【映画】同じことができることが幸せ【日日是好日】
おはこんばんちわ。らいまるです。
緊急事態宣言による外出自粛から早1ヶ月、これまでとは違う日常が日々過ぎています。今まで生きてきた中で“外に出てはいけない”なんてことはなかったですし、“仕事に向かわず家でリモートワーク”なんてこともありませんでした。
早く今まで通りの日常に戻って欲しい。そう願うばかりです。
最近、ある映画を見て、今までの日常のありがたみを強く感じさせられる映画に出会いました。今回はそんな映画を紹介させていただきます。
■お茶を通して味わう日々の彩り
物語は黒木華さん演じる主人公の典子が、樹木希林さん演じる茶道教室の武田先生の下で茶道を習うところからスタートする。
お茶を学びながら、日々の様々な出来事を経て一生をかけられるような何かを見つける。そんなテーマの下で話は進んでいくのだが、決して難しい話ではない。
どうしても“茶道”と聞くと腰が重くなりがちだ。私もそうだった。自分の慣れ親しんでいない物事に対して、本当に面白いのだろうかという不安は確かにあった。
ただ、この作品は茶道がメインのお話ではない。茶道を通して味わう日々の素晴らしさ。それをじっくりと丁寧に表現している。視聴後、作中に出てくるこの言葉に改めて納得させられた。
「世の中には、すぐわかるものと、すぐわからないものの2種類がある。すぐわかるものは一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは長い時間をかけて少しずつわかってくる」
見る前から、この作品はこんな感じだろうとわかるならそれでいい。だけど、わからないなら長い時間をかけて見ることで、その作品のことを知るのもいいじゃないか。そんな風に考えさせてくれる物語に成っている。
■日日是好日が教えてくれた「同じことができることが幸せ」
題名となった「日日是好日」という言葉を知っているだろうか。「にちにちこれこうじつ」は禅語の一つで、解釈としては「毎日毎日素晴らしい」との意味になる。
今作品は、役者の演技や舞台のようなシーンの切り替え、話の設定なども興味深かったが、特に深みを感じたのは言葉の使い方の巧さだった。
「日日是好日」もそうだが、「その日と同じにはならない」とする言葉も考えさせられた。例えば、いつ、どんな時に映画を見たかで感想は変わるということである。
ここで最初の話に戻るが、新型コロナウイルスが蔓延する前の普段と変わらない日常の中で今作を見ていれば、そこまで目に止まることはなかったかもしれない。だけれど、これまでとは違う日常を過ごしているからこそ、普段と同じことができる日々のありがたみを、作品を通して思い出させてもらった気がしている。
また、ある場面で出てきた言葉にもハッとさせられた。
「お茶を始めて 24年、世の中は激変した。世界中で誰も想像できないようなことが起きた。そんな時も、私は土曜日になると必ずお茶に行った」
今の世の中を予見していたのかと思いもしたが、もちろんそうではない。
この言葉を聞いて強く感じたことがある。それは、”何が起きようとも、いつもと変わらないことがあるのは心の支えになるのだ”ということ。
映画を見ること、スポーツをすること、仕事に行くこと。
どんな時であっても普段と変わらないことがあることが幸せであると、改めて感じさせてくれた良作でした。
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