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あがったハードルを下げる方法

相手の期待をこえるとか、120%成長とか、こう目標を高くかかげることがよいことだとされがちである。

それ自体はべつにいいのだけど、なんでもかんでも高い目標を目指せばいいわけではない。


目標をかかげるには理由がある。

なんらかの成果なり効果なりを出すことが目的で、目標はそれを実現するための手段だ。

だから目標は高いのがいいわけでも低いのがいいのでもなく、目的を達成するためにちょうどいいストレッチ具合の目標を設定するのが大事なのだと思う。


高い目標のほうが頑張れる人もそういうコンディションのときもあるし、高い目標によって不安が強くなりすぎたりイメージできなくて取り組みづらいこともある。

そして、高い目標をかかげるのはそんなに難しくないけど、高かった目標をさげるのは意外とむずかしい。


我が家の小2長男は、自分のお店を運営しているのだけど、開店1年たった8月から毎日、新商品用に新しい絵を描きはじめた。


最初は1日1枚で、それでも「毎日だからおみせいそがしいんだよ」といっぱしの店長セリフを言うくらいだったのだけど、ある日筆がのって10枚描いた日があった。(それが息子が絵のパターンをみつけた日だった)

息子の中では10枚新しい作品を生み出せたことが自信になったのだと思う。

その次の日、「今日も10枚描く!」とがんばって描いていた。

そしていつしか息子の中で目標が「1日10枚」にかわった。


10枚の作品を描く。

すべて完全オリジナルのキャラクター。

それだけでもすごいのに、息子はそれをもう5ヶ月も続けている。

ときに泣いたりへこんだり、ネタがない!と困ったりしながら。


その高いストレッチが新しい創作にもつながっているのだけど、お店用の絵は著作権の関係上、オリジナルである必要があるため、最近はときどき好きな絵が描けないとぼやいているときもあり。

強化トレーニング期間はそろそろ終わってもよいのではないかと外からみてるわたしは思うものの、本人は目標をさげることはしちゃいけないししたくないと言う。

本人のことだから、本人が自分で決めたらいいのだけど、ほんとうに選んでいるというよりは、目標をクリアできなかったり下げることへのこわさみたいなものがそこにありそうで。

がんばりたい気持ちは大切。

でも、目標達成しなくたって、目標さげたって、死なないし大丈夫なんだよっていうことも知って、その上で選べるといいんだろうなぁと思ったりする。


まあわたしもついついいろいろ引き受けてがんばっちゃうから、ぜんぜん人のこと言えないんだけど、だからこそ、自分へのハードルや期待値のうまい下げ方みたいなものを見つけられたらいいなーと思う。


そんなわけで、今日は描けないと泣きながら「涙」をコンセプトにした新商品を描いてました。ほんと尊敬。





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