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「POSE (Season3)」 総括など

POSE 最終章を見終えた。その感想を書いておこう。

あらすじ(シーズン1)

ハリウッド屈指のクリエイター、「glee/グリー」のライアン・マーフィーが新たに仕掛けたゴージャスでクールな衝撃のドラマ!!80年代のニューヨーク、LGBTQの若者たちは母親代わりの「マザー」の元に集まり、「ハウス」と呼ばれるコミュニティで共同生活を送っていた。そして、ダンスホールに集まっては、ファッションとパフォーマンスで競い合っていた。日常生活では肩身の狭い思いを強いられていた彼らのリアルを、ボール(舞踏会)・カルチャーを通して、夢や愛、そしてプライドを追いかける姿を通して感動的に描く。キャストは、ケイト・マーラやエヴァン・ピーターズなど実力派キャストに加え、ハリウッド史上最大規模となる総勢50名以上のトランスジェンダーキャストを起用。彼女たちが生み出すゴージャスでクールな世界観と心に響く濃密な人間ドラマが見どころ。 【全8話】

www.20thcenturystudios.jpより抜粋

これまでのシリーズは感想を書けなかったがシーズン1、2はAmazon Primeやディズニープラスなどの動画配信サービスで配信されているようなのでぜひみてほしい。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07TKYXV5H/ref=atv_dp_share_cu_r
(ちなみにわたしはシーズン通してキャンディが好きだった)


形式的なものに縛られない幸せのかたち

「POSE」最終章では、一人のトランスジェンダーが幸せを掴むこと、HIVにおいての革命が起こるところも見ものだが、(全シーズン通じても)テーマは「家族」だろう。

もともと血のつながりのない者たちが集う「ハウス」で恋仲になったエンジェル、パピは婚約し、パピ(パピのセクシュアリティは明言されてないのだが)が昔付き合っていた(女性)恋人との間に生まれた子供・ベト君を養子として迎い入れ、同じ血の繋がりはなく3人は本物の家族となっていく。

ただ描かれ方として、エンジェルにとっての幸せが婚約という形でクローズアップしすぎてる気もしたのと、急にベト君が出てきたのも唐突感があるし、やや詰め込みすぎ感は残る。

ただ純粋な繋がりでできたコミュニティがそこにはある。傍からみてどうであれ、そもそも家族そのものに、健全も不健全もないことを訴えられた気がして、すこし泣いた。


家族関係から見てみないと個人の歪みは解けないのでは

私は数年前の幼児虐待事件が印象に残っている。

「家族」といわれるとまず考えるのが、なぜわたしは「普通」とか〔健全」ということの価値を重大視しているのかということ。
健全な家族ってないのかもしれないその一方で、不健全だから茶々を入れましょう、というのもこういう事件があるとなかなか難しいなとも思う。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d9d316e50750ade8eafb0e9a743b9f2f6045ebcc?page=5


普通に見えることを疑う

わたしの場合はきっと両親の実母も1に世間体で、ただ人当たりのよい清潔味のある人に見えるように躾られたんだと思う。けれど兄弟みんながみんな普通ということに同じようにプレッシャーがあるとは思えないし、確実に生きやすい暮らしをしている人もいるはずと思っていたのだが、強迫的に追及して生きてきたた結果、私個人には精神に不調をきたしたみたいで、生き辛いことを認めることができた。

事件は極端な例かもしれないけれど、見えないところで何かを犠牲にして普通や健全さを維持しているなら、どっかでひずみが起こる様にできてる気もする。

「POSE」をみおえてみると、いろんな家族(コミュニティ)の形を知ることは娯楽からであろうと必要だし、個人のセクシュアリティを認め、だんだんと形を広げてマスのレベルで広がっていけば、家族間でおこりうるひずみも少なくなるのではないか、と思う。

個人にも社会にも結果WIN-WIN以外ないと思うんだけどなぁ、なんて思いながら…

これにて。




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