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『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎)読書感想文#9


伊坂幸太郎作品は初めて読みました。

もちろん作者の名前は聞いたことがありましたし、いくつかの著書は知っていましたが、実際に読んだのは初めてでした。

高校の頃の図書館に、同作者の作品がたくさんありましたが、何故か一度も読んだことがありませんでした。

あまりにクラスメートが読んでいたので、特別感がなくて避けていたのかも。

本の虫ではない人達も手に取って読む作品です、読む前から面白いことは明白です。

ですが今は、そんな捻くれたことを考えずに、素直に手に取って読んでみました。

案の定、エンターテイメントな作品で面白かったです。

内容紹介(Amazonより)

仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。折しも現れた警官は、あっさりと拳銃を発砲した。どうやら、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。この巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?


※以下、ネタバレを含みます。


最後まで読み終わった後の印象は、「小粋でおしゃれな作品だなあ」というものです。

首相暗殺の罪を着せられた主人公が逃亡する話と聞けば、絶望一色になりそうなものですが、途中で何度も過去の愉快な話が挟まれ、暗くなりすぎません。

最初は話が過去に戻ったり現在に戻ったりと、少々読むのが大変でしたが、だんだん慣れていきました。


これはネタバレになりますが、この作品のポイントである「整形」は分かりやすかったです。

そのワードが出たとき、結末が読めてしまいました。

ですが、終着点までどういう道のりを辿るのかという過程の楽しみがあったので、最後まで飽きずに読むことが出来ました。


古さを全く感じさせない、最高にエンターテイメントな作品でした。

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