<Vol.59>無駄な手技をやっていないか?

先日、こんなことを学びました。

「まずは自分が思うことを全て書き出してみましょう。そして言葉を並べたら、その”半分”の言葉数で同じ意味が伝わるように言葉を削ってみましょう」
「そしてそこからさらに半分に削って…を繰り返し、最終的には1センテンス(文)でまとめてみましょう」

なるほど、なるほど。

僕たちは言葉の意味をきちんと伝えようとして、実に多くの言葉を使ってしまいがちです。

ただ、1つの言葉には包括的な意味があるので「この言葉があればそっちの言葉はいらないよー」というケースもあります。

いらない言葉を削ることによって、伝えたいことをよりシンプルに届ける…それがどうやら大切なようです。


<手技の世界>

この話を聞いていて「これはセラピストの手技の世界にも同じことが言えるなぁ」と感じました。

「新人」の枠から抜け出す時期(勤務スタートから半年〜1年程度)になると、多くのセラピストはとかくいろいろな手技をやりたがる傾向にあります。

なんとなく肩を回してみたり、首を挟んでみたり、足をつまんでみたり…。

何のために行っているのかという本質部分を理解せず、ただただ「気持ちよさそうだから」とか「ほぐれそうな気がするので」という認識で手技を取り入れてしまっています。

こういうシーンを見ると、もったいないなぁ…と思ってしまいます。

「それ、いらないよー!」

「時間の無駄だよー!」

「それやるくらいなら、シンプルに筋肉を押してあげてー!」

と思うのですが、この時期のセラピストにこういった声はなかなか届かない(響かない)のが現実です。

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翻って「ベテラン」の域に足を踏み入れる時期(勤務歴8~10年程度)になると、多くのセラピストの手技はシンプル化されてきます。

1つの手技に含まれている包括的な意味が理解でき、手技の意味やコンセプトに対する知識が増えてくると、どんどん無駄が削ぎ落とされていくんです。

つまり、そう。

上手い人は、皆"シンプル"なのです(ぜひそのことを知ってほしい!)。

あなたの手技は大丈夫でしょうか…?

セラピスト側のエゴで、無駄な時間を生み出してしまってはいないでしょうか…?

ぜひ今一度、見つめ直してみてくださいね。

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セラピスト特化型の人気コラムです。普段セラピストを教育する立場にある筆者が、セラピストとして大切なことをギュギュッとまとめてお届けします。

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