TNQZリュックを注文しようず番外編2
★太陽が待ちきれなくて
どうも、あなたのハートの炎(ほむら)TNQZです。今回も番外編、少し長くなるかも知れませんし、すぐに飽きるかも知れません。
★1998年4月〜2002年3月
大学に在学していました。入学式には、時の都知事、故青島幸男さんがお見えになりました。私は、卒業式は他に用があって出席しなかったのですが、故石原慎太郎さんが祝辞を述べにいらっしゃったそうです。隔世の感ですね。
私は社会学科に在籍していました。ただ、社会学にはそんなに興味はなく、どちらかというと文学に対してあこがれを抱いていました。じゃあなんで? と思うでしょうが、単に当時好きだった女の子が社学へゆくというのでついていっただけです。
英文科に高山宏先生という、大変エキセントリックな教授がいらっしゃいました。博覧強記を地でゆく、俗にいう天才です。著作は大変ブキッシュでペダンチックです。また、話芸にも秀でており、ご本人いわく「学生時分、デパートで実演販売のアルバイトをしていたが、それまでの記録をすべて塗りかえた」とのこと。
とにかく私は高山先生の著作を好んで読みました。そこで、文化史や美術史という学問の領野のあることを知りました。また澁澤龍彦さんや種村季弘さんといった風変わりな著作家をも知りました。私の読書傾向が大きく舵をとったのがこの時期です。
先生は、その講義でこれでもかと参考書を紹介されていました。そこで毎回といっていいほど俎上にのったのがG・R・ホッケという文化史家のものした『迷宮としての世界』。ちなみに、種村季弘さんと矢川澄子女史による共訳です。女史は澁澤の配偶者でもありました。
さて、そこではマニエリスムという美術の様式について論じられます。簡単にいうと「これまで、ルネサンス後期にヨーロッパで確認されたスタイルとして定義してきたけど、これってそれ以前にも、それ以降にも見られるよね。なんならヨーロッパに限ったはなしでもないよね」という内容です。引越しの多かった私はほとんどの書籍を手放してしまいましたが、いまも美術出版社の初版本は手元に残してあります。ちなみに、外箱のあおり文は三島由紀夫によるもの。
ともかくTNQZ青年はこれにいたく影響を受け、「漏れもマニエリストになろう」と決めました。もう一冊、強く影響を受けたのはエウヘニオ・ドールス の『バロック論』でしょうか。いうまでもなく、狭義のマニエリスムにつづくのがバロックです。
バロックといえばベルニーニ。いくら教養のないみなさんでも知っているはず∑(゚Д゚)
迂遠な展開になりましたが、今回の商品はバロックです。ひだ、ドレープ、ギャザーを山岳用のパックに落としこみたかった。そこに意味はないです。そんなものがなくても登山はできるでしょう。
けど、私はやりたかった。これこそがトンカチズムです。
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