ひとりで行けたよ!!
娘が小学校に入学してから、早いもので一週間が経った。
幼稚園から小学校へ進学し、たくさんの変化があるけれど、
その一つが「1人で登下校する」ということ。
ありがたいことに、自宅から小学校まではとても近い。
わたしの足で2、3分。
しかも、自宅の窓から小学校への道のりが見える。
それでも、幼稚園バスの利用や私が送迎していたこれまでの生活からは、
娘が1人で学校に行って、1人で帰ってくるということが、
にわかには信じられないというか、心配でたまらない。
わたしが子供の頃は、近所の子供たちと班になって集団登校をしていたが、
娘の通う学校では、そういう習慣がない。
しばらくはわたしが付き添って行くことになるのかな。
一週間くらい?二週間くらい?それとも一カ月くらいかかるのかな?
全然予想出来なかった。
けれど、入学2日目にして娘は
『今日、1人で行ってみて良い?』と言い出した。
一瞬びっくりした。
娘の意気込みに関心する一方で、
「まだ2日目なのに大丈夫かな?」
と不安がよぎる。
『いいけど、、、ママちょっと心配。。。じゃあさ、今日はローソンのところでバイバイはどう?』
『あぁ、いいね!うん、そうする!ローソンから1人でいくね!わーい!』
と張りきっていた。
仕事に出かける夫にも、
「パパ、あのね、今日から1人で行くんだー♪』
と宣言してルンルンで家を出発した。
いざローソンの前で
『じゃあ、ここから1人で行ける?』と聞くと、
握っていた手をぎゅっとして、
『やっぱり学校まで来て・・・。』
急に不安になってしまったのかな?
その日は学校まで一緒に行った。
その夜、『明日はひとりでいくから!ローソンのまえじゃなくて、下の玄関でバイバイしたい!』と娘はめげずに張りきっていた。
けれども結局、翌日も1人で行くことが出来ずに一緒に学校へ行った。
手を繋いで歩きながら、ポツリと娘が言った。
『思ったよりむずかしいな、、、行けると思ったんだけどな、、、。』
そうだね、でも大丈夫。きっと行けるようになるから。
その翌日、
「今日こそ1人で行くから!ママ、カーテンから見てちゃダメだよ!カーテン閉めておくからね!」
と意を決して家を出た。
今日はどうかな?と思いながらエレベーターに乗ると、上の階に住む女の子とお母さんが乗っていた。
「あら、小学校に入ったの?おめでとう!あなた、途中までいっしょに行ってあげなさいよ。うちの子は中学に入ったんだけど、途中まで行き先同じだから。」
と言って下さった。
娘はどうするかな?と思っていたら、
マンションの玄関で少し迷って、
「行ってくる!」と出て行った。
マンションの外で待っていてくれたお姉ちゃんが、
「いっしょに行こ?」と言うと、
「うん!」とうなずいて一緒に歩いて行く姿が見えた。
わたしは急いで家に戻り、
「ぜったい見ちゃダメだよ!」と言われていたカーテンからそっと外を覗いた。
娘は1人だった。
あれ?お姉ちゃんとはもうバイバイしたのかな?
娘はランドセルの肩ベルトをぎゅっと握って、ぐんぐん坂を登っていた。
わたしと歩く時は「ママ待って〜。坂たいへ〜ん。」とのんびり歩いていたのに。
不安な気持ちを蹴っ飛ばし、自分を奮い立たせているような、大きな歩みでどんどん坂を登って行く。
「泣いてないかな?」
娘の気持ちをあれこれ想像して、胸がキューっとなった。
学童クラブからの帰り道、
「今日、玄関でバイバイできたね。お姉ちゃんとはどこまで一緒に行ったの?」
「あのね、信号がちょうど青で、ひとりで行ってみたいなーっと思ってね、お姉ちゃんに『ひとりで行ってみるね』って言ってそこからひとりで行ったの。ひとりで行けたー!ひとりの方がいいよー!」
と満面の笑顔。
あぁよかった、泣いてなかったんだ。
ひとりで学校に行けて、嬉しかったんだね。
またひとつできることが増えたね。
よかったね。
がんばったね。
どんどん成長して行くあなたに、今日もママは感動してる。たくさんの元気と勇気をもらってる。
ありがとう。
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