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リブランディング&コマース機能つけました!

今回のリブランディング&コマース機能拡張の際に没った対談を公開!
写真は2015年オフィスで撮影したものを使用。
https://facy.jp/

岩崎佑哉(FACY編集長。以下Y):こうした対談記事は久しぶりです。以前は「FashionTech対談」という対談記事を週一で行っていましたね。
小関翼(以下T):2017年になり、「FashionTech」というバズワードも割と知名度のある言葉になったと思います。当時、「FashionTech対談」を何故始めたかというと、労働集約的な業界は、自らの業界構造だったり、テクノロジーを使った未来を語る力が弱くなるんです。スピヴァクの言うサバルタンではないですけど。言ってみれば、業界のハブになるようなオピニオンリーダーがいない。むしろ、情報の非対称性を利用して、ファッションコンサルトとかデジタルPRみたいな怪しい人たちが沢山いたり、ビジネスとクリエイティブを混同して語る前近代的な感性の人もいて、あまり業界の為になっていない。一方で、業界の市場規模は大きいので、このまま放っておいたら問題だと考え、公共的な動機で始めました。
幸いなことに、FashionTechについて色々聞かれることが多いです。僕は単に過渡期だと考えています。特に最近は〇〇Techという、特定のジャンルにTechnologyをかけた造語が多いです。例えば、FashionだったらFashionTechだし、FinanceだったらFintech、FoodだったらFoodTech、Real Estateは日本語だと語呂が悪いからか不動産Techと呼ばれてますね笑。今までWebのテクノロジーはゲームや広告技術で大きな成果をもたらしました。しかし、Webの技術というのは基本的にオープンなもので、特定のゲームと広告だけのものではないです。今まで僕たちがWebとは分けて考えていたような産業にもWebのテクノロジーが当然浸透して行く。その過渡期に◯◯Techという、定義不能のバズワードが出てきたと考えるべきです。様々な産業にWebが浸透して行くこと自体は特別なことではないです。様々な産業で、普通にWebのテクノロジーが使われるようになれば、〇〇Techという言葉自体は消滅します。
重要な点としては、実はWebのテクノロジーを使えるのは、別にWeb系の企業やスタートアップの専売特許でもなんでもないとということです。例えば、自動車業界だったらTeslaだけではなく、トヨタ自動車やUBER、Googleといった新旧、業界を跨いだ競争が起こってます。もちろんファッション業界だったらUNIQLOのファーストリテイリングやZARAのInditexといったプレイヤーが出て来ます。しかし、よく考えてみると今までも技術の向上による生産性の改善はありました。例えば、教科書で富岡製糸場に見るような女工が並ぶ紡績工場は、現代だと見られません。では、Webの技術を用いた〇〇Techの時代では、何が中心になって競争が起こるのかというと、僕はバリューチェーンをユーザー中心に作り変える事が出来ることだと考えています。今までの競争はバリューチェーンは同じで、それをCVRを何%改善とかデリバリーを短縮するのかが鍵でしたが、ユーザーを中心にバリューチェーン自体を再定義することは出来ませんでした。◯◯Techの時代は大企業も、スタートアップも関係なく、ユーザー中心にバリューチェーンを組み直す競争が始まっています。僕たちのFACYは「未来の購買体験」を提供することを目指していますが、この構想自体も、ユーザー中心のバリューチェーンをどのように作るかをコンセプトにしています。
Y:2017年9月のアップデートでブランド名を変えましたね。
T:ブランドを変えた理由はいくつかあります。まずSTYLERという名前はLifestyleから来ているのですが、ファッション系のサービスで使うと、スタイリングを提供するサービスとユーザーから誤認されやすいです。むしろ僕たちは、先ほど話した「未来の購買体験」を目指しています。実店舗で対面していてもWeb的な利便性の提供、Webでアイテムを選んでいても実店舗で対面しているような手触りを提供したく、「FACE」という言葉を使っています。また、2015年に男性向けに始めましたが、現在は女性にもサービスを提供しています。女性もユーザーに含むとすると、STYLERという文字は長く、固く、クールではないと考えています。そこで、月間で50万を越えるユーザーにご利用いただき、コンテンツは1500万人を超えるユーザーに楽しんでいただいていますが、今回ブランド名を変更しました。
Y:ロゴも幾何学的でテック的な印象を受けるものになりました。ロゴに込めた思いなどあるんでしょうか?
T:今回のロゴは、コンセプトである「未来の購買体験」から来ています。今日のファッションから未来を見るのではなくて、未来から今日のファッションを振り返ってるサービスを作ろうと考えています。なので、フラットで中立的なイメージであるとともに、あまり今日的なファッションやかわいさを感じさせない幾何学的なものを採用して、未来のプレイヤーであることを示しています。

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