当たり前の中にある、がんばりの話。

0歳次男の最近のお気に入りは、赤ちゃんせんべ。

食べ終わるとものすごい勢いで手を伸ばし、もらえないと腕をふりまわしてくれくれアピール。

日に日に主張がつよくなってきて、お殿さま感がある。


そんなお殿さま次男はおせんべを食べるとお水をご所望になる。

みずくれ!みずくれ!と、テーブルをばんばんたたいてアピールが激しい。

湯冷ましの入ったストローマグを差し出すと、ゴクゴクと上手に水を飲む。


「すごいね〜上手にストローで飲めたね〜」と、ほめていたら、小1長男がチラッとこちらを見たのが視界の片隅にはいった。


しまった。

すこしくもった長男の顔。



「次男はストローで水を飲むだけでほめられるなんてずるいね」そう長男に声をかけたら小さな声で「うん」と返事がかえってきた。

そこから、夫とふたりで長男のことをいっぱいほめた。


スプーン使うの上手だね!(長男はアイスを食べていた)
ひとりでご飯食べれてすごい!
自分で着替えられるなんてすごい!
学校行っただけではなまる!がんばってる!


そんなの当たり前でしょ!とか、かんたんかんたん!とか、言いながら、口元がゆるゆるでうれしさがかくしきれていない長男をぎゅっと抱きしめた。



毎日ご飯を口に運んで食べさせるのはたいへんだった。 

着替えも靴をはくのも、ぜんぶやってあげないといけなかった。


子どものお世話は、どれもすごくむずかしいことではない。

だけど、泣いたり嫌がったり逃げ出したりする中でそれをするのは心が折れるし、ささいなお世話が積もり積もって時間をとられる。


今でも声をかけたり、確認したりは必要だけど、すっかり長男が自分でできることが多くなった。

お世話という意味では、だいぶん手が離れ大人の労力的にはとても助かっている。

だけど、それは長男が自分でできることを一生懸命やっているからで。


できることをついつい当たり前に思ってしまっていたなと気がついた。

自分でできることと、自分でやることはちがう。


なにか特別なことをがんばったり、なにかわかりやすい結果を出したり、なにかお手伝いをしてくれたり。

いつもとちがうことをすると、わかりやすいから、ほめやすい。


だけど、めちゃくちゃ地味な日常の中に、「やっている」ことはあって。

それに、日常は支えられている。


当たり前に思っていることの中に、もっともっとほめてあげていいことってたくさんある気がする。

それは息子たちにも、自分にも。


当たり前にやってることに目を向けて、ほめたりねぎらったり、人にも自分にもやさしくありたい。











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