シンガポール在住の外資系社畜サラリーマンが語る 【要注意】英語学習に映画や海外ドラマをおすすめしない2つの理由

英語学習で映画や海外ドラマをおすすめしない理由は？

シンガポールの外資系企業に勤務し、仕事と私生活の両面で英語に苦しめられた社畜系サラリーマン山田が考える、英語学習において映画や海外ドラマを「おすすめしない理由」をまとめました。

英語学習の一環として映画や海外ドラマを英語音声・英語字幕で見ることを推進する英語学習サイトはびっくりするくらい多数存在します。

何故、映画や海外ドラマを英語学習の一環としておすすめする英語サイトがこんなに多いのか？それは、英語学習の効果が高いからではなく、NetflixやHulu, Amazon primeを紹介した際の「アフィリエイト報酬が高額」なのが一番の理由なのではないかと感じています。

私も学生時代に数多くのインターネットサイトを運用したのですが、英会話やビデオオンデマンドサービスの広告は報酬が高く、また誘導コンテンツが作りやすいので、昔からブロガーに人気でした。

自分も数多くの英語学習サイトを信じて、学生時代から相当数の海外ドラマや映画を英語字幕で見てきました。しかし、どう前向きに振り返っても、それらの英語学習に対する投資対効果は低かったです。

ここでは、英語学習における各種映像教材のメリット・デメリット、おすすめの使い方・番組などを紹介します。ただ、映画や海外ドラマは巷で推進されているほどおすすめできないというのが私の一貫した考えですので、悪しからず…。

英語学習における映画と海外ドラマのメリットとデメリット

メリット1．自分の英語のロールモデルを探しやすい
英語が上達するために「歌を歌うように英語を話す」「自分が俳優になったつもりで英語を話す」というのは、英語を話すことに恥ずかしさを感じてしまう日本人にとって、非常に効果的な方法です。

映画や海外ドラマで、自分がお手本としたい、ロールモデルとなる役者さんを探し、そのコピーを練習するという目的については、映画と海外ドラマはおすすめです。

デメリット1.　映画も海外ドラマも、とにかく長い
映画も海外ドラマも長いです。映像教材の辛い所は、その間「画面を見続けないといけない」ことだと思います。これはPodcastとの大きな違いです。映画や海外ドラマの種類にもよりますが、これらは演技・音楽・ストーリーを含めた総合芸術の一種で、会話を中心とした作りでは無いため、長時間の視聴の中で、英語学習に関係の無い、無駄な時間がどうしても発生してしまいます。(参考：『シンガポール在住の外資系社畜サラリーマンが語る　【激選】英語学習におすすめのPodcast【まとめ】』)

デメリット2.　映画も海外ドラマも、面白すぎる
これが一番の難点です。映画も海外ドラマも見ていて面白すぎるのです。映画や海外ドラマは見ているとその内容に引き込まれ過ぎて、「英語に集中できなくなる」という致命的な欠点があります。残念ながら、英語はある程度集中して、脳に負担をかけないと、どれだけ時間をかけても身に付きません。

英語音声・英語字幕でドラマや映画を楽しみつつ、かつ英語力を向上させることが出来るのは、相当な英語上級者じゃないと厳しいと思います。例えばTOEIC試験で900点オーバでも、眺めているだけで英語が出来るようになるというのは甘いと思います。何もしないよりはマシでしょうが…。上級者が英語力を継続するための手段としては良いと思うんですけどね。

おすすめの映像、英語教材  海外ドラマ

デメリットばかり述べましたが、それでも海外ドラマを試したい人に私がおすすめするドラマは『フルハウス』です。『フレンズ』等、他の有名海外ドラマも見たのですが、ユーモアセンスもあり、会話のテンポも早すぎず遅すぎずで、初心者・中級者の英語学習に最も適していると思います。30代の思い出補正も入っています。続編である『フラーハウス』もおすすめです。気楽に見れるのが良いですね。

ネットフリックスにハマっていた時は、ネット上で評価が高い『ブレイキング・バッド』も見ていました。しかし、面白すぎてダメでした。一切英語に集中できません。ただただ楽しんで、ドキドキして終わりでした。ドラマとしては中毒性が高く、最高に面白かったのですが…。

