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#35 違和感を覚えた行動を認識的にして、ダイバーシティは作られる 23/12/31

みなさん、こんにちは。
多様性、ダイバーシティ&インクルージョンに関して、考えます。

先日、同じ人事部門の採用担当課長が、求人するライン組織の部長と、営業職の採用候補者に関して、チャットトークしていた会話です

(実例を基に編集しています)
採用課長「二卒だし、営業経験は不足してますよね?」
ライン部長「そうね。でも若手女子だから、採用っ!笑」
採用課長「女子w!期待できそうですね」

このやり取りを見て、みなさんはどのように感じられたでしょうか。
採用課長は女性、ライン部長は男性。ともに50歳前後です。人間関係を円滑に保つ潤滑油のノリ、会話を合わせた冗談半分であることは、わたしも百も理解はしています。

がしかし、ジェンダー・ダイバーシティ、その格差が注目される前の話だったとしても、ふさわしくない思考の癖であり、それに気づかないとマズい、と危機感を自覚したいバイアスの1つです。

では、なぜこの思考癖や会話は不適切なのでしょうか。

まず、癖とは、固いメンタルモデルであり、アンコンシャスバイアスに通じているから、です。それは、採用選考時、人材の抜擢や選抜、役職登用、人事考課にと、いつの間にか気づかないうちに、偏った人材マネジメントに誘引するから、です。やがて、それが組織の悪しき当たり前に定着しててしまう、あるいはその危険性がより高まるから、と考えます。

さらにもっと言えば、時代に合わないバイアス、そこからくる組織カルチャーは、企業間の競争優位性に影響するから、です。

競合優位の差は、畢竟、そこにいる人材の違いに帰着する、とわたしは考えています。確かに、同質的であると、comfortableですし、直線的な成長グロース、加速はしやすい利点があります。

一方、異質的=多様であると、unconfortableですし、アクセルとブレーキを交互に踏み換えながら、右往左往しながら発達し、デベロップメントしていくことが多くなります。

ですが、どちらが、変化の多い今のマーケットや環境に適応しやすいでしょうか。

わたしはもちろん後者を支持します。

こう考えると、この人材の違いを生むマネジメントシステムが、どのように機能しているか、です。この現実が、めっちゃ影響することがわかります。

まず、人事部門がどのようにマネジメントシステムを機能させるのか、自分たちに方針を確立することです。その芯を持って経営と握り、今どう機能しているか、それをもって現場・現実をマネージし、かつ自分たちの人事活動でも体現することです。

なぜなら、回り回って、自社の優位や人材の成長に、ボディブローのように効いてくるから、です。

冒頭の会話=多様性や不平等を改善する活動に影響する不適切な癖・行動を認識的に修正する理由はこれです。

では次に、どのように修正するのか、どのようにより良い方向に変えていけるのか、考えてみます。

ウルトラCはありません。例のような具体的な会話や場面に直面したときに、違和感を覚えた人が、
「その発言、言動はこう見えるよ。このましくないよ」、
と当事者たちに指摘することです。

バイアスは除去することはできません。そして誰もが持っているものです。ですから、バイアスが影響していそうな言動に出くわした時に、フィードバックを通じて、違和感を認識的にしていくことです。お互いさまの前提で、相互フィードバッキングの文化、風土を形成し続けることです。

そのため変える行動は、意見を言うことです。
その意見を言うときに、何が、どうで、こうだから良い、悪いと、具体を示す。
言葉を用いることがここでまた活かされます。

つまるところ、このリーダーシップを互いに全員が発揮しよう、に行き着きます。

みなさんは、どう多様性を取り入れていきますか。
それでは、また。

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