見出し画像

『自分らしくいこう』 第7回      変化を受け入れ、自分自身も変化する  ~今までの人生観を手放し進化する喜び~

 この桜、伐採してしまうんだ・・・。御近所の誰もが、毎年春になると、散歩がてらに、足を止めて、見上げていた垂れ桜が、我が家の真ん前にありました。この垂れ桜は、私がこの地に住む前からのシンボルマークの桜園。しかし、その垂れ桜を含む「園」が、わずか2日間の伐採作業で、根っこからなくなり、ただの平地になりました。もう、来年の春にあの桜の景色は見られません。少しの寂しさと共に、この変化に対して、「自分の心を捉える新たな桜の木を、自分で見つけよう」という前向きな気持ちが起きてきました。まさに、私は桜の木に自分自身を重ねていました。昭和からずっと仕事をしてきた、自分自身のキャリア観、自分自身の働き方を見直していく1つの区切りとして、背中を押された感覚でした。

◎    素晴らしい仲間との出会いで起きた私の心の変化

 会社で現役社員として働いている時、「自分がなんとかしなければ」とか、体がきついときも「休むわけにはいかない」とか常に自分で自分にプレッシャーをかけていたように思います。一番になりたいとか、「自分が・・・」と思っていたわけではないです。私が自分をかり立てていた理由は、「自分たちがやらなければならない仕事は、全て、自分が関わらなければ、自分が満足する結果にならない」と傲慢な思い込みを持っていました。他者からの評価というよりも、自分が満足するかどうかでした。
 50代後半になって、自分が知らない業務の責任者になったときでさえ、私の心の中には、「メンバーが正しい成果を期限通りに出すために、彼らの障壁になることは、自分が振り払っていかねばならない」という主役根性がありました。それが当然の正しい仕事観だとも思っていました。
 昨年還暦で定年退職。継続雇用となったものの、この一年を振り返ってみると、まだまだ、「会社内での自分の存在観」が薄れることを恐れて、日々残業もして、「会社命」という仕事観を実は手放せていない状態でした。

◎    信じて頼ればいい、それこそが『信頼』だった

 こんな仕事観の私にとって、新しい仲間との仕事に対して、家族の事情で、一定期間穴を空けることが数回続き、どう受け止めていいのか、とても大きな戸惑いになりました。「きっと『使えない』と、がっかりさせてしまうだろう」「迷惑をかける」「役立たずだ」「申し訳ない」こんな自分を責めるような気持ちでいっぱいになってしまったのです。ところが、仲間達は「大丈夫。ここは私が交代するよ」「こちらの事は心配しなくていいよ」「謝る必要なんて一つも無い」「今は家族のことを最優先にして、待ってるから」と何度も言ってくれました。
 「本当に何も心配する必要が無い」。この時に心が観じた体験は、私には初めての感覚でした。だからといって、私の居場所がなくなったわけでもない。これこそが「信頼」ということなんだと実感しました。過去の私は、共に仕事をする仲間を信頼していなかった訳ではないけど、「自分」を主役にして、自分の存在なくして成り立たないように物事を見ていたように思います。チームを信じて頼り切ってはいなかった。今は「チームの中に自分がいる」そういう変化を感じています。

◎    学びは続くよ、どこまでも・・・

 私は1つの会社で定年まで勤めてきましたが、慣れ親しんだコンフォートゾーン内にいる限り、私は変われなかった。そこから少し出るだけで、自分のことがいろいろわかり「変る」チャンスを得ることができたのです。今まで自分が思い込んでいた価値観を手放し、よりよく生きられるようになりたいと思うようになりました。来年の今頃は、今日の自分とは違う自分がここにいる。
 私は、自分のワークライフバランスを変えます。今までの、ほぼ仕事中心から、後回しにして目をつぶってきた自分の人生の大事な事に取り組む時間をしっかり作っていきます。実は、11月の再雇用の2期目からは、週3日間勤務に変えます。具体的に自分で変化を起こして、新しい景色を見ます。人との出会いや新たな取り組みからの学びを通して、まだまだ「自分らしさ」の進化は続いていきます。いつからでも、何歳でも、自分で決めて、行動して、変わっていけると思うと、わくわくした嬉しい気持ちが満ちてきます。

★『心のエンジンあるあるサロン』
 本当の心のエンジンは見つかりましたか?
楽しくおしゃべりしながら、心のエンジンを探していきましょう!
  9月25日(水) 19:30~21:00(オンライン開催)
  お申し込みはこちらからできます!

                            薄井 昌子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?