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領域変更物語2

これは、領域変更の物語ではなくて、今いる場所でやっていくぞと覚悟を決める旅なのかもしれない。
物語ではなく現実のお話なんだ。

領域選択もっと頑張っておけば、今更こんなことで悩まず済んだのかな、とか、これみんなが去年悩んでたことだよな、とか思って沈んでしまうこともあるけれど、私はジェンダー最近興味持ち始めたんだし、それは興味のなかったことをノリで勉強してみようってなった私のおかげだし、今気づけて良かったじゃん自分、って思うことにしている。

最近自分の中で腑に落ちたことがあって、

「同じ時間の長さでも、そこでやれることはその人によって違う」

っていう。

自分が1時間でできることと、私が自分と比べていつも落ち込んでしまうあの子が1時間でできることは違くて、それは積み上げてきたものだとかもともとのことだとかでしょうがないことで、でも私も時間をかければ、あの子よりは少し遅くなってしまうけれど同じ景色が見れるんだ。
だからこれは私のペースで、今、私はすっごく私の人生を生きてるって感じてる。

今日はS先生に面談をしていただいた。
1時間も。
S先生は社会心理学の方面からジェンダーにアプローチしていて、偏見とかそういうことを研究しているらしい。

先生がしている研究の話を聞いていると、どうも私の興味のありそうな分野もあった。
女性だけでなく、男性への好意的性差別も勉強できる、という一言が時に心に残った。
とか言っている私も「好意的性差別」という言葉は初めて知ったのだけれど。
好意的性差別というのは、「男性は理系が得意だろうから家計簿は男性に任せればよい」「電球は高いところにあるから男性に変えてもらえばいい」みたいな(?)
本当は女性もできるのに、先入観のせいで成長できないとか、そういう悪いことが起きるんだって。
これは女性への好意的性差別、だけど。

私はエンパワメントにも興味ある気がするから、なんかいい感じに興味あるが重なってそうな研究領域だなと思った。
あと、男性に関するそういうことも勉強できるっていうのがいいなと。
まだ、どっちに興味があるのか、別のところに興味があるのかわからないから。

社会心理学と社会学、どちらでもジェンダー研究はできるけれど、違うのは「実証性があるかないか」だという言葉が心に残った。
実証することで、「ジェンダーなんか考え方の問題でしょ」という人たちをぎゃふんと言わせられるといわれた。

私が今読んでいる本は、どちらからというと社会学からアプローチをしているらしいけど、あんな小難しいことをこねくり回して答えを出して「実証性がない」なんて言われた日には相手をぶんなぐってしまいそうだな、と思った。

そのあとは、大学院進学の話をした。
私は長女で、私より年上のいとこもいないので、大学院といっても何も想像できなくてつんでいた。
先生は私の超初歩的な質問にも嫌な顔せずに付き合ってくれた。
卒論を見てくれた先生の研究室にそのまま残る形での院進なら、面接だけで実質あがれるらしい。
私はこの方法でなら今からでも頑張れば院に行けるのかな?

最近は、なんかもうちょっとどっぷり研究っていうものをしてみたいなという気持ちがあって、でも「気がする」でごまかしてしまう。
自信がない。

そのあと、これから何を勉強したらいいかを相談した。
本を読む、のはいいけど、もっと心理学寄りの本や、偏見に関する本を読もう、という話になった。
私には圧倒的に知識が足りない。
でもしょうがない、今まで全く興味がなかったんだから。
興味持って腹くくった時の底力はすごいと自分では思っているので、
自分のペースで少しずつ力をつけて、
研究室選びの時に絶対にS先生の研究室に入れるように頑張って、
院に進むことも頭に置きながら。

明後日に、O先生と、新しくK先生と3人で面談することになっている。

明日は少し紹介してもらった本を読んでみよう。
やりたいことの整理をしてみよう。

少しずつ前に進んでいる。

嬉しい。

私らしい私になるぞ。
そのための妥協は一切しない。

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