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シャクラは香港カンフー映画の王道だ!

 三連休の初日は大変お日柄も良かったので、今日はドニー・イェンの天龍八部ことシャクラを、奥さんと一緒に見てきました。

行き先はゴジラヘッドがお出迎えのTOHOシネマズ新宿でした

 このシャクラ、結論から申し上げますと、大変面白かったです
 笑傲江湖や射雕英雄伝など、金庸作品は何度かドラマだけでなく映画化もされてますが、何せ大長編を二時間枠に落とし込むには無理がありますし、原作の原型を留めないほどに改変せざるを得ないから評判が悪くなりがちです。
 まして天龍八部は金庸作品の中でも最長クラスのスケールですし、これを映画化するって聞いた時のてんぐの期待値は、「ドニーさんの降龍十八掌と打狗棒法が拝めるだけでも良しとしとくかなー」くらいでした。

 で、実際に見た感想。これ、めっちゃ良くまとめてるじゃないの!

 天龍八部は上記の笑傲江湖や射雕英雄伝と違う点として、喬峯、段誉、虚竹という三人の主人公の独立したストーリーラインが交錯して構成されています。RPGで言ったらオクトパストラベラーみたいな感じかな。
 その中で、「今回は喬峯ルートね!」って完全に的を絞り、イベントや展開の整理整頓を行えば、きっちり二時間枠で収まるんですね。これは目から鱗が落ちました。

 その二時間枠の中に、激烈なアクションと陰謀と悲恋、そして、ここは原作をアレンジして姿を現した巨悪とのラストバトルという展開は、「そうだよ、細かいことはどうでも良い、こういう展開の香港映画が大好きだったんだよ!」と叫びたくなるほどの熱さと勢いがありました。

 ついでに言うと、「ドニーさんの天龍八部はこれからだ!」なエンディングも、「こういうのを勢いで出しちゃうのも香港映画らしいよなあ」と思っちゃいました。
 ドニー・イェンのプロデュースする天龍八部シリーズが今後続いても良いですし、ポシャっちゃってもそれはそれでまあ香港映画らしさがあって良いです。

 というわけで、「武侠小説の金字塔!」という触れ込みこそありますが、その原作やドラマを知ってる人も、まったく知らない人も、ついでに言ったら陳情令などのファンタジー作品で華流沼に入ったって人や「ジョン・ウィック4のドニーさん良かったよねえ」みたいな人も、どうかこの「香港カンフー映画の王道ド直球!」と言った方が良いシャクラを見に劇場まで足をお運びください。

原作が気になった方はドラマを見よう

 繰り返しますが、シャクラは原作未読の方でも楽しめる香港カンフー映画ですが、それでも見終わった後に「原作ではどうなってるんだろう」と思われる方もおられるでしょう。
 残念ながら原作の邦訳版は絶版でして、Amazonでも古本がありますが、良い値段してるのが現状です。

 そんなわけで、シャクラの原点をリーズナブルに知りたい方は、昨年にBS11で放送され、かなり評判良かった2020年版のドラマを見ることを強くオススメします。

 BS11+の他にAmazon PrimeのアジアエンタメチャンネルHuluなどでも配信されています。
 お近くにTSUTAYAやGEOがあったら、そこで探してみるのも良いでしょう。
 なお、てんぐのドラマ感想はこちらです。

 シャクラを切っ掛けにして、武侠沼に入ってくれる人が増えてくれたら嬉しいなあ。

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