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【利用者を増やす㊙営業術】第1回 営業の目的を理解せよ

営業の目的とは何か?

営業の目的は大きく分けて2つあります。

① お客様が良く知らない商品について説明すること
② 目の前のお客様に愛を届け、課題解決をすること

2つ目の内容がメルヘンチックなのでブラウザバックをしようとした方もいると思いますが、かなり本質的な内容となっているので最後まで見てください。

よくネットで営業力を上げるための手法について検索すると

「営業とは顧客の課題解決である!」
「サービスではなく自分を売れ!」

のような内容を目にします。

確かに間違ってはいませんが、あまり営業経験のない方が書いた薄っぺらい内容であることがほとんどで、具体的な行動に落とし込みにくいんですよ…

お客様が良く知らない商品について説明すること

結論、すでに皆さんが商品やサービスの価値について知っていることをベラベラと営業されると鬱陶しいですよね。

『よく知られていないから上手く伝える』

これが1つ目の営業の目的です。

例えば、皆さんがコンビニでポテトチップスを買おうとしたときに、商品の陳列棚の横にいる営業マンがポテトチップスの味や製造過程の工夫について10分程度説明してきたらどうですか?

『鬱陶しい』ですよね・・・

これなぜかというと、皆さんが商品の持つ価値をしっかり理解できているからです。
食べればどんな味がするのか、いつ食べればいいのか、食べ過ぎるとどうなるのかについてまで、詳細に理解し、自分で購入の意思決定をすることができるので、営業マンが不要なのです。

このように消費圏域において一般化していることを『コモディティ化している』といいますが、商品やサービスを商圏内で認知させ、営業の必要性が無くなり、口コミを含めた広報活動のみで事業の恒常性が保てることが理想です。

営業活動を無くすために営業を行う!

この視点がとても重要になります。
そのためには、営業だけではなく、サービス自体の品質や顧客ニーズの理解など、マーケティング要素の方がサービスの稼働状況を高めていくためには重要となってきます。

じゃあ営業の仕事っていらないの?

こうやって序盤に説明をすると、

「じゃあサービスの品質を向上させて、顧客ニーズをアンケートで取って分析してアプローチしていけば新規利用者は獲得できるんですから、営業の必要はないですよね?」

という意見を頂くことがありますが…営業めっちゃ必要です!!

なぜなら、家や車などの比較的高額な商品や、介護・医療・保険・金融のように、一般的な見識の範囲外で専門的な知識を要する商品・サービスは、営業活動をしないと、「よくわからない」という理由で利用して貰えないからです。

サービスの詳細に至るまでをしっかりと理解して頂き、お客様に利便性を理解して頂く!
それでも金銭的な部分を含む多くの不安要素によって決定できないお客様の背中を押してあげる!
そのために営業マンは存在しているのです。

営業は顧客の背中を押してあげる(クロージングする)ために存在している。

介護施設・事業所にも様々な事業種別があり、事業所数もコンビニの数ほどあるので、皆さんの施設・事業所の活動を詳細に理解できている人は少ないはずです。
エンドユーザーであるご利用者からすると「何がなんやら意味不明」な状態であって当然なのです。

そこに対して私たちは日々、『説明責任』を果たせているでしょうか?

利用調整として、契約前にお客様のご自宅を訪問させて頂き、デイサービスの紹介をさせて頂く機会があるのですが、はじめ驚きました。

利用するのが当たり前かのように話を進めるケアマネージャー

お客様もご家族も話についていけていませんでした。

「金額面については、個別機能訓練加算Ⅱと入浴介助加算、サービス提供体制加算っていうのがあって、合計でこれくらいかかります。実際にお試しはいつにしましょうか~」

といった具合です。

そればかりか、お客様そっちのけでご家族と話を進め出し、デイサービスの利用調整をしているのに、区変をかけて要介護度3の認定を貰えれば、特養に申し込みもできるというお客様本人の意向を完全に無視した未来の話までする始末・・・

私はお客様とご家族に質問しました。

「お客様!デイサービスが何をする場所かご存じですか?」

それに対して、ご家族がこのように回答してくださいました

「預かって世話をして貰うところ」

正直、これではご客様本人が利用したくなる訳がありませんし、お客様の質が落ちてしまうので調整が困難を極めて当然なわけです…

介護・医療はあくまでも税金で賄われている公益なサービスかもしれませんが、一般の産業と等しく私たちは報酬を頂いているはずです。

ご利用者はお客様なのです。

お客様の不安を少しでも減らし、正しい理解をして前向きにサービスを利用して頂く説明責任を私たちは日々果たしていかなければいけません。

それが、お客様にサービスを紹介する「営業」の目的の1つなのですから。

目の前のお客様に愛を届け、課題解決をすること

表題だけを見るとインチキ臭く見えるかもしれませんが、これが一番重要な目的となります。
結論、営業は扱っている商品やサービスの種類・品質も重要ですが

あなたの対応力と熱量

この部分が一番重要であって、この部分が成果に直結していると思って頂いても過言はないと思います。

そして、私たちが直接サービスを紹介したり提案する相手は誰でしょうか?

ケアマネージャーや地域連携室の医療ソーシャルワーカー(MSW)ですよね?

まずは、利害関係者ではあるけれど、お客様と同等のポジションを持っていると思って対応する必要があります。

例えば、ケアマネージャーから送迎範囲外のお客様の利用調整で電話がかかってきた時にどのように対応するのがベストでしょうか。

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