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面接で第一志望と言うか言わないか問題

多くの新卒採用面接では、第一志望かどうかを質問されるようですが、ある就活サイトでは下記のようなアドバイスになっていました。

「当社が第一志望ですか?」という質問に対して「第一志望群です」という回答をしてしまったり、様々な理由をつけて遠回しにごまかしてしまったりすると、企業からの印象は悪くなってしまいます。
だからこそ、質問に対してははっきりと「はい。第一志望です。」と答えることが重要となるのです。

こうやって平気で嘘をつけばいいというアドバイスはどうかと僕は思ってしまった。
こんな風潮がひろまって、大事な社会人の一歩が嘘で塗り固められていいんだろうか?
社会っていうのはこういう風に平気で嘘をついていいっていうことをまだ社会にでていない学生に吹きこんでいいのだろうか?

実際、何人か平気で嘘をつく就活学生に出会ったことがありますが、こういういいかげんなアドバイスがそうした不誠実な社会人予備軍をつくりだしているのではないかと思ってしまいます。

果たして、採用面接で第一志望と答えるか、第一志望群と答えるかどちらが正解なのだろうか?

SNSで採用側に近い年代の友人等とやりとりした内容と最近相談に乗っていた就活学生の事例からあらためて考えてみました。

コメント1
むしろ、第一志望群とはっきり言ってもらった方が歩留まりも読めて、採用担当者としては助かるはずですが。
くだらない狐と狸の化かし合いみたいなのは、お互い時間のムダですよ。
僕のReply
そもそも第一志望か第一志望群かの二択しかないなら、質問する意味がないけどね。
本当に入りたいのかどうかはこんな単純な質問ではなく、他の質問から企業側が推測すべきなんだけど、企業側もスキルのそう高くない面接官を投入しないといけないので、こんな変な話になってしまうのでしょう。

コメント2
昔初めて採用面接に臨む時、当時の人事部長から
・志望動機を聞くな
・志望順位を聞くな
と言われました。
入りたい人を取るのではなく、取りたい人を口説くのだ、と。
落とすためにお前を面接官にしたのではなく、口説いてほしい。と。
なるほどなーと。
僕のReply
まさにその通り、すばらしい人事部長!
しかし最終面接になると歩留まり計算をしたくてたまらないので、「なんでウチなの?」みたいな質問が頻発しております。
恋愛と一緒で、対等な関係なのに、いつのまにか上から目線で、「どうして俺のこと好きなの?」としつこく聞いてくるキモい奴ですw

コメント3
とはいえ聞きたくなりますよね〜。
自分は安定した立場にいて相手は不安なのにビクビクさせてどうするんだと。
僕のReply
そうだよね。ほとんどの学生はビクビクしてるのにね。
僕に相談してくれた学生たちが、訳のわからん質問されて困っていたら、そんなレベルの低い面接する会社は縁がなくてよかったと思えばいいと、少しキレ気味に言ってあげていますw

コメント4
その質問!おかしいですよね!
今サポートしている学生が、本当に第一志望だから知り合いをつないでOB訪問アレンジしたのに、そのOBより
"人事から、『第一志望っぽくないんですけど』と問い合わせきたんだけど"
と電話がきたんです。
第一志望を優先したい気持ちもわかるし、第一志望だと印象残せなかった学生のコミュ力もおいって思ったけど、でも面接ってお互いが知り合う機会だからそんな質問ばかげてると思っちゃったんですよね。
僕のReply
能力ある第一志望っぽくない学生と、能力がちょっとおちる第一志望の学生、どっちをとりたいのか?
という選択肢を人事部によく考えさせたほうがいいですね。
結局勤め人として、数字の管理をすると歩留まりが悪いとか、最終入社人数が満たされたかしか気にしない。
ちょっとぐらい人数が足りなくなっても、本当に優秀で誠実な学生だけを採用するという基準にはなかなかできないのでしょう。

コメント5
シューカツしたことないから分からんけど、今だったら「女性といっしょで両思いになったら付き合おうと思います」くらいの返しがいいんだろうな、と思うよ。
僕のReply
基本そうなのに、お互いを尊重しないような対応をとりあっていては、いったんくっついてもすぐ離婚しちゃうよねw

