「検討して来年度以降に実施しよう」ネオファビア効果
クラス掲示してある2学期の行事予定表を眺めて数えてみると生徒たちが登校してくる日もあと27日しかありませんでした。昨年の10月から全国的なGIGAスクール構想に合わせて本校でも僕が主任を務める1年生ではChromebook1人1台端末を実現し、様々新しいことにチャレンジしてきました。僕も戸惑いの中でMetaMoJiという授業支援ツールを使ったり、Googleのフォームなどのサービスを活用したりしてきました。学校のICT化、そして教育現場のDXは同僚の先生方の協力が無ければ実現しませんがその中でよく聞く言葉があります。それは
「検討して来年度以降に実施しよう」
という言葉です。徐々に以前までの生活が戻りつつある中でリモート授業などで進んだこのICT化の波が急激に収まってしまうことを心配しています。この「来年度以降に」という言葉は「今はやりたくない」という言葉に置き換えられるものでこの様な気持ちを心理学でいうと
ネオフォビア(新奇恐怖)効果
これは、自分の知らない新しいものに恐怖心を抱いてしまうという心理効果です。今まで慣れたものとは異なる新奇な刺激に接したとき、それを非難したり恐れたり避けようとする心理が働きます。ICTやインターネットに不慣れな方はこの効果が働き、上記したような気持ちになります、これは人間の本能的な心理であり、生存本能として「生き延びること」を最大の目的とした場合、今まで通りでも生きてこられたのだから、新しいもの、未知のものは基本的に危険であり避けるべきであると考えることは当然なことです。新しいものであっても、自分の知識・経験の中から推測されるものであれば、ネオフォビアは和らぐと考えられています。しかし前提となる知識が無ければ無いほど恐怖心は高まると考えられ、ICTに不慣れな方が先延ばしにしようとすることはこのように説明できます。
習うより慣れよう
4月から23人の学年団のメンバーでスタートし、ICTの習熟度は人それぞれです。パソコンを普段使わない方も、逆に常にスマホでメールチェックをされている方もいらっしゃいます。学年主任になって意識したことはまず「慣れる」ということです。僕は4月から毎朝欠かさず7時、学年団のGoogleクラスルームにその日の予定や伝達事項を送るようにしています。これによって僕自身もその日にやるべきことを整理でき、学年団の先生方も配布されているChromebookや各自のスマホで日程の確認ができるようになりました。この書き込む時間を固定することも大切でこの時間に見て下さる習慣が身に付きます。今では僕が1人1人確認しなくても各自でこのクラスルームを見ることで伝えたいことが共有できています。さらにこのクラスルームを見る習慣が身に付くことでICTのスキルも向上し、教務室の中でも「Gメールで共有しておいたよ」や「フォームでアンケートをとろう」などの言葉が行き交っています。
【何かを始めるよりは継続することの方が難しい】ネオファビア効果を理解した上で何か新しいことにチャレンジしそれを継続していく、そしてそれが当たり前になるようにしていき、当たり前度を上げることが大切ですね。
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