【探究学習】デジタルネイティブが想像した「スマホなしの世界」の恋
「そこに生きる人が『心から熱中』する大和ハウスの共創ビジネスを提案せよ!」
こんなお題が出たら、どのようなビジネスを考えますか?
西大和学園中学校のチーム「恋を知らぬ乙女たち」は、「心から熱中」といえば「恋」ととらえ、少女漫画を参考にしながら、携帯電話の使用を禁止して目の前の人との心のつながりを大切にするテーマパーク「Co-Town」を提案しました。
その内容をどうぞ!
「心から熱中する」といえば恋!
こんにちは!「恋を知らぬ乙女たち」です。よろしくおねがいします!
突然ですがみなさん!恋、してますか?
重い荷物をかわってくれたアイツにときめいちゃったっていう人?
クールなあの子のふとした笑顔に、グッときちゃったっていう人?
みなさん、甘酸っぱくていい恋をしてますね!
さて、大和ハウスさんのミッションはこちら。
「そこに生きる人が『心から熱中する』大和ハウスの共創ビジネスを提案せよ!」
心から「熱中する」といえば、「恋」ですよね。思春期丸出しですが、これが中2の乙女なんです。
恋に憧れる私たちが提案するのは、ロマンチックな恋ができるテーマパーク「Co-Town!!」
Co-Townという名前は、「共に」という意味の「co」、「まち」という意味の「town」を組み合わせてつけました。Co-Townは、「共に心がつながるまち」をイメージしたテーマパークです。
恋を求める全ての人たちへ! 君に届け!
とは言ったものの、私たちは恋を知らぬ乙女たち。恋愛経験は皆無です。そこで、乙女のバイブル・少女漫画の力を借りることにしてみました!
1.「スマホ禁止」で見える世界
Co-Townの特徴は大きく3つ!
ひとつめ!
携帯電話の使用禁止!!
2007年6月29日、アメリカで初代iPhoneが発売されました。私たちの人生はスマホと共にあったんです。そしてスマホは、この世界に登場して以来、その圧倒的機能と魅力で人々の心を掴んで離しません!
ここで、少女漫画あるある〜!
無愛想だと思ってたあいつ、そう、西園寺くん。この前、電車でおばあちゃんに席を譲ってた。意外といい人なのかも。キュン♡恋の予感!
でも、最近はみんなずーっとスマホを見てますよね。せっかく恋が始まるきっかけがあったのに。もったいない!
スマホをなくすことで、見える世界が広がって、新たな恋や優しさが生まれるかもしれません!
2.スンッからキュンッへ。ドキドキに必要な「日常」の提供
ふたつめ!普通の日常!!
少女漫画のロマンチックさを満喫するには「普通の日常」が不可欠!
このグラフは、状況に応じた人間の感情の昂りを表しています。ロマンチック度の低い「普通の日常」を生きる人間は「スンッ」としています。
一方で「ロマンチック」なシチュエーションでは、このように「キュンッ」とします。感情が「スンッ」から「キュンッ」にアガる時、人間は興奮して心拍数が上昇し「ドキドキ」します。
つまり、「ドキドキ」は前後の感情の高低差によって生じるわけです。少女漫画のような「いつもと違う」の感情の昂りで「ドキドキ」を感じるには、「いつも」のなんにも感じてない状態が必要ということですね。
そしてまた、少女漫画あるある〜!
学校からの帰り道。ふたりで歩く花子と西園寺くんの後ろから、自転車が猛スピードで接近!
「花子、危ない!・・・大丈夫か?」
「ドキッ♡・・・ありがと」
日常の不意打ちロマンチックは人をオトす恋の罠☆
「非日常」を引き立たせるために、Co-Townではこのような普通のまちの風景を取り入れます。また、宿泊の際には大和ハウスのおうちをまるごと貸しちゃいますよ!
住み心地に関するアンケートに答えてもらう代わりに、安く貸し出すことで双方win-winの関係を築けます!