どうしても英語学習でドラマを見たいのなら、事前にWikipedia等で大まかな内容や登場人物を抑える事をおすすめします。内容が分からないものをただただ眺めていても、英語学習の観点では、時間が勿体ないだけです。つまらないですしね。

おすすめの映像、英語教材 映画

『ディズニー映画全般』がおすすめです。自分の場合、子どもがディズニー映画を見るときに、日本語音声で英字幕を入れて一緒に楽しみます(両方英語にすると怒られるので)。さすが世界のディズニー、使われている表現はどれも美しいです。そしてただ表現が美しいだけでなく、所々ユニークな使いまわしも出てきて、非常に勉強になります。

ディズニー以外の映画も、英字幕で結構な本数を見ましたけど、英語教材としては、どれも投資対効果が悪かった印象です。覚える必要があるとは思えないスラングの会話が多すぎるんですよね…。それに、折角映画を見るなら、集中して内容を楽しみたいですし…。

とはいえ、例えば時間のある大学生が、娯楽としての費用対効果が高い映画にハマること自体は決して悪くない選択だと思います。楽しんでくださいね。

英語学習におすすめのオンデマンドサービス

アフィリエイト誘導サイトではありませんが、簡単にまとめておきます。私はNetflix, Hulu, Amazon Primeのオンデマンドサービスを試しましたが、2018年時点では、Amazon Primeは英字幕の設定が出来ません(一部可能？)。そのため、NetflixやHuluがオンデマンドサービスの選択肢になると思います。個人的には『フルハウス』が見れるので、Netflixがおすすめですね。ただ、Netflixを使う場合も英語学習だけじゃなくて、普通に映画やドラマを楽しみたい人にはおすすめできる、というレベルなので、悪しからず…。

それでは「映像教材は全て英語学習に向いていないのか？」というと、そういう訳ではありません。「You tube」のいくつかの番組は英語学習に効果的だと感じています。

英語学習におすすめのYou tube番組

You tubeの『National Geographic』シリーズがおすすめです。「エジプトの歴史から解き明かす人類の起源」とか「ハッブル宇宙望遠鏡から見た地球の姿」とか「DNA複製の社会学的なモラル」とか、自分が学習したいテーマの知識を英語とセットで身に付けるのに非常に優れています。どちらかというと、TOEFL試験の学習に近いですが、語彙力強化に加え、内容も面白く、さらに時間も10分前後の動画が多いので、英語学習に非常におすすめです。

もう一つのおすすめが『Ted動画』です。個人的に良く就活生におすすめするのが、エイミー・カディ氏の『ボディランゲージが人を作る』です。自分の興味に合ったTed動画を探してみると面白いかも知れません。英字幕が完備されているのも嬉しいです。

映像系の教材にせよ、Podcastにせよ、TOEICのリスニング教材にせよ、リスニング力をしっかりと伸ばすには、「①一度全部流す」「②知らない英単語の意味を調べながら聞く」「③もう一度全部流して確認する」の①‐③が必要です。

①-③をせずに音声系の英語教材を聞き流しても、学習効果は高くありません。そして、この①‐③を集中して繰り返すのは、中々骨が折れます。そのため、10分くらいの映像が英語学習にはピッタリだと思うのです。

以上の理由から、映像を使った英語学習として、一番のおすすめできるのはYou tube番組、特に『National Geographic』シリーズでした。英語学習において、海外ドラマや映画はあまりおすすめしません。

映画や海外ドラマを使った英語学習　補足

DMM英会話等で海外の方と話をしていて「ドラマや映画を使った学習」を勧められることが多々ありますが、彼らは日本人の一般的な英語力を過大評価していると感じます。皆さんは日本語を勉強するために幼稚園、小学校で国語の時間に映画やドラマを見たでしょうか？地道な音読や、漢字の書き取りを繰り返したと思います。

ある程度の英語力がついた上で、英語力をキープするために海外ドラマや映画を見るのは良いかもしれません。しかし例えば、大学生が英語学習で目標とするべき「日常英会話の習得」と「TOEIC800点の取得」を達成するに当たり、英語や海外ドラマの投資対効果は、やはり高くないと思います。

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