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蔵書の話

僕が自分で本を買いだしたのは高校生になってバイトを始めてから。それまでは学校の図書室の本を読んでいた。当時、中学生まではお小遣いから携帯の通信費を引かれるという意味のわからない制度で、マジでゼロだった。おかげで好きな子を遊びにも誘えないし、友達との遊びも断っていた。

で、バイトした金で本を買うようになって、コツコツ集めて社会人にって一人暮らしを始めて、それからさらに数年が経ったころには部屋が本で溢れていた。数えたことはないけど、無印とかで売ってるプラスチックの、服をしまうやつ、あれにしまってたんだけど、あれの一番大きいサイズのやつ二段組が4つあった。本棚だと壁が足りないからそれにしまってた。

何冊あったんだろう。もう数年前になるけど、Kindle PaperWhiteを買って、ほとんどの本を処分した。黒物家電が好きなのもあるけど、いよいよ本に締め出されそうになったから、また読みたくなったら図書館使うか電子書籍で買えばいいやって思って。

それで今は小さめの4段の本棚に収まってる。なんなら1段ポッカリ空いてる。

まあそりゃ売って後悔した本も結構ある。すぐ手に入るかと思ったらプレミアついてたりしたり。あと、ほんとは昔のジャーナリストの書斎みたいな、本で溢れかえってる部屋とかに憧れはある。でも冷静に考えて、「また読みたい」って思える本は殆ど無かった。ただ惰性で読んでいただけで。

だから本を処分してからは滅多に買わなくなったし、読む本も変わった。

とはいえ物理的な積ん読は無くなったけど、Kindleで200円で売ってる芥川龍之介とか夏目漱石とかの全集を片っ端から買ったから、読むものには困らない。cinniから引っ張ってきた論文もあるし。……一生かかっても読み終わらないよ。

これが紙の本だったら、また本に締め出される……。

電子書籍か紙かでいえば、やっぱり紙のほうが好きは好きだけど、電子書籍はお風呂で読めるのが強い。男のくせに長風呂だから、普段は紙の本を読んで、お風呂のときに電子書籍で別のを読むとかよくやってる。

最近、PaperWhiteが進化したらしくてめっちゃ買い替えたいんだけど、まあ、それは我慢するとして。


そういえば久々に本を買った。正確には買い直した。村上龍『超電導ナイトクラブ』。こういう、変な本好きなんだよね。

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