IKEAはなぜ体験型店舗の成功を維持できなかったか?
先日『IKEAはなぜ勢いがなくなったのだと思いますか?』という質問を受け、思わず考え込んでしまいました。
モノよりコト、まずは世界観で魅了するといったことはいろんなところで語られていますが、IKEAは何年も前からそれを取り入れているんですよね。
5年ほど前までは飛ぶ鳥落とす勢いで、SNSマーケティングの成功事例としてもよく語られていたIKEAですが、最近は海外ニュースを見ていても暗い話題ばかり。
そういえば最近インスタやTwitterで名前を見かけることもなくなりました。
方向性としては正しいはずなのに、なぜその成功を維持できなかったのか。
IKEA問題を考えることは、これからの店舗メディアを考える上で重要なヒントになりそうです。
ということで『店舗メディアの作り方』メンバーにもこのテーマを投げてみたところ、ヤマシタさんがこんな記事を書いてくれました。
個人的に面白かったのは、たくさん挙げていただいたポイントの中で、商品についての言及が3つもあったこと。
・組立の煩雑さ
・写真の割にチープな質感
・日本の住宅事情とのミスマッチ
これはとても大事なポイントで、私も日本においてIKEAが苦戦しているのは、無印良品やニトリに比べて商品が日本のライフスタイルにマッチしづらいこと、そしてインテリアのトレンドがシンプル&ナチュラルになってきていることが大きい気がしています。
結局、どんなに売り方を工夫しようとも、商品そのものの満足度が高くなければ売れづらいですし、逆にいいものはSNS全盛の今、みんなどうにかして見つけ出して買ってくれたりするんですよね。
と言いつつも、カラフルな子供部屋のイメージが強かったIKEAにも最近はナチュラルテイストのおしゃれな空間が増えてきているもよう。
ただ、記事の中でヤマシタさんも言及されていたとおり雑貨屋であれば交通の便のいい無印良品やナチュラルキッチンもありますし、『IKEAに行く理由』が弱い。
郊外ならではのたっぷりとした空間は、もっと工夫のしがいがあるように思います。
そして上記のヤマシタさんの記事を読んで書かれたというこちらの記事。
タイトルの『好きなのに買わない』は、IKEAのみならずあらゆる分野で言えることのように思います。
閉店が決まってから哀愁コメントを出すことには賛否両論ありますが、『愛される力』とそれを『お金に変える力』は異なる能力なので、愛されてさえいれば続けられるほどビジネスは甘いものではありません。
個人的には「好きなのに買わない」はマネタイズポイントが誤ってる証拠で、単に買ったり食べに行ったりといった以外のマネタイズ手法を試すべきだと思っています。
ということで、ここからは私自身の考察をば。
IKEAが体験型店舗として再浮上するための施策をハイパー無責任に考えてみました。
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