見出し画像

電車やバス等公共機関を利用する① 〜駅に着くまで〜

 今日は、精神障害や発達障害をもつ方々が描く未来を歩む途中に、
公共交通機関利用は多くの方が直面する課題だと感じており、書いてみたいと思います。

 例えば、同じ『電車に乗れない』でも、
そこにはその疾患や個性によって、生きづらさはそれぞれあります

 今回は、うつ病やパニック障害を持った方の例で書いてみようと思います。

【駅にたどり着くまでも、大変なことがある】

 まずは都会の方であれば、駅近でなくても、バスやタクシーなどの交通の便が多く存在し、なんとか駅に到着することができます。
 田舎では、ご家族が駅まで送ってくださる…なんてこともあると思います。

 でも、一人暮らし、またはご家族がいても、ご家族も何らかしらの障がいをお持ちの方も多く、運転が困難なことも多々あります。
 そのため、
目的地よりも前の、駅に着くことすら困難な例も多く見られます。その結果、

駅にもたどり着けずに、気になる所への外出や病院受診を諦めてしまう方

を多く見ます。

そのため、

 自宅から駅までの移動手段を一緒に確認し、まずは自宅の玄関を出るところから、一緒にシュミレーションをします。特に以下の所に注意します。

①確認事項

  1)前日に眠る時間、起きる時間、支度する時間の想定(昼夜逆転している方も多いです。)
      2)服装(パジャマや場に合わない服装の方も出も居ますので一緒に確認を)
      3)

②持ち物

 1)往復の金額
    2)精神障害者手帳
    3)マスク  等
    4)イヤホンや帽子、サングラス等。久しぶりの外出で人目が気になったり、注撮感や聴覚過敏を持った方には、楽に外出できます。
    5)ヘルプマーク(いつもと違う場所でらパニック発作や広場恐怖等の症状が出た際に、すぐに助けを求められる、という安心感で、発作が出ないことも多いです。)

③付き添いの方の注意点

 1)まずは、駅に行く当日よりも前に、何回か、練習をする必要があります。1回目はまず自宅から出て庭まで、2回目は近くの横断歩道まで、3回目はバス停まで…といった感じで、道のりを区切ってトライしていくことで、本人の感じている高い壁が下がります。
 ※特に、横断歩道の練習は重要です。人が行き交い、かつ聴覚過敏の方にとっては視覚障害を持つ方を助ける音響式信号機が辛いこともあります。
 2)久しぶりの外出になる際には、付き添いの方は必ず2人で行くことが良いと思います。(電車や道路でのパニックの対応、すぐにご家族や主治医、スタッフに連絡をとれる体制等)。利用者さんも私たちも、1人ではお互い不安になり、適切な対処が取れないと感じています。

最後に、
障がいを持った方が、少しでも気楽に外に出られるようになることを、心から願ってます。工夫次第で、自宅の中のみの生活を脱することができます。
何かのお役に立てれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?