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親の心 子知らず / カツ丼に胸焼けする子供

親の心子知らずと言われていた「子」としての時代が終わり、「親」としての時代が始まった。

私は、子供なりに親の心をわかっていると思っていた。自分の娘に彼氏が出来たら歓迎出来ないだろうな。だけど、自分も好き勝手やってきたはずだし、子供同士で好き勝手するのも当然の権利のはずだな、などと彼女の親の心ですら勝手に想像していた。

間違っていた。

親の心は想像できないものだ。子供のイマジネーションには限界がある。

思い出してほしい。

唐揚げを食べて胸焼けをする。カツ丼を食べて胸焼けをする。子供時代にそんなことを信じられただろうか。まず、そもそも胸焼けという言葉が理解できなかった。

そう、子供が知ったような口を聞いても本当のことは理解できないのだ。親の心がわかるなんて嘘だ。胸焼けを実感できない子供が、大人の心をわかるはずがない。理解ではなく、体感できないのだ。

もし親の心を理解できる子供がいるとしたら、きっとその子供はカツ丼に胸焼けするのだろう。

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