com/healthyadultblog/nd5txla8trpgafkph6t6p6a5h9cxlb
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