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EP.36 ブチぶちっと辞表を提出!冷静さを欠いた大醜態・・・。

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いつもお読み頂きありがとうございます。今回は、EP.34 綱渡り施策、創業以来最大の危機を乗り越えろ!の直後の話となります。こちらもご確認ください。

 入浴特化型短時間デイサービスの出店攻勢の終盤、財務危機(EP32)につながっていく2013年秋から始まったメガトン級の爆弾事件が3カ月毎に3連発発生(小型爆弾の数はもっとたくさん・・・)し、無限地獄にも思える状態が続いていました。
※残りの2発の爆弾は公開できない内容ですが、会社が飛ぶ(倒産)可能性のあったものです・・・。

今回は、そんな真っ暗闇状況に一定の目途が立ち危機から脱出した出口で起こったエピソードです。



◆社外活動に勤しむ社長、注目の存在に!

 当時の当社を知る人達からは、

「次々と直営店出して、勢いのある会社だな~!」

「社長が会社にいなくても(社外活動ばかりしていて)しっかり回っているんだからすごい!」

「どうやったらあんな優秀な人たちが集まるんだろう」

「こんなに注目されて、いい思いしてるんでしょうね!」


なんて評価をもらっていました。
内部では、まったく逆のことが起こっていたとは想像もできなかったと思います。もちろん、全部隠してましたから・・・。

 共に起業した友人である社長は、2010年頃より介護業界の社会的イメージ変革の為に社外での活動を加速させていっていました。この活動は業界内に一定の風を起こし、当時の30代介護経営者メンバーで構成され団体として広く認知されていきました。
 ちょうど、当社内で新卒採用を始めたタイミングと同時期となります。


社内も、社外も【介護業界の変革】が合言葉で活動していたことは間違いがありません。

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 社長発案の業界イベントについて、当社でも新卒をはじめとした多くの若手メンバーが進んで協力していきました。そんな大イベントですので、片手間でできる訳がありません。第一回目のイベント開催である2011年~は、ほぼ社内に姿を見せなくなりました。もちろん、重要な会議には出席していましたが、報告を聞くだけの関わりです。採用活動にはさすがにTOPを知ってもらう必要があったので、私の方でディレクションして、しっかり関わってもらいました。

 私としても、介護業界においてとても重要な役割を担っている、社内は私がまとめていけばいい、共に起業し約10年過ごしてきたことで考えていることや想いは同じだと信じて社内の引き締め役として舵取りをしていきました。


◆情報ミスマッチによるミスリード、社内は無関心?

 業界団体としての活動も2年、3年と経過するにつれ、社長はより社内に顔を見せることは少なくなり、比例するように社内状況に合わない取組や指示が下りてくるようになりました。それもメールやメッセンジャー一本で・・・。
 ほぼ、意味不明の指示。背景や目的も全くわからない指示が多く、社内メンバーに直で下りた時には、困惑の相談が私のところに入る状況。

 実務執行役である私は、事あるごとに社長に背景や意味・意図を確認するアクションを起こして情報を整理する時間が増えていきました。
 しかし、社長にとってはこのやりとりが面倒だったようで、他の幹部メンバーとのダイレクトコミュニケーション(私には知らされない)につながっていきました。


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 実際、社外交流会の場や商談の席で「導入するには、うちの日下部を攻略するハードルが一番高い・・・」なんてぼやいていましたので。

 この当時より10年、現在も継続している取組や制度は社内状況にあわせてカスタマイズしたものか、オリジナル設計で導入したものが大半です。メンバーにとって納得感の薄いものや意味・意図のわかりにくいものは続かいないことの証左です。

 話を別の角度からみていくと、
創業後、社内で共にメンバーと活動している時期の流入情報は、
社内:社外=8:2
業界活動が加速、社内にいない状況での流入情報は、
社内:社外=0.5:9.5
みたいな感じです。
 付き合う頻度の高い相手から流れてくる情報の内容や質に人は判断を左右されるのです。社外の情報がほとんどの中で、社内の決定をするのですから、ほぼ100%ミスジャッジにつながります。通常こんな極端なケースは少ないと思いますが、当時の私たちは正にこの状態でした。

 自分で起業した会社ですので、情報が入ってこないことに不安を感じるのが普通だと思いますが、優秀な幹部を信じて任せてくれたのか・・・、とにかく現状認識を正しくできていなかったように思います。


◆グループ企業との不毛な関り

 本編の話をする前に、私の言動の背景にあるものを記載しておかなければなりませんので、寄り道します。
 この当時社長はいきいきらいふとは別に会社をつくり、その代表にいきいきらいふメンバーを抜擢していくことがありました。

 社長とダイレクトコミュニケーションがとれるが、私の評価が低いメンバーが泣きつくような形で社長と話をして温情で決まることが大半。もちろん、いろいろ思うところがあり、その時点の能力・適正で考えると上手くいかないと思っていました。しかし、抜擢された本人からすれば、チャンスの認識以外ありませんし、キャリアアップと言う意味では当然応援しないといけない立場です。

 事前に相談というより、社長と本人で既に合意された報告をもらう形でしたので意見することもできませんでした。ただ、社長も一抹の不安を覚えていたのか、私はなぜかその会社(以下A社と呼びます)の会議にも出席することになっていたのです・・・。A社の社長となったメンバー(B社長)からすれば、旧上司が会議に参加しているのでやりにくいことこの上なかったでしょう。そして、私も何の権限もない立場で意見を求められるので、発言したとしても何も実行されない状況。上手くいくはずがありません。
 この状況で、何度も社長に組織体制の構築やアクションプランの進捗確認等をアドバイスしましたが、「そうするよ」と返答があったものの実行されず。A社は外部コンサルも活用していたので私が出しゃばるのは、本来お門違いなのも理解できます。

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 が、案の定、A社の計画は机上の空論、B社長はどんどん疲弊していくのが目に見えてわかりました。そして経営状態も悪化の一途・・・。なかなか不毛な時間が過ぎ去っていく中で、いきいきらいふの大問題と対峙することになりA社への関りは外してもらうことにしました。

ここで本編に戻ります。


◆「お前いい加減にしろ!」辞表を叩きつける状況に⁉

 メガトン級の爆弾事件に初期の目途が立ち、最悪の事態は回避できた頃、社長から「今後のいきいきらいふについて会議を開く」と招集依頼がありました。ある程度問題の形がついたので当然と思い、招集メンバーを確認したところ・・・。

 なんと参加メンバーは、社長、私(副社長)、外部コンサル、税理士そして私も面識のない外部人材が1名・・・。

《なんだ、これ?当社の今後のことなのに幹部メンバーが誰一人いない⁉》

あれだけ、優秀な幹部だと認めていたのに・・・、窮地をみんなで乗り越えているのに?なんで??

詳しい説明もなかったので、このメンバーでなんの話をするのか、全く想像もつかず当日を迎えました。
 会議30分前に到着し、社長とA社に関わっているコンサルさんが話をしていたのでそこに同席。久しぶりにA社の状況を聞くことになりましたが、全く状況は改善していませんでした。
すでにB社長ではどうにもできない状況でしたので、社長に「もう自分でやるしかないんじゃないの?どうするんですか?」と聞きました。

「そんなことを言うならB社長が使い物にならないから、お前がやれ!」

この一言でブチっと、いってしましました・・・。

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ここまでのいきいきらいふの大問題に対して、何も行動を起こさなかったばかりか、自分で引っ張っていったB社長の面倒をみることを放棄し、尚且つ関係ない私にやれと!!
 さらに創業から大事にしてきていた人を物のように扱うように聞こえる表現を多用することに苛立ちと猜疑心も積み重なっていました。

考えるより行動が先に・・・、以前提出しろと言われてから持ち続けている【辞表】をカバンから取り出し、叩きつけることに。


「やってられん!」


本会議開始10分前の出来事です。

その後、税理士、外部人材の方が入室してきて、不穏な空気が流れます。この方々達は直前のやり取りを知らないので、普通に笑顔で席に着かれました。

本会議開始です。社長から挨拶です。
「今日は、当社の為にお集まり頂きありがとうございます。早速始めたい所なんですが、先ほど副社長より先制パンチを食らいまして、」

この言葉にブチ、ブチっ!

「先制パンチだと! お前いい加減にしろ!!」

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私の大声が会議室に響き渡ります。出席者全員が面食らって、目を丸くしていたのを覚えてます。何をしゃべったか、記憶にありませんが一しきり思いの丈をぶちまけた後、我に返りました・・・。

やってしまった・・・。

まさに醜態です・・・。座右の銘に「冷静沈着」を掲げておきながら。

出席者全員にその場で謝罪し、結局この会議は散会となりました。そして、その日の夕方に個別に出席者の方々には改めて謝罪のメールを送りました。

唯一の救いは、初面識の外部人材の方に「こんなに自社のことを考えている熱いメンバーがいるのは羨ましい」と最後に言って頂けたことです。これもお世辞かもしれませんが。

 辞表は、社長預かりになったのか、返却されたのか覚えていませんが手元にないので返ってきてないのだと思います。

 この一件以降、社長と私のコミュニケーション頻度はさらに激減していくことになります。

※人の心の奥底は、当人しかわかりません。私の目線、心情を記載していますのでのその点はご承知ください。

 今回はこの辺までにしたいと思います。これらの出来事が相まって、この年、2014年秋に代表就任することにつながっていきます。この代表就任の前に、またすったもんだがあるのですが・・・。

さて、今回のエピソードからは何を感じて頂けましたでしょうか?問題の大小、内容に違いがあれどどこか似た経験をされてる方も多いのではないかと思います。気づきを行動に!


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