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礼節を持つことが難しい今だからこそ。

礼節が人を創る。

この言葉にピンときた方は、私と同じくこの作品で最も印象に残った言葉であろう。

この言葉は、映画「キングスマン」に出てくる主人公の師的存在が初めて敵と戦う時に言ったセリフである。
キングスマンがどういう映画なのか、簡単に説明をすると政府の直轄にはない、私的に裏側から世界を守る諜報活動を行うスパイ映画であり、主人公はイギリスのスラム出身で物語当初はその腐りきったどうしようもない人生に嫌気と諦めを感じていた悪餓鬼であったのだが、師匠となるコードネーム:ガラハットとの出会いで運命が大きく変わり、スパイとなるために奮闘する映画となっている。

ここでどうしてガラハットがそんな悪餓鬼をわざわざ面倒をみたのか、私的なスパイとは?といったことに関しては、是非とも映画を鑑賞して知って欲しい。

話がそれてしまったが、私がなぜ今回、このセリフについて取り上げたのかであるが、今の世の中において、非常に大切な考えなのではないかと考えたからである。

今の世の中で礼節というものをどれだけ大切にできているだろうか。
他者を蹴落とし、自分さえよければ他はお構いなし。そこまでひどくなくても、他者に対してリスペクトを持って慈愛の精神で人助けを行える者がどれだけいるだろうか?

全ての人間とは言わないが、昨今、この精神は大きく欠如しているといえる。あなた自身も振り返ってみてほしい。身内から言われたこと・されたこと対して憤慨し、罵詈雑言を吐いてしまっていないだろうか?お年寄りや妊婦さんが乗車されたとき、席を譲ることなく、スマホの画面に夢中で無視していないだろうか?

日常生活においても、他者をリスペクトし礼節を持って対応することが非常に難しくなってきてしまったのが、現代社会であると考える。スマホの画面情報に夢中になってしまい、現実で隣にいる存在すらも忘れてしまうほどのめり込み、他人に興味を持たなくなり、自分さえよければ他人がどうなろうが構わないという身勝手極まりない存在となり果ててしまえば、もう先はないだろう。

人間は独りでは生きていけない集団形成型の生物である。そんな集団に属して、己の存在を認知・確立させるために絶対に最初に用いるのが、挨拶という名の礼儀だろう。誰しも必ず行ってきた当たり前の礼節は、当たり前と思えるほどに身についていて欲しいが、今の世の中、そんな当たり前すらも身についていない人が大勢いることも知っておいて欲しい。逐一考えて行うことではないと思えるほど、習慣として身についている方は、非常に素晴らしい人間性が確立されている証拠だと自負してよい。

他にも言えることであるが、礼節をわきまえることは美徳であり、他者にリスペクトを持って学ぶ姿勢を常に持っている者は必ず大成するといえるだろう。たとえ世の中に名を残すことはできずとも、死を迎える手前に素晴らしき人間性を持ったあなたの周りには、あなたを大切に思う方々で溢れている思われる。

礼節を持って人と接することは、決して難しいことではなく、今まで当たり前に考えることもなかった極僅かな気遣いからきている。しかし、人はあまりにも当たり前で簡単なことに対して、楽を求めてしまう。そのため雑になり、行うことをやめてしまう。

今一度、当たり前に行ってきた礼儀を丁寧に行ってみないだろうか?
他者から評価されるためではなく、自らが自分に対して誇りを持てるようになるために。
そうすれば、昨日よりも一歩、あなたは素晴らしき人間に近づけると確信している。


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