見出し画像

売上アップの為のオペレーション力  その① 基本的なオペレーション改善

実践したい理想のサービスがあり、スタッフのサービス力も高い。
お店のデザインも良く、出迎える準備は完璧。
なのに、全く理想のサービスができない...

それは、サービスの土台がないのが原因です。


こんにちは、サービスマン小野達也です。

夢は『”心の底からいいなと思えるお店”を増やすこと』。

今回は、「オペレーション」についてお話します。


オペレーションとは、全ての土台です。

どれだけいいサービスをしていたとしても、オペレーションがしっかりしていないと、全てが崩れてしまいます。

オペレーションさえしっかりしていれば、サービス力がなくても売上アップに繋がりますし、顧客満足度に直結するとても重要な要素です。

『売上アップに繋がるオペレーション力』とはどういったものなのかを、第7,8回と2回に分けてお伝えしていきます。


オペレーションはサービスよりも大事

冒頭でもお伝えしたように、

オペレーションとは全ての土台となります。

サービスが多少悪くてもオペレーションがしっかりしていれば、お客さんはまた来てくれます。

ですが、サービスが良くてもオペレーションがぐちゃぐちゃのお店には、お客さんは二度と来ません。

とてもいい笑顔で接客しても、
どれだけ気持ちを込めても、
快適な空間を演出出来ていても、
お店がバタバタで料理が出てこなければ、お客さんは二度と来ないんです。

ですので、まずはお店のオペレーションを見直しましょう。

オペレーションがしっかりすれば、スピード提供に繋がります。
ここでは、最低限のオペレーションが出来ている前提で、その先のオペレーション力についてお伝えしていきます。


スピード提供の実現

スピード提供が出来れば、

・売上アップ
・顧客満足度アップ
・再来店率アップ

に繋がります。

お客さんのパターン

お客さんには、4パターンの形があります。

①「食べる量&飲む量」「滞在時間」があらかじめ決まっている
② 「食べる量&飲む量」は決まっているが、「滞在時間」は決まっていない
③ 「滞在時間」は決まっているが、「食べる量&飲む量」は決まっていない
④ 「食べる量&飲む量」「滞在時間」ともに決まっていない


①「食べる量&飲む量」「滞在時間」があらかじめ決まっている

この場合は、残念ながらスピード提供では売上は変わりません。
また来てもらえるよう、全力でサービスしましょう。

② 「食べる量&飲む量」は決まっているが、「滞在時間」は決まっていない

スピード提供によって、飲食のスピードも早くなり、滞在時間が短くなることによって回転率が上がります。

③ 「滞在時間」は決まっているが、「食べる量&飲む量」は決まっていない

スピード提供によって、限られた滞在時間の中でより飲食していただけるようになり、客単価が上がります。

④ 「食べる量&飲む量」「滞在時間」ともに決まっていない

この場合、ひたすら客単価が上がり続けることになるので、とても注意が必要です。

※お金を使いすぎると来店頻度が減る

どれだけ満足していただいたとしても、お会計の金額が高ければ、『高いお店』という印象がつき、足が遠のく可能性があります。

その為、頃合いを見て「今結構頼んでるけど、大丈夫?」と水を差すことが大切です。頼む人は頼むし、そこで我にかえる人には感謝されるので、サービスとして必要なことだと考えています。