コメント6
「それは秘密です」が好きだな。
「うちが第一志望か?」なんて異性に「俺のこと好きか?」って訊いているのと同じいやらしさがある。
こう言う質問には堂々と「大好き」って答えるか、はぐらかすか、どっちでも正解だと思う。
要するにナンセンスな質問って事ですね。
入社面接での質問は裏返すと採用基準になる。この質問をする会社の採用基準はおかしいと言うか、間違っている
僕のReply
まさにいやらしいオッさんぽいですw

コメント7
難しいですね。
生活の中での一幕で例えると、ショッピングに行ってパートナーに、
「これ似合う?素敵でしょ?(=第一志望ですか?)」
と聞かれた返しと同じ類の話だとすれば、
「めちゃくちゃ素敵だよ!(=第一志望です)」
と答えるか、
「他の人と同じくらい素敵に着こなせてるね(=第一志望群です)」
と答えるか。
このシーンでは、絶対に前者、とアドバイスすると思います。
どちらかというと、本当に第一志望かどうか、はどうでもよくて、マナーやTPO、配慮を計る質問、というのが本来会社が狙うべき質問の意図(∵会社のお客様への配慮ができる人の方が仕事がうまく行きそうですし)かな、と思いましたが、世の中的には文字通りに解釈されて使われてそうな質問ですよね。
 僕のReply
交渉事と考えると、お互い必ずしも本当の事を言う必要はない、という考え方も一理有るかもしれないと気付かされました。ありがとうございます。

事例その1
その就活学生はとても正直な子で、どうしても嘘をつくのが嫌でした。
なので、一次、二次面接では
『御社を強く志望はしており、自分で得られる情報から御社のことを研究させていただいておりますが、面接を通じてもいろいろ学ばさせていただき、ご縁をいただけるなら、しかるべきタイミングで自分なりの結論を出すつもりです。』
という感じで答えていました。(よく考えられた回答だと思います。) 
そして各社最終面接になった段階でも、当人はどこにいくべきかという結論はまだ出せておらず、2社には『第一志望です』という回答をしてしまいました。
コメント7にもあるように、最終面接まできたら、ここはマナーとして第一志望と回答しても良いように思えました。
その後、1社には内定辞退のご連絡をいれることになったのですが、その際第一志望と言ったじゃないか、というような非難を受けることはなく、あっさり辞退を承諾してくれたようです。
第一志望と連発してしまうのは論外とは思いますが、辞退の連絡をしっかり誠意をもってすればよいのではないかと思った次第です。

事例その2
その就活学生は最近流行りのAIの研究室に所属していて、全く就活に力を入れないタイプでした。
非常に優秀ではありますが、会社に対しての憧れみたいなものは一切なく、AIを活用する為の環境(データ量、インフラ、優秀な同僚エンジニア)を重視していました。
ポテンシャルは極めて高いにも関わらず、彼は6社中2社からしか内定がとれませんでした。
エンジニアリングの課題がでた2社は、その成績がよかった為、第一志望ですか、という質問もなく内定がでました。
一方で他の4社は、最終面接で第一志望か、うちに入って何がしたいか、という質問をされたようです。
彼は軽く第一志望と回答してはいましたが、まったく各社のサービス研究等しておらず、適当に思いついたサービスを回答したら落ちてしまったようです。
コメント4であったように志望動機を聞かれたパターンですね。
こういう学生に対して、志望動機や志望順位を聞くことは意味をなさないということも理解できておらず、動機が弱いという理由だけで獲得しようとしないというのは、残念な採用戦略と思いますが、こういう会社が多いようです。

結論

といいつつ、僕が全ての人のとっての正解を出せる訳ではありません。

当初最終面接まで第一志望群と答えるべきと個人的には思っていましたが、いろいろな意見や事例をうかがううちに少し考えがかわりました。
入社する可能性がある会社の最終面接で第一志望と答えるのはマナーとしてはありかもしれません。
しかし、第一志望と言ってしまった場合には、内定辞退する時は誠心誠意謝りましょう

一方、新卒採用でも志望動機、志望順位を聞かないという骨のある会社も多数ではないですが、少しはあるので、そうした会社を探すというのも大変ではありますが、一つのやり方と思います。

選考の最初から最後まで、そして全ての会社に第一志望と言ってしまえば簡単な話かもしれませんが、それにより失う誠実さというものもありますので、皆さんそれぞれ、自分なりのバランスをとられるしかないのでしょう。

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