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神経発達症(発達障害)息子の母になる〜母の入院と息子の幼稚園⑧


それから。
わたしは今回のことを地元のセンターの先生に
報告しました。

担当のK先生は、
声もお顔も綺麗な女の先生なのですが
眉間に皺を寄せて「はあ?」と、何度も怒りながら相槌を打っていましたが
話し終える時には


「いや何なの?Oさんて。
管轄外かなんか知らないけど、
それはそっち(園側)の都合だし、
預けてる側には関係ないし。
意味わかんないね。

園長、副園長もどういう関係か知らないけど
最初から知り合いだったなら、
そういう人格も掴めなかったのかな?

いい。私F先生(担当の先生②)と次回幼稚園訪問のとき聞いてくるわ。

Oさんは明らかに教育者向きじゃないし
のさばらせておく、園長も謎。」

私は、Oが息子の担当になったあたりで
センターに幼稚園訪問指導をお願いしていたので

K先生は月に1,2度、幼稚園に訪問して
息子の様子見がてら、
指導についての助言をしていただくことになっていました。

K先生、F先生は私の報告から
すぐに電話対応して訪問してくださったのですが。


後日センターに息子の療育に行くと
K先生は呆れたような顔で


「Oさんについては幼稚園側でも余してるみたい。園長達が、ああして、こうしてと言ってきたことに対して、『それは私の仕事の管轄外です、できません、それはやりません。』と言ってゴネてるんだって。扱いに苦慮してますって言ってたよ」

と笑った。

わたし
「そんな人にお願いして園に入れたのって…」
苦慮してますって、こちらのセリフだわ。

「ね。わたしもそう思った(笑)
入れたのはあなた(園長)でしょって(笑)」
K先生も笑う。


「最初はこの幼稚園、
人員配備も他の園よりいいし
発達児も寛容に受け入れているから
うん!大丈夫だな!と思ったんだけど、
蓋を開けたらなんか違うよね。
園児より言うこと聞かない指導者がいるって
一番問題だよね。」

そう言うとF先生も首を傾げながら、呆れたように笑っていた。

本当にそうだ。


Oの態度、対応のおかしさは
コレだけに留まらなくて、

乗り物好きだから、
帰りだけでも園バスに乗って帰らないかと
副園長に提案を受けて
バスに乗って帰ってくることにし始めたのだけど

園バスから早く降りて家に帰りたい息子は
パタパタ急いでバスから出ようとする、
そしてそれを止めたいOは、息子の上着のフード部分をグイッと掴んで引っ張るのだ。

いきなり後ろから引っ張られて息子は仰向けに転ぶ。これを何度も「逆に危ないからやめてください」と、注意しているのにOはやめない。


普通やりますか、親が見ている前で。


「何それ、危なっ。
体を止めないと意味ないし、
家畜に対する扱いかのようだね。」

と夫も怒っていて
園にも、Oにも直接言ったのだが


まぁ、改善されない。

私はそれを思い出して、またセンターの
K先生F先生に言うと、
「はぁ?!ばかじゃないの。
息子くんが、安全に怪我がないようにするために雇われた存在なんじゃないの?
今日電話するわ」
とK先生は、またまた綺麗なお顔にシワを刻みながらそう言ってくださった。


美人で声も可愛くて、華奢ですが頼もしい先生なんです。


入院中の母はK先生のはなしをすると
楽しそうに、痛快そうに笑っていた。

「コロナ中だから
外に出るとなると売店やコーヒーショップにいくくらいしか許されなくて暇。
筋力が落ちてるから毎日リハビリに整形の先生が来るんだけど正直それはそれで疲れる。

あと、ごはんがまずいし
相変わらずお味噌汁が臭い。
ミネストローネが飲みたい!
追加で買ってきて!」


と、面倒ごとをぶつけてはくるけれども、
K先生のはなしになると調子も気分も上がっているように感じた。


母は入院から、すっかり髪の毛が抜け落ちて
毎日コロコロで抜けた髪の毛を掃除しているらしかった。

母があれだけ怖がっていた抗がん剤は
先に吐き気止めを打つので、
初日だけ気持ち悪いかなー?という状態が固定になり、サイクルを掴んだ母は
入院生活に余裕が出てきたように感じた。


「隣の病室で毎日泣いている小児がんの子供が
いて看護師さんがいつも慰めている声が聞こえるんだ。
コロナ中だから患者同士の接触ができなくて
可哀想だけど、何もできないんだよね。
」と、毎度電話するたびボヤいているその子供が
母を少し強くしたようにも思えた。







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