《CSCS講座(29)》ウォームアップと柔軟性(ストレッチ)

今回は「ウォームアップと柔軟性(ストレッチ)」についてです。

トレーニングによる障害を予防するためにも、きちんとポイントを理解しておきましょう。

<ウォームアップの効果>

まずはウォームアップの効果です。

「①体温に関連するもの」
*筋温上昇
*深部体温の上昇
*神経機能の促進
*一時的な結合組織の離開(柔らかくなる)
「②体温に関連しないもの」
*筋肉への血流量増加
*酸素消費のベースラインの上昇
「③パフォーマンスに対する効果」
*筋収縮-弛緩の速度アップ
*力の立ち上がり速度アップ
*反応時間のアップ
*筋力、パワーのアップ
*筋組織の粘性抵抗のダウン(柔らかく、サラサラに)
*ボーア効果による酸素運搬能力の向上(温度上昇によるヘモグロビンの酸素乖離)
*心理的準備状態の高まり
*怪我のリスク軽減(筋温の上昇)

基本的には「体を温める(体温を上げる)」というのがウォームアップにおける最大の効果となります。

それによる血流量の増大神経活動の促進もパフォーマンスを高める上では重要な要素となっています。


<ウォームアップの構成>

続いてウォームアップ全体の流れと注意点を見ていきましょう。

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