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判子は「娯楽シフト」がよし、「御書印」集めで書店巡りに楽しさを付加

「御書印」というものを知りました。産経新聞の朝刊に『書店巡って「御書印」集め』という見出しの記事にまとめられていたのが目に止まりました。WEBではZAKZAKに掲載されています。「御書印」とは書店番の「御朱印」なのだそうで、その形式は御朱印さながらです。「御書印」で検索すると、店舗名と店舗固有の図柄が記された印と共に、日付と言葉と店主の署名が記された写真がいくつか紹介されていました。

御書印を薦める「御書印プロジェクト」は小学館と小学館パブリッシングサービスが事務局を務めるプロジェクトだそうです。インターネットコマースの普及による書店は減少傾向にあります。日本書店商業組合連合会の加盟店は2000年に9000店ありましたが、今年4月には3000店を切ったそうです。さらなる減少は予想にたやすい状況です。これを食い止めるべく、書店の新たな楽しみ方として期待できそうです。

スタンプラリーは楽しいものです。私は以前に日本のタワーを巡るスタンプラリーに挑戦したことがあります。結果として仕事の都合などで日程を工面できず失敗に終わりましたが、普段なら立ち寄らないであろう場所に訪れる機会にもなりました。収集する楽しさもあれば、見知らぬ場所に訪れる機会にもなります。御書印の元祖である御朱印集めもおそらくその様な要素があって楽しまれている方が多いのではないかと思います。

それにしても書店の減少は寂しいものがあります。私自身は人並み以下程度の読書量しか無い上に、電子書籍を優先的に利用しています。一時は紙の本でしか集中して読めなかったので書店を重宝していましたが、最近は電子書籍を最優先するようになりました。場所を選ばず嵩張らないのが何よりです。書店からしたら完全に敵性の存在です。それでも書店は非常に重宝しています。なぜなら書店は発見の場になるからです。書店であればその書店員がお勧めしたい本が平積みになっていたり、紹介されていたりします。このお陰でスマホを眺めているだけでは出会えなかった本に出会えることがあります。実店舗はまだまだ無くなってくれては困ります。(見つけたとしても電子書籍で買ってしまうので説得力は皆無ですね。)

DX(デジタルトランスフォーメーション)といった単語を毎日のように目にします。業務効率化の旗本でアナログな手続きが次々と廃止され、判子による本人確認も廃止される運びです。それはそれで歓迎しますが、アナログな手続きに楽しさを感じるのも事実です。日本の伝統文化は「娯楽シフト」させて人と人、人と土地を繋いでいく存在として紡いでいけると良さそうです。

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