<Vol.148>セラピストが今よりもっと"稼ぐ"ために必要な5つの要素。

「今よりもっと稼げるようになりたい!」

これは資本主義を生きる現代人にとって、ごく自然な欲求です。

ただ心優しいセラピストほど、これをネガティブに捉えてしまう傾向があります。

今回は「セラピストとしてどう稼ぐか」について考えてみたいと思います。


<収入を高める5つの要素>

一言で「セラピスト」と言っても、リラクゼーションや整体、エステやセラピーなど、働き方は様々です。

しかしながら、これらの職種には本質的部分で共通点があります。

それは「1:1の労働集約型ビジネス」であるということです。

セラピストの収入の原点は、

「時間対価(1時間のサービス=〇〇円)」

であるため、収入を高めていくためには以下の5つの要素がポイントとなります。

①雇用体系を変える
②回転率を上げる
③単価を上げる
④サービスの提供方法を変える
⑤立場を変える 

ではそれぞれをもう少し具体的に見ていきましょう。


<①雇用体系を変える>

そもそも一般的なセラピストの働き方には、大きく分けて2種類あります。

それが

⑴「雇用(=時給型)」
⑵「個人事業(=歩合型)」

です。

「雇用(時給型)」は通常のアルバイトと同じく、出勤している時間に対して報酬が支払われます。

例えば、時給1,000円で1日8時間、週5日で1ヶ月働けば、

(1,000円×8時間)×5日×4週間=16万円/月

となり、額面は16万円

今の時代、決して高いとは言えないかもしれませんが、、安定的な収入にはなりえます。

==

一方「個人事業(歩合型)」は、1回の施術代金の一部(30~60%程度)が報酬となります。

例えば、5,000円の施術を歩合率50%で5件、それを週5日で1ヶ月働けば、

<(5,000円×0.5)×5件>×5日×4週間=25万円/月

となり、額面は25万円。

「え…!個人事業のほうが稼げるじゃん!!」

そう思った方は、残念ながらまだこの業界の仕組みをよく理解できていません。

例えば、こういった表記があります↓

画像1

未経験者がパッと見ると(60分)と表記されているので、あたかも時給1,848円〜2,500円のように見えてくるかもしれません。

しかし、もちろんこれは「時給」ではなく「施術対価」です。

どれだけ勤務時間(店舗に出勤している時間)が長くても、お客様が1人も来なければ1日の収入は0円です。

そもそもセラピストの仕事には「稼働率」と呼ばれるものがあり、

稼働率100%というのは、8時間の勤務において60分×8件を通しで(連続で)行う…ということを意味しています。

もちろん、100%というのはありえなくて、

・忙しいお店でおよそ60%~、
・普通のお店で50%台、
・あまり人気がないお店なら30~40%

これが妥当な数字となります。

つまり普通のお店であれば、8時間の勤務の中で4時間しか施術に入ることができない、ということです。

上記の例で言うと「1,848円〜2,500円×4件=7,500円〜10,000円/日」というのが1日の収入モデルとなります。

さらに個人事業(歩合型)は、当然ながら雇用されている立場ではないので、交通費もなければ保険等もありません(怪我をした際の労災もありません)。

したがって実際の額面自体は大きく見えても、諸経費を差し引くと全然手元に残らない…ということが多々あります。

この辺りの仕組みをよく知らずに働き始めてしまうと、未来は明るくなりません。

…とはいえ、個人事業(歩合型)にもメリットはたくさんあります。

「やればやるだけ収入が増える」は嘘ではないので、固定客を抱えたある程度のベテランセラピストであれば、40~50万円/月程度は稼げるようになります。

僕の知人にもこのくらい稼いでいる人は複数いるので、現実として十分達成可能であることはお伝えしておきたいと思います。


<②回転率を上げる>

お客様が確保できた際に大事になるのが「回転率」です。

前述したように、セラピストの仕事は「労働集約型ビジネス」なので、いかに勤務時間内において施術時間数を増やしていくかが肝となります。

Aさんの施術が終わる時間に合わせてBさんがご来店されて、Bさんの施術が終わる時間に合わせてCさんがご来店される、というスムーズなご案内が重要です。

そのためには、ある程度事前に予約時間をコントロールしなければなりませんし、お客様の優先度もつけなければなりません。

店頭での待ち時間を極力減らすために、リピーターになるべく次回予約(事前予約)をとってもらいましょう。

そしてキャンセルするかもしれない人よりも、必ず来てくれるであろう人を優先しましょう。

「お客様を選ぶスタンス」も時には必要です。


<③単価を上げる>

しかしながら、回転率だけでは収入上限が決まってしまいます。

そこで次に大事になるのが「単価」です。

60分3,000円の施術をどうしたら8,000円にまで高めていけるか…

これを考え、実践していくことがセラピストとしての成功を左右する絶対条件です。

そのためには手技レベル、知識レベルはもちろんのこと、実績や社会的価値(資格等含む)を高めていく努力も必要になるでしょう。

この努力なくして、収入が低い・仕事が割に合わない…と不満を口にするのはNGです。

むしろその程度の意思なのであれば、早めに他業種へ転職するのもいいかもしれません。。


<④サービスの提供方法を変える>

そしてさらに価値を高めていくためには「サービスの提供方法」についても考えていく必要があります。

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セラピスト特化型の人気コラムです。普段セラピストを教育する立場にある筆者が、セラピストとして大切なことをギュギュッとまとめてお届けします。

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