②と③のお客さんには、スピード提供がとても重要になります。
より詳しく、数字の面から見ていきましょう。

数字から見るスピード提供の大切さ

・1杯を20分かけて飲むお客さん
・滞在時間は2時間と決めている
・1杯の提供時間が5分かかる

この場合、以下のような計算となります。

■120分÷(20分+5分)=4杯・・・20分余る

4杯飲んだ時点で残り20分で、提供するのに5分かかります。
5杯目を飲むには15分しかありませんので、「15分しかないからやめとこうか」となります。

では、オペレーションを見直して、提供時間を5分から4分に縮めることが出来ればどうなるのかを考えてみます。

この場合、以下のような計算となります。

■120分÷(20分+4分)=5杯

同じ滞在時間なのに、5杯飲んでいただけるようになります。

お客さんとしてはより楽しめるし、お店としては売上アップになるので、いいこと尽くしですよね。

スピード提供は本当に大切です。

以降の項では、

その①:基本的なオペレーション改善について
・事前準備
・1way3job
・「すいません」と呼ばれない

その②:スピード提供の為のオペレーション改善について
・優先順位
・適材適所で完結できる配置
・ホールとキッチンの連携
・忙しい時の質問力
・役割分担と流動性

と分けてお伝えしていきます。

事前準備

円滑なオペレーションにおいて一番大事なのは、

『徹底した事前準備』

これにつきます。

事前準備をする際には、その日の営業を具代的にイメージすることが重要です。

何時から何名ぐらい来店されて、
何時には満席になって、
何時にはここのテーブルが回転して、
何時ごろにピークを迎えて、
何時から2回転目がスタートして、
だから何時までには洗い物を終わらせておいて、
このタイミングでみんなの小休憩を回して...etc

こんな感じで出来るだけ具体的にイメージしましょう。
そうすれば、なにをどれだけ準備しなければいけないのか、しなければいけない準備が見えて来ます。

・備品の補充は大丈夫か?
・今日の予約は?
・今日は何名ぐらい来店されるか?
・そのお客さんに対応できる仕込みは出来ているか?

これが出来ているかでその日の営業は決まります。
事前準備の徹底を心がけましょう。

1way3job

『一つの動作で3つの仕事をする』という意味です。

これはご存知の方も多いかと思いますが、反面、意外と出来ていない人が多いということも事実です。

これが出来ているだけでかなり改善されます。

・料理を提供するついでにバッシングする
・バッシングするついでにおかわりを聞く
・おかわりを聞いた帰りに他のテーブルのバッシングをする
・バッシングを洗い場に下げた帰りに洗い上がったグラスをしまう  etc

常に、「他に何かすることはないかな」と目を光らせましょう。

「すいません」と呼ばれない

これはオペレーションだけでなくサービスにおいてもとても重要な要素ですが、今回はオペレーション面での重要性をお伝えします。

なぜ呼ばれてはいけないのか?

「すいません」と呼ばれることによって、今自分がしている仕事を中断しなければいけません。

すると、どんどんお客さん主導の後手に回るサービスとなってしまいます。

そうすると、仕事の優先順位がぐちゃぐちゃになり、あちこちから「すいません」と呼ばれはじめ、お店全体のバタバタ感に繋がります。

それが、呼ばれる前に伺いに行くことによってお店主導の先手のサービスが可能となり、スムーズに回り始めます。

呼ばれない為には、まず心構えとして
『自分に何かできることはないかな』
といった気持ちで、お客さんの動きを見ましょう。

次に、『目と耳を使って仕事をする』ことがとても大切です。

お客さん同士の会話やちょっとした動き等に敏感に反応できるように、準備をしておきましょう。

料理の提供が遅れそうなテーブルには、お客さんから指摘される前に、こちらから一声かけることが重要です。

「〇〇ですが、提供が遅れていてすみません。なるべく急ぐようにキッチンにも伝えてきます。」

とお客さんに伝えた後、キッチンに

「〇〇番テーブルの〇〇、最優先で欲しいです。あとどれぐらいで出そうですか?」

と伝えましょう。

※ただし、この時の伝え方にも気をつけたいポイントがあるので、『客単価アップの為のオペレーション力 その②』でより詳しくお伝えしていきます。

まとめ

今回は、基本的なオペレーション改善についてお伝えしてきました。

・その日の営業を具体的にイメージした事前準備
・1way3job
・目と耳を使い、「すいません」と呼ばれない

是非、取り組んでいただければと思います。

※『客単価アップの為のオペレーション力 その②』では、スピード提供の為のオペレーション改善についてお伝えしていきます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?