妻と僕のPMDD生活6日目
熟考が好きな僕、
熟考が嫌いな妻。
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妻がイライラしていた時のこと。
妻に「クソ上司どう思う?」と聞かれた。
職場の上司と意見が対立したようだ。
妻は上司の発言に腹を立て、
上司にブチギレして帰ってきたのだ。
僕はビクビクしていた。
チラホラと妻の地雷が目で見える。
これは僕の経験上よく理解している。
どう答えても正解にはならない問題だ。
尚且つ、早く回答しなければならない。
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ただ、その問題は僕にとって良問だった。
妻の愚痴を要約すると、
せっかく一年掛けて育てた部下が、
何の相談も無しに部署異動になったらしい。
何故、相談をしなかったのか?
私(課長)の意味は何だ?
イチからまた新しい人を、
指導しなければいけないのか?
前回も同じことをしていたのでは?
挙句の果てには退職したのでは?
そう言う愚痴を延々と聞かされ、
「どう思う?」と聞かれたら、
僕は楽しいに決まっている。
ただタイムショック以上に時間の猶予は無い。
それでも僕は熟考する。
僕は頭の中で最善を考える。
何も答えず、じっと考える僕。
「もうえぇわ!無視すなよ!」
やれやれ、どうやら今日もタイムアップらしい。
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僕は「今、考えててんけど」と言う。
妻はまるで用意していたかのように、
「そんな風に見えへん」と即座にキレる。
「いや、ホンマに」と言う僕。
「真剣なら、何かすぐ言う」と言う妻。
真剣だからこそ、熟考したいんだよー。
内心の僕は嘆きに嘆くが、
取り敢えず纏まらない思考を妻に伝える。
妻は僕の回答に再びキレる。
大事なことなのでもう一度言います。
どう答えても正解にはならない問題だ。
いや、正しくは、
どう答えても正解にはならない日だ。
妻はどんなナゾナゾなんかよりも、
本当の意味でナゾナゾなんだと思う。
そういう時は傾聴する。
意見を出すではなく、整理する。
イライラしている妻は、
それらが凄くポイントなのだ。
そんなことは分かっている。
でも、妻の提示する問題は楽しい。
キレられたとしても熟考したくなる。
やっぱり僕はドMなのだと思う。
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これまで妻に問題を出されて、
納得した回答を出したことはまだ無い。
きっとこれからも無いと思う。
それでも良い。
教科書には決して載っていない、
僕の知らない知見が広がる。
どうアプローチしよう?と考えれば、
色んな視点が増える気もする。
その愚痴を吐く妻の言葉が、
思いもよらぬ綺麗な表現の時もある。
その時はすぐにスマホでメモを取るのだが、
妻に「スマホ触るな!」とキレられる。
負のスパイラルだ。
妻よ、地雷は適度な数でお願いします。
そして、時間の猶予をもう少し下さい。
さてと、早押しクイズの練習でもしよかな?
メガッパ
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