なんだかんだ家はいちばん落ち着く場所ですから、おうちでゆっくり過ごすことで「スンッ」を手に入れてロマンチックなシチュエーションで思う存分「ドキドキ」できますね!
3.イベントの開催
みっつめ!イベント!!
またまたここで、少女漫画あるある〜!
いよいよ今日は花火大会。ごった返す人の波を歩くふたり。
「花子、俺から離れんなよ」
「トゥンク・・・♡」
・・・お幸せに。
Co-Townでは、季節ごとに様々なイベントを開催!花火大会に、ハロウィン、クリスマス。流星群を見るのもありですよね!
この時代、イベントに行く人たちはみんなスマホを携えています。今どこにいるの?って連絡も、次どこにいくーの連絡も、みーんなスマホ。だって便利ですもん。
でも、本来スマホを使ったほうが便利で合理的な状況で「あえて」使わない。携帯電話の使用が禁止されているCo-Townだけで得られるロマンチックさがあると思います。
夏祭りではぐれないようにシャツの裾をつまんだりとか、「はぐれたらもう会えないかも!」っていう迫られた状況の中だからこそ恥ずかしさを乗り越えていつもよりちょっと積極的になれるかもしれませんね。
以上、Co-Townの魅力、感じていただけましか?
Co-Townは少女漫画から着想を得たテーマパーク。ロマンチックな恋にはもってこい!
また、「恋」と「愛」という字に「心」が共通して含まれているように、恋と愛の本質は同じ。そして、愛は心のつながり。
スマホに心を奪われ、人と人のつながりが希になりつつある今、携帯電話をなくしたこのCo-Townでの日常と、ほんの少しのロマンチックで、あなたの大切な人との愛を再確認できることでしょう。
恋愛、友愛、家族愛・・・。恋を含めた様々な形の愛をこのCo-Townでぜひ感じてください。
Co-Townでの「心がつながった」経験はあなたに新たな価値観を生むはずです。あえて「携帯電話を使わない」、つまり電子機器を介さない新しいコミュニケーションのかたち。「目の前の人との心のつながりを大切に生きていく」そんな思いやりに満ちた価値観を、世界を、Co-Townで共に作っていきませんか?
大和ハウスの経営ビジョン「心を、つなごう」。これが叶うまち、Co-Townを、私たちは提案します!私たちの時代を創りましょう!
Love&Peace!
ありがとうございました!
審査委員からのコメント
プレゼンの発表前、大和ハウス工業の方から
「みなさんの発表をうかがったときに、かわいらしい姿とまっすぐで純粋な想いにひきつけられました。みなさんのチームワークのよさと団結力はぴかいちだと思うので、ぜひ発表を楽しんでほしい。心から熱中するもの、みなさんが探究してきた成果をこの時間ぶつけてほしい」
と応援されて発表に臨んだチームのメンバー。Wow!賞受賞後、こう語りました。
「入り口は恋がしたい、というパッションから企画を進めました。少女漫画では肝心なところで携帯の電源が切れたりしますよね。だったら、恋する時はスマホがないほうが良くない?と、携帯電話禁止のテーマパークを提案することに。学校でも私たちは女子クラスで恋のチャンスが少ないのですが、この賞を励みに、みんなが恋して、青春できる学校をつくっていきます!」
また、審査委員の方からは、
「すごく楽しんで聞かせてもらいました!発表もわかりやすいしプレゼンがうまかったです。よく組み立てられてると思いました。『心から熱中する』をどう読み解くのか、いろいろなチームがいろいろな解釈をしたと思いますが、『恋』は直球ですごくよかった。また、そこからどのように発展していくかということについても、『いまのZ世代にとっては携帯は当たり前になっているけれど、それがない日常ってどうなの』というところに探究の目を光らせているところもよかった。」
といったコメントがありました。
みなさま、ありがとうございました!